2020年4月29日水曜日

最近の感想1(音楽関係者)

 今年に入ってからの各テレビ番組でまだ感想を書いていないものについて、数回に分けてまとめて書かせていただきます。1回目は音楽関係者です。

 1月4日にNHK総合で放送の「SONGS OF TOKYO Festival2019」。アニソン関連が多く特集されましたが、山中綾華さん(Mrs.GREEN APPLE)が自分たちの曲紹介で「アニメ「炎炎の消防隊」」の「アニメ」をきれいに平板発音されました。昔はこれが当然だったんですがねえ。(一方で、TRUEさんSUGIZOさん(LUNA SEA)は起伏発音でした。TRUEさんは最近は平板発音が増えていたように見受けられたのですが残念です。)
 BS11で放送中の「Anison Days」。1月24日の齋藤光二さん(アニメロサマーライブのゼネラルプロデューサー)は、(過去投稿でも取り上げたことがありますが)徹底して平板。1月31日の木根尚登さん起伏平板が1回ずつでしたが、続く2月7日の速水けんたろうさん、2月14日のやなぎなぎさん、いずれも徹底して平板でした。(やなぎなぎさんは、過去投稿でも取り上げていますが、変わらず平板で嬉しかったです。) 3月13日のTom-H@ckさん(OxT)もいつものように平板。3月27日のAyaka Tachibanaさん((K)NoW_NAME)もほぼ徹底して平板で、大変嬉しかったです。(司会の森口博子さんも、この回はそれに合わせたのか3回の発音機会のうち2回は平板でしたし、2月21日の「Song Collection Vol.20」の未公開トーク部分でも平板でした。) さらに4月17日の田中秀和さん(MONACA所属の作曲家)も、アニメ音楽の作曲家なので当然ですが平板でした。
 BSプレミアムで放送中の「アニソン! プレミアム!」。3月8日の回では、クララさん(ClariSのお二方のうち発音機会があった方)が残念ながら起伏発音でしたが、3月22日の回では、亜咲花さん平板発音でした。 
 4月19・26日にBSアニマックスで放送の「ANIMAX MUSIX YOKOHAMA 2019」では、唯一発音機会があったhalcaさんがしっかり平板でした。(別番組で起伏だったこともあるので、今回はたまたまなのかもしれませんが、こういった若手のアニメ歌手の場合、今後平板発音を少しずつでも増やしていっていただければと思います。)

 一番気になったのは、1月23日にCSエムオンで再放送の「梶浦由記×高橋諒「プリプリ THE LIVE」SP特番・音の生まれるところ」。2017年放送のテレビアニメ「プリンセス・プリンシパル」のコンサートイベントの中継・解説番組です。同作品の主題歌の作曲者高橋諒さんが自然な平板発音だったのに対し、同作品のBGMの作曲者梶浦由記さん起伏発音ばかりだったのです。梶浦由記さんの方がアニメ音楽作曲の経歴が長いので本来は逆のはずなのに、です。梶浦由記さんは、数年前のNHK総合「スタジオパークからこんにちは」に出演された際、大変言いにくそうに平板発音されていたことがあり、いつの頃からか起伏発音に変えてしまったようです。大変由々しきことであり、過去投稿でも取り上げた田中公平さんと同様、アニメ音楽に関わりの深い方には特に、卑下したり臆したりすることなく自信と誇りを持って、平板発音で後進の方たちや世間一般に対する範を示していただきたいと切に願っています。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)




2020年4月18日土曜日

CF(CM)

 CF(CM)も一つの映像(ラジオの場合は音響)作品であり、制作にあたってはプロデューサーやディレクターが存在します。ナレーション担当者も、狭いブースに入ってじっくりと収録されることが多いようです。
 アニメ関係のCFは、声優さんがナレーションを行うことも多いですが、その場合、単語としての「アニメ」の発音は大変残念ながら近年は起伏発音が大半です。しかし、そうでない方々が行う場合は特に、意外なほど自然な平板発音に出くわすこともままあります。古くなりますが、約1年前に放送されていたもので、「アマゾンプライムビデオ(YouTube)や、短編ギャグアニメ「ポンコツクエストの紹介(テレビアニメ「どろろ(2019)」第18話の中間CF)がそうでした。
 つい最近、NTTドコモの「dアニメストア」の実写版CFで、出演者全員が平板発音だったのが大変嬉しかったです。やっとアニメ専門配信らしいアクセントになったなあという感じです。同じ「dアニメストア」のものでも、少し前の時期に流れていたアニメ「SHIROBAKO」キャラによるCFの一部が、あろうことか起伏発音だったことにショックを受けていたので余計に。また、「SHIROBAKO」キャラによるものは、過去投稿でも数回取り上げてきているようにアニメ本編は平板発音がほぼ徹底しているだけに、それでも当該アニメ作品のプロデューサーなどの監視が届かない場所(CFのナレーション収録現場)では簡単に起伏発音になびいてしまうものなのか、と大変ショックを受けていたので余計に。
 結局は、出演者やナレーターの個人的判断に左右されることが多いようですので、少なくともアニメ関連のCFでは、意識して平板発音に努めていただきたいと、全てのCF制作関係者に強調しておきたいですね。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)

2020年4月11日土曜日

続・転倒?!

 何と何と、あの「映像研には手を出すな」の実写テレビドラマが今週からTBS系で始まりました。近々実写の劇場版も公開されるそうです。もうほんとに最近の安易なメディアミックスばやりは、どうも・・・。この題材を実写でやるのはどうにも疑問ですが、それならば単語としての「アニメ」の発音がどうなっているかを確認しないわけにはいきません。
 そして何と何と、主役の浅草みどり役の齋藤飛鳥さんは、4回の発音機会すべてが平板発音でした。他のメインキャラ2名である水崎ツバメ役の山下美月さんと金森さやか役の梅澤美波さんは、いずれも起伏発音ばかりでしたので、少なくとも監督などの発音指導がないのは確かです。すなわち、齋藤飛鳥さんは、きちんとキャラ設定を考えた自然な平板発音をされているわけです。ご本人も普段から疑問なく平板発音されているのでしょう。大変嬉しかったですし、配役した関係者の人選も良かったと褒めてあげたいです。
 過去投稿で取り上げたアニメ版では、メインキャラ3名が全員(ほぼ)起伏発音だったのとは対照的です。アニメファンやアニメサークルがテーマの作品なのにです。やはり、「転倒している」と言わざるを得ません。
 願わくは、他のメインキャラ2名(少なくとも水崎ツバメ)は平板発音に変わっていってほしいものですし、間違っても齋藤飛鳥さんの発音が起伏に変わることがないよう心底願っています。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)

2020年3月24日火曜日

転倒?!

 過去投稿で取り上げたテレビアニメ「映像研には手を出すなが終了しました。アニメファン設定(そうでない者も1名いますが)の3名は最後までほぼ起伏発音ばかりで、違和感がぬぐえませんでした。顧問の先生役の井上和彦さんに発音機会が訪れなかったのは幸いでしたが。
 一方で、つい最近のアニメ作品でも、アニメファン設定でも何でもない(つまりは素人な)のに平板発音している例はちゃんとあるのです。
 例えば、「ちはやふる3」第16話(総集編のため厳密には第15.5話らしいですが)では、綿谷新がアルバイトしている福井の本屋の店員役の観世智顕さん()が自然な平板発音でした(過去投稿でも取り上げた起伏平板が混在している感じの入野自由さんは、今回は残念ながら起伏でしたが。)。
 また、「pet」第11話では、司役の谷山紀章さんが(過去投稿にもあるように普段から平板発音の方ですが)当然のように自然な平板発音をされました。それを受けたジン役のM・A・Oさんも、釣られたのか合わせたのか自然な平板発音を2回続けてされましたが、次の第12話でも自然な平板発音をさらりとされていましたので、元々平板発音の方なのだろうとわかり安心しました。お二方とも、とにかく自然さ(さらりとした発音)がとても心地良かったです。
 このように、アニメファンでも何でもない設定のキャラが平板なのに、本来なら当然に平板であるべきバリバリのアニメファン設定のキャラが起伏なのは、転倒しているとしか言えません。音響監督さんの判断も影響が大きいと考えますが、「映像研に手を出すなの木村絵理子さん、「pet」の大森貴弘さん、いずれも何らかの指導をされているわけではなさそうですが、実際はどうなんでしょう結局は声優さんご本人次第のような気がします。谷山紀章さんやM・A・Oさんのような例が、本来の姿なのです。他の声優さんの方々も、アニメファン設定のキャラを担当される際は意識していただければと切に思います

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)

2020年3月11日水曜日

コミケ復活

 東京ビッグサイトで開催されている世界最大の同人誌即売会「コミックマーケット」。GWのコミケ98に、サークル参加が無事決定しました。前回は落選で旧知のアニソン関連サークルさんに委託参加しましたが、今回は復活できました! 初申込から通算7回目の直接参加(委託も含めれば8回連続)です。その次の冬コミからは会場も広くなるため、落選の可能性は極めて小さくなるはずです。もう大丈夫でしょう。

 今回も6回連続(前回の委託参加は「アニメ(その他)」ジャンルでしたが)となる評論・情報」ジャンルで、3日目(5月4日(月))南4ホール(4階)「ホ−20bです。
 初の南ホール配置、島中ですが外周通路にかなり近い位置になります。前回の委託参加も南ホールだったので雰囲気はわかります。右隣のサークルさんは、何と93・96と同じです! 通算3回も同じサークルさんと隣同士になるとは・・・活動内容はそんなに関連が深いテーマではないと思うのですが、配置担当者さんには「同じ穴のムジナ」とでも思われているのでしょうか

 新刊を2種類用意しています。
 1つは、アニメは本当に認められたの?(アンケート結果報告付き合本版)。昨年冬に一部のサークルさんに手渡し済みですが、サークルとして一般参加者向けに頒布するのは今回からとなります。発音問題に関する集大成的な決定版で、今後は当分の間継続して、コミケ以外も含めて幅広く頒布していくつもりです。過去に発行済みの2種類の冊子を合本再構成し、一部の表記・表現を加除修正の上、新規に書き加えた比較的重要な情報も少しあります
 もう1つは、シリーズ本第3弾アニメ文化とこう関わってきた(スタッフ編)です。海外アート系を含む監督(演出家)と制作会社(プロデューサーや企画会社を含む)がメインです。そのほかコラムの形で、脚本家、作画監督、美術監督、音響監督なども取り上げるつもりです。客観的で高度な評論なんかを期待しないでくださいね。あくまで個人的なエピソードや感想を書き連ねたもので、レベルが低くて恥ずかしい気もしますが、シリーズ本の趣旨はあくまで「主観的回顧録」ですから。ただし、京アニ事件については、あくまでコラムの形ですが、個人的体験と客観的論評を合わせた相当な長文(といっても見開き2頁ですが)になる予定です。
 なお、サークル配布分限定ですが、いつもの別紙付録「TAL版勝手にアニメ大賞」(2019年冬発行分の修正版)も挟み込みます。発行済みの第1弾(声優編)・第2弾(音楽編)も、欠席などでまだお渡ししていない一部のサークルさんには配布します。

 まもなく(今月15日(日)には)、前回購入分の同人誌を読了できる予定なので、20日(祝)からはシリーズ本の制作に取りかかれそうです。
 ゴールデンウィークのコミケは初めてのことであり、一般参加者の人数や構成員もどのように変わるか(いつものコミケと変わらないのか)、全く読めません。印刷部数はいつも程度にするつもりですが。
 ただ、最近の新型コロナウイルス感染対策の影響で、まかり違えばコミケ自体が中止になりかねない状況なので、それだけが心配です。(各種対策の強制性と世間の風潮に対しては、大変腹立たしい思いをしています。空気感染しないのに騒ぎすぎです。屋外イベントである選抜高校野球の全面中止など、「どうかしている」と思わざるを得ません。) 実は正直に言えば、今後発行予定の「作品編」(「スタッフ編」もかも)を実のあるものにするためには、当該アニメ作品自体の再鑑賞が必要と考えており、そのための時間を確保するには今回は中止になってくれると大変助かる、というのも事実なのですがね。

2020年3月1日日曜日

SHIROBAKO再び

 2014〜2015年にBSフジなどで全24話放送されたピーエーワークス制作の完全オリジナルテレビアニメ「SHIROBAKO」。過去投稿やまとめページでも取り上げたように、実に素晴らしい作品でした。アニメ制作会社を舞台にした業界人(制作進行やアニメーター(手書き、CG)など)や業界関係者(脚本家、声優など)を描いた群像劇で、アニメ作り(ものづくり)の悲喜こもごもをわかりやすく映し出した傑作で、文化庁メディア芸術祭や東京アニメアワードなどでも受賞し、アニメファンはもちろん本物の業界人の間でも大変話題を呼んだ作品です。約5年の時を経て完全新作の劇場版が2月29日(土)に公開されました。本日(3月1日(日))、月の初日は安く観られること(新型コロナウイルスの騒ぎの影響も心配だったことも一因)から、何と公開2日目という私としては極めて異例の早さで鑑賞してきました。
 権利関係の問題などから制作中止に追い込まれたりするシビアな物語でしたが、ものづくりの苦労と喜びを誠実に描いた良作で、期待を裏切らない内容でした。テレビ版の登場人物たちも大半が顔見せしており、ミュージカル仕立てや、ピーエーワークスらしからぬマンガチックな動きのシーンもあり、楽しい画面作りもされていました。

 単語としての「アニメ」の発音については、触れざるを得ません。
 水島努監督(音響監督も兼任)や堀川憲司・永谷敬之両プロデューサーを信じていましたので、事前に何も働きかけたりはしませんでした。これらの方々の指導が及ばないであろうCF(CM)では(あろうことか宮森あおい役の木村珠莉さんまでもが)起伏発音されていることがあるため、内心は戦々恐々でした。
 いざ蓋を開けてみると、発音機会のあるキャラは予想よりも(尺の関係で当然とはいえテレビ版よりも大幅に)少なかったです。大半がきちんとした自然な平板発音で、ホッとさせられました。遠藤亮介作画監督の妻(声優は橋本ちなみさん)とラジオ番組のアシスタント(声優は高橋李依さん)が各1回発音機会があり、いずれも起伏発音でしたが、素人という位置付けの役柄でしょうから仕方ありません。その一方、丸川正人・元社長(声優は高木渉さん)が1回を除き起伏発音を連発され、木下誠一監督(声優は檜山修之さん)までもが1回だけですが起伏発音されたのは、大変衝撃でした。ご両名ともテレビ版では徹底して平板発音だっただけに。また、声優坂木しずか(声優は千菅春香さん)も、テレビリポーターを務めるシーンで起伏発音でした。

 高木渉さんは、もともと起伏発音が大半の方なのですが、水島努音響監督にはきちんと指導して撮り直しをしていただきたかったです。今回のキモとも言える含蓄のある重要なシーンだっただけに、余計に残念です。アニメ業界を離れている設定だから素人扱いで大目に見た、というわけではないでしょう。因みに、モデルである丸山正雄さんは業界でも最古参クラスの大物プロデューサーです(過去投稿にもあるように直接お会いしたこともあります)が、当然に徹底して平板発音されています。作中では、それにつられてか宮森あおい役の木村珠莉さんも1回だけ起伏発音した後すぐに平板発音に戻っていましたが。高木渉さんの演技があまりに素晴らしくて録り直せなかった、というわけではないと思います。どうにかならなかったのでしょう?大変残念です。
 檜山修之さんは、よりによって過去投稿でも取り上げた「げんしけん」の主要キャラを演じられており当然に徹底して平板発音されていた方なのに、最近の若手声優などの悪影響なのでしょうか?由々しき事態です。現実のアニメ監督の中には、過去投稿でも取り上げた谷口悟朗さんのように起伏発音される方もごくごく例外ではありますが確かにいらっしゃいます。ですが、やはり撮り直していただきたかったですね。
 また、千菅春香さんは、過去の他作品でも起伏発音されていましたが、ここは他の主要キャラ同様に平板発音していただきたかったですね。現実の若手声優に起伏発音の方が多いことを反映しているわけではないはずですし。

 当作のようにアニメ制作自体をテーマにしてアニメ業界人を直接描く作品では細心の配慮が欲しいことから、あえて苦言を申し上げましたが、鑑賞後の感想としては「良作だったな」であることは確かですので念のため。 

2020年2月7日金曜日

アニメ研究会

 NHK総合でこの1月から始まったアニメ「映像研には手を出すな!」。高校のアニメ自主制作サークルを舞台にした漫画原作付きで、湯浅政明監督の久々のテレビシリーズです。独特の軽めのデザインと動きのキャラクターが小気味良く、アニメ制作系サークルの楽しげな雰囲気が軽妙に伝わってくる佳作です。

 案の定、メインの女子高生キャラ3人とも「アニメ」を起伏発音。担当声優で言えば、松岡美里さん田村睦心さんはやや平板気味だった時もわずかにありましたが、主演の伊藤沙莉さんはスペシャル番組の時から徹底した起伏発音。教師役の横島亘さんもしっかり起伏発音。不自然なくらい意識して起伏で強調されている感じすら受け、起伏発音で統一するよう指導されている気配も漂います。顧問教師役の井上和彦さん(ベテランらしく昔から徹底した平板発音の方です。)にまだ発音機会がありませんが正直戦々恐々の心境です。まさかの事態にならないことを心底願います。

 どうしてこうなんでしょうか?過去投稿で詳しく取り上げた2017年の「アニメガタリズ」でもそうでしたが、最近の作品はこんな状況ばかりで辟易してしまいます。やはり過去投稿でも詳しく取り上げた2004・2007年の2期にわたり放送された「げんしけん」(初代)は、アニメ系サークルを取り扱った実質的に史上初のTVアニメシリーズでしたが、原作漫画も含めてアニメファンは平板発音であることが明確に意識されており、平板発音が徹底していました。
 アニメ研究系のサークル(クラブ活動)はアニメ好き(少なくとも関心は有り)の集まる場のはずなので、「通」の集団と言っても過言ではありません。発音を統一するのであれば(「げんしけん」のように)「通」らしく平板発音しかありえないはずです。湯浅政明監督は当然に平板発音のはずですが、木村 絵理子音響監督のご判断でしょうか確かに最近の若者は起伏発音者が多い傾向にありますが、(当ブログ内の別ページにある)コミケ参加者アンケートの感想でも述べたように、大学などのアニメサークル関係者の多くは自然な平板発音でした。(私自身も、大学時代にアニメ関係のサークルに所属していましたが、アニメブームの真っ最中だったこともあり、当然に全員が平板発音でした。)
 こういった事実を踏まえれば、「げんしけん」のように適切な対応をしている事例を見習い、アニメ系サークル所属のアニメファンの描き方に細心の注意を払っていただきたいものです当作のような事例が積み重なると、現実の若いアニメファンまでが影響を受けて起伏発音に変わってしまいかねないので大変心配です。NHK総合という全国同時ネットの地上波の影響力はとても大きいですから。

 当作のアフレコはまだまだ続きますが、終盤だけでも、またアニメ好きな設定のキャラの一部だけでも、平板発音が聴かれるようになれば幸いです。(アニメ制作にドップリ浸かっていく主人公たちが平板発音に自然に目覚める形もありえます。)
 間違っても、起伏発音を徹底するような指導だけはしないでいただきたいです。

(※諸般の事情により、動画投稿はありません。)

2020年1月25日土曜日

結局は個人 8

 年末年始を中心にここ3か月ほどのテレビ番組を観た感想の後半です。声優や業界関係者が中心です。

 11月18日にBSスカパーで放送された「ダラケ〜アニメ音響監督」では、出演された音響監督3名のうち、亀山俊樹さんは「アニメーション」としか発音されませんでしたが、本田保則さん若林和弘さんは当然に「アニメ」を平板発音されました。司会のお二人は過去投稿にある通りいつもは平板なのですが、今回は、米田弥央さんは発音機会がなく、千原ジュニアさん「アニメ」の「ニ」にアクセントを置く起伏発音でした。ナレーションの塩野潤二さん起伏でした。また、12月1日にBSシネフィルWOWOWで放送された「「マイマイ新子」と"探検隊"の10年」では、片渕須直監督の「マイマイ新子と千年の魔法」の舞台である山口県防府市の文化財郷土資料館館長の吉瀬勝康さんが、やはり「アニメ」の「ニ」にアクセントを置く起伏発音でした。関西などでは3音の単語は(外来語以外は)第2アクセントになる場合があるのですが「アニメ」は外来語由来の単語なので珍しいケースです。
 12月6日にNHKBS1で放送された「ガンダム誕生秘話・完全保存版」では、去る3月30日の地上波放送版には無かった追加映像で発音機会があった方が2名ありました。当時ロマンアルバムのアルバイト編集者で現在はゲーム会社スクウェア・エニックス専務の橋本真司さん、当時キングレコードでスターチャイルドレーベル生みの親である藤田純二さんは、いずれもさすがに平板で安心させてくれました。なお、ナレーションは局アナウンサーの高瀬耕造さんに代わりましたが、残念ながら起伏ばかりでした。

 声優さんはどうでしょうか。12月8日にNHKBSプレミアムで放送された「アニメロサマーライブ2019 Vol.2」では、副音声の解説で、同ライブのプロデューサー斎藤光二さんがいつものように当然に平板な中、局アナウンサーの塩澤大輔さんが以前と異なり全て起伏だったのが残念でしたが、声優の鈴木愛奈さん(Aqours)起伏平板が半々だったのが意外でした。普段は平板が多い方なのだと思われますので、ぜひ平板発音を増やしていっていただきたいものです。12月29日にNHKBSプレミアムで放送された「アニソン!プレミアム!Fes.2019」では、いつも起伏だった水樹奈々さんが(私の知る限りでは)初めて平板だったので、嬉しい驚きでした。やっと変わり始めてくれたということなら良いのですが。一方で、ベテランでも起伏発音をされる方が少なくないのが困りものです。12月21日にBS朝日で放送された「ザ・インタビュー・トップランナーの肖像」で大ベテランの羽佐間道夫さん起伏発音されていましたし、12月23日にNHK教育で再放送された「天才てれびくんYOU」では、ナレーションの子安武人さん起伏平板が1回ずつの混在でした。
 また、12月23日にNHK教育で放送された「沼にハマってきいてみた〜アニソン×クリスマスSP」では、ナレーションの声優伊藤健人さんが今回は起伏発音で残念でした。普段は平板発音もされている方のようなので、積極的に平板発音に努めていただければなあと思います。同番組では、お笑い芸人の岩井勇気さんが(1回を除き)いつものように平板だったほか、アニメ歌手の春奈るなさん、お笑い芸人の高橋茂雄さん、俳優の桜井日奈子さんが、いずれも起伏平板の混在でした。一般芸能人でも混在する方は、普段は特に意識していないということなのでしょうか。いずれにしろ、やはり個人個人で事情が異なるようですね。
 すっかり年末恒例となった「あけおめ声優大集合2020」では、ベテランの井上和彦さんはいつものように徹底して平板で安心させてくれました。若手の高野麻里佳さんが徹底して起伏だったのと見事に対照的でした。そのほか、若手の広瀬裕也さんも徹底して平板で、今後のご活躍に期待したくなりました。ビデオ出演の大空直美さん酒井広大さん瀬戸麻沙美さん平板でした(瀬戸麻沙美さんは以前は起伏ばかりでしたが。)。近年は起伏発音が多い関智一さんが1回だけですが昔のように平板発音してくれた一方、平板発音が多かったはずの豊崎愛生さんが1回を除き起伏発音だったのが少しショックでした。司会の局アナウンサー小松宏司さんやナレーションの声優服部潤さんが相変わらず起伏発音で、解説の藤津亮太さんがいつものように徹底して平板だった中で、意外にも司会の西川貴教さんが徹底して平板だったのが大変嬉しかったです。(過去投稿で取り上げたように11月16日放送「るーみっくアニメ大投票」では起伏ばかりでショックを受けましたが、意外にもすぐに戻っていただけたわけですので。)ちなみに、生電話に参加したアニメファンの方々の発音は、起伏1名、平板2名でした。
 1月7日にCS日テレプラス(1月4日に日本テレビ)で放送された「アニメ「22/7」放送直前リハーサル」では、出演声優で発音機会があった3名のうち、帆風千春さん倉岡水巴さん起伏だったのに対し立川絢香役の宮瀬玲奈さん平板だったのが、好印象をもちました。そのため余計に、ナレーションの声優三宅健太さん起伏ばかりだっのが大変残念な思いです。
 1月12日にBSシネフィルWOWOWで放送された「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」の副音声オーディオコメンタリーでは、押井守さんがいつものように徹底して平板な中、解説の小黒祐一郎さんが以前と異なり徹底し平板だったのが意外でしたが、今後も徹底し続けていただければと思います。声優の上坂すみれさんは、今回は平板は1回のみで大半が起伏で、やはり普段は起伏発音されている方なのだろうと再認識しました。
 1月22日にNHKBSプレミアムで放送された「長澤まさみTV」では、俳優の長澤まさみさんが残念ながら起伏ばかりでした。ナレーションの声優梶裕貴さんもやはり起伏だったため、お笑いタレントのバカリズムさんがいつものように平板だったことに救われました。

 「結局は個人」のタイトル通り、事情は皆様バラバラなのだろうとは思います。少しでも平板発音をされている方には徹底して平板発音する方向になっていただきたいし、まだ起伏発音ばかりの方には(他の平板発音者を見習う形でなくても)一度でいいから試しに平板発音して「通の気分」を味わっていただきたいものだと切に思います。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)

2020年1月18日土曜日

結局は個人 7

 大変遅くなりましたが、年末年始を中心にここ3か月ほどのテレビ番組の感想をまとめて書かせていただきます。長くなるので2回に分けます。

 11月1日に日本テレビ系で放送された「アナザースカイ〜市川紗椰・憧れのメキシコ絶景鉄道」では、市川紗椰さんはいつも通り平板ですが、ナレーションのバッキー木場(バッキー・コバ)さんもしっかり平板でした。ナレーションは基本的にアフレコ(映像を見ながら後で収録)なので、出演者が平板ならナレーションもやはり平板であってほしいものです。
 子役でも、平板な人は大勢います。11月2日にBSプレミアムで放送された「なつぞらSP秋の第収穫祭・スピンオフドラマ&大反響シーンTOP10」では、なつの娘である坂場優役の増田光桜さんは、「これ、ママのアニメ?」のセリフで平板気味に聞こえました。もっとはっきり平板だったのは、11月18日にフジテレビ系で放送された「池上彰×サザエさんスペシャル」で、寺田心さん(11歳)でした。日本の未来に大変希望を抱かせてくれました。
 なお同番組では、残念ながら池上彰さんをはじめナレーションを含む発音機会があった方々の大半は起伏でした(あろうことか漫画家のちばてつやさん)。 そんな中、加藤みどりさんは、ベテラン声優なので当然ですが、2012年園遊会のシーンで当時の天皇・皇后に自然な平板発音で話しかけていました。天皇・皇后の発音を確かめられる絶好の機会かもと興奮しましたが発音機会はありませんでした。インドネシア人のタレントデヴィ夫人(デヴィ・スカルノ)さんも、しっかりした平板発音で、とても嬉しかったです。サザエさん50周年記念スペシャルドラマで磯野サザエ役を務めた天海祐希さんも、11月22日の特別番組で平板気味でした。(「ドラマ」は起伏でしたので、余計に嬉しかったです。)
 大人の若手俳優でも、平板な人は大勢います。11月18日に日本テレビ系で放送された「しゃべくり007」では、神木隆之介さんが発音機会は1回だけでしたが平板でした。「ドラマ」起伏平板の各1回発音されていますが、「アニメ」を常に平板発音されているかどうかはわかりません。また、12月17日にNHK総合で放送された「東京ミラクル〜第3週・最強商品アニメ」では、佐藤健さんが、ナレーションでは1回を除き起伏ばかりなのに、ロケ映像ではほぼ全て平板だったのに驚かされました。まさかと思いますが、普段は平板なのに、ナレーション収録時に指導を受けたか忖度したかで起伏になった可能性が高いです。こういうことがあってはいけないと強く思います。同番組では、サンキュータツオさん杉井ギサブローさんはいつものように平板で、櫻井大樹さん(ネットフリックスのプロデューサー)も当然のごとく平板でしたし、インタビューされていたドイツ人のアニメファンも(ドイツ語ですが)平板でした。ナレーションの俳優門脇麦さん起伏だったのが残念でなりません。前述のように出演者に合わせて意識していただければなあと思います。
 アニメファンの発音つながりでは、11月16日にテレビ東京系で放送された「出没 アド街ック天国」の秩父温泉郷の回では、インタビューを受けた日本人のアニメファン平板で安心させてくれました。ただし、同番組のレギュラー司会者である井ノ原快彦さんは、以前は平板だったのに今回は起伏で残念な思いです。たまたまなのか意識して変えてしまったのかは不明ですが。
 BS11で放送中の「Anison Days 」では、11月29日のTRUEさんが、1回を除き平板発音を連発されていました。私の知る限り起伏ばかりの方だったので嬉しい驚きでした。最近変わってきたのかもしれませんが、良い傾向です。(1月4日にNHK総合で放送された「SONGS OF TOKYO Festival 」では起伏でした。アニソンだけのイベントではないため忖度したのかもしれませんが。)また、12月20日のインストゥルメンタルバンドのTSUKEMENさんが、3名のうちの発音機会のあったお二人(TAIRIKUさん、SUGURUさん)が徹底して平板だったので、「この方々はわかってるなあ」と大変嬉しかったです。そして、司会の森口博子さんは、この2回とも久しぶりに平板でした。ゲストに合わせているのでしょうか、単なる偶然でしょうか。できれば昔のように平板発音にきちんと戻っていただきたいと切に願っています。

 今回(前半)は、一般芸能人を中心とさせていただきましたが、次回(後半)は声優や業界関係者を中心とさせていただきます。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)

2020年1月1日水曜日

コミケ委託参加報告

 新年あけましておめでとうございます。
 
 さっそくですが、先日(12月28〜31日)開催された同人誌即売会「コミックマーケット」(コミケ97)の委託参加報告をさせていただきます。 


1 概要
 コミケ91からの連続サークル参加が6回で途切れ、以前から馴染みのあるサークルさん(ケ07b「劇伴倶楽部」様)への委託となりました。1回目(コミケ91)以来のアニメ(その他)(日目=12月28日(土))での参加です。
 前回から発行の無料頒布のシリーズ本で、毎回その回限りの発行のアニメ文化とこう関わってきた」。第2弾の今回は「音楽編」。知っている全てのアニソンから紙幅の都合などで特に印象に残る楽曲計479曲を厳選して年代別一覧表にし、さらに厳選した計214曲についての感想文集です。同様に、歌手については60組を厳選した中からベテラン名についての感想、作曲家については100名を厳選した中から名についての感想(特撮などの実写関係やBGMも少しあり)もあります。作詞やBGMを含むアニメ音楽全般についてのコラムあります。B5判中綴じ60頁。本当はもっともっと感想をたくさん書きたかったのですが、やはり紙幅や時間の制約から諦めました。

 前回のシリーズ本「声優編」も、前回不参加のサークルさんなどに配布するため少しだけ増刷(もちろん誤字などは修正済み)しました。
 なお、既刊2種類を合本再構成・加除修正した完全版として、アニメは本当に認められたの(アンケート結果報告付完全版)」を作成し、アンケート結果報告書をまだ渡していない一部のサークルさんと、これまでアンケート自体を行えなかったサークルさんのうち特に聖地巡礼関係を中心に数か所に、無料配布しました。
 別紙付録(「TAL版勝手にアニメ大賞」)も、最新の内容にバージョンアップ(2019年本放送開始作品の追加など)させたものを作成し、シリーズ本を手渡したサークルさんのうちの一部に手渡しました。


2 事前準備
 シリーズ本新刊は見本誌を含めて45部、シリーズ本既刊は7部、合本再構成完全版は15部(印刷自体は次回以降分も含めて50部)
 シリーズ本既刊と合本再構成完全版は、11月29日(金)(キンコーズの半額サービス期間の最終金曜日で、通常の金曜日の単価6円がさらに半額の3円に)に印刷。シリーズ本既刊はこの時点では5部。
 シリーズ本新刊は、開催1週間前の金曜日(キンコーズの割引デーで、通常8円が6円になる。)に中綴じ製本まで自動印刷。データ自体はA4判で作成してありますが、印刷用の原紙はB5判片面で出力したので、とても楽でした。
 なお、やはり新刊に誤字や情報もれを計4箇所発見しましたが、印刷し直しまでは必要なく、修正液による消去や切り貼りで開催3日前に対処しました。
 別紙付録は、コミケ開催前日(12月27日(金))に、20部印刷(印刷直前に、追加データを手書きで補記)しました。この時に、シリーズ本既刊も2部増刷して計7部となりました。


3 当日の流れ
 当日の委託サークルスペースへの到着は、予想より30分も早い10時30分。一般参加での入場自体が10時10分で、身だしなみなどの準備を済ませ、南2ホール内のサークル窓口で見本誌提出手続をしたのが10時25分。通常のサークル受付と変わらずあっさり済んでしまいました。
 ブロックの端にやや近い席ですが、アニソン関連サークル(数箇所しかないですが)が固まっているところです。
 なお、委託先のご好意でポップスタンドを使うよう勧められたため、写真のようなポップを自作して提示しました。
 なお、当日のスペースの風景写真を撮り忘れてしまったので、自宅で撮影した写真でどうかご容赦ください。
 



 経過は次の通りです。

 10:30 頒布開始時刻。
       30部(互い違いに重ねることで全て机上に)
 12:30 残り25部(?)(つまり5部が捌けた!)
 13:40 残り15部((?)(つまり15部が捌けた!)
 15:05 残り8部(つまり22部が捌けた!)
 16:00 コミケ終了時刻。撤収開始
       8部残存。(一般参加者分としては22部捌けた)
       なお、サークル参加者分としては8部配布
   
  ※最終的には、次のようになりました。
    シリーズ本新刊   45部中8部残存
    シリーズ本既刊    7部中2部残存
    合本再構成完全版  15部中2部残存
    別紙付録      20部中3部残存



4 感想
 南ホールへの配置は初めてでしたが、場所的な問題はありません。「アニメ(その他)」ジャンルの配置日は「評論・情報」ジャンルの配置日に比べて参加者が数万人少なくなることから、頒布部数が減ることは予想されましたが、30部が捌き切れなかったのは予想外でした。呼び込みも一切していないため、特に最終1時間で1部も捌けなかったのが響いた感じです。いつもは40部前後は捌けていたので、少しショックでした。アニメ音楽系サークル自体が少ないためか新規の一般参加者にもヒキが少なかったのかもしれません。(委託先サークル様には何の責任もありませんので、誤解なきよう。)
 サークル参加者との交流は、それなりに良かったです。委託先サークル様とは貴重な情報のやり取りもできましたし、アニメ音楽系サークルの皆様からは大変好意的な反応をいただきました。(「欲しいと思って訪問するはずだったサークルの本かも」と言っていただいたサークルさんや、お渡しした当日に感想のメールをくれたサークルさんもありました)
 合本再構成完全版の方も、特に聖地巡礼系でアンケートを実施したくても状況的に困難だったサークルさんなどに手渡せて本当に良かったです。アニメ系以外でも少し配布でき、発音問題への関心を拡げる努力は惜しまないよう努めることができてほぼ満足です。


5 今後
 シリーズ本の第3弾は、スタッフ編です。アート系など海外作家を含む「監督(演出家)」、プロデューサーや企画会社を含む「制作会社」が中心です。他に恐らくはコラムの形で、脚本家、作画監督(アニメーター)、美術監督、音響監督なども取り扱う(京アニ事件についても、コラムの形で私見を述べさせていただく)予定です。シリーズ全7巻中最少の40頁程度に収まる見込みです。何しろ、次回のコミケ98はゴールデンウィーク開催で制作期間が特に短いですから。 
 合本再構成完全版については、今後も様々なサークルさんに手渡ししたりコミケ以外のイベントでも配布していくつもりです。
 「声優編」「音楽編」は、新規または欠席サークルさんに配布することはあり得ますが、増刷することはもう無いと思います。

2019年12月14日土曜日

コミケ委託参加決定

 東京ビッグサイトで開催されている世界最大の同人誌即売会「コミックマーケット」。今冬のコミケ97への委託参加が決定
 1日目(12月28日(土)アニメ(その他)ジャンルで、委託先サークル名は「劇伴倶楽部」(南2ホール(1階)ケ07b)さんです。アニメ音楽(主にBGM)を研究されている評論本サークルさんです。昔から馴染みがあり、サークル代表の腹巻猫さんとは、主催されている音楽系イベントに参加させていただいたこともあって面識もありましたし、主宰されているホームページの掲示板に投稿させていただいたこともあります。
 ただし、委託する頒布物は、サークルのジャンルに合わせて、以前お知らせしたシリーズ本「アニメ文化とこう関わってきた(音楽編)」のみです。私自身が一般参加で入場して搬入しますので、入手できるのは11時頃からになります。B5判60頁の中綴じコピー本です。もちろんいつものように無料頒布です。基本的には今回限りの発行です。次回(コミケ98)サークル参加できた場合は少しだけ用意する可能性もゼロではありませんが、「欲しい」という方は今回入手してくだされば確実です。
 内容は、次の通りです。
・知っている全アニソンから特に印象に残る約500曲を厳選した一覧表
 (そのうち約200曲についての感想・個人的エピソード)
・知っている全アニメ歌手から特に印象に残る60組を厳選した一覧表
 (そのうちベテラン7名についての感想・個人的エピソード)
・知っているアニメ音楽作曲家から特に印象に残る100名を厳選した一覧表
 (そのうち10名(予定)についての感想・個人的エピソード)
・アニメ音楽(映像音楽)や音楽自体に関する総論的な文章・コラム 
※BGM(劇伴)や特撮ソング(特ソン)や作詞家にも少し言及

 今日(14日)現在執筆中ですが、16日(月)までには完成予定で、20日(金)にはキンコーズで印刷します。



2019年11月21日木曜日

人は変わる

 去る11月16日にNHKBSプレミアムで放送された「発表!全るーみっくアニメ大投票」。高橋留美子原作のすべてのアニメ作品についての、約21万票に及ぶ人気投票結果を発表する生放送のバラエティー番組です。特に若い女性の投票が多かったらしく、作品部門で「うる星やつら」が、キャラクター部門で「ラム」が1位になれなかったのは予想外でした。アニソン部門で「ラムのラブソング」が1位だったのにはホッとしましたが。個人的には、作品・主題歌とも大のお気に入りである「うる星やつら2ビューティフル・ドリーマー」が、作品部門5位・アニソン部門9位(いずれも全劇場作品中トップ)と健闘していたのが嬉しかったですね。

 「アニメ」の発音機会があったのは、以下の方々です。

 ナレーションの松澤千晶さんは、1回のみで起伏でした。平板なときもある方なのですが、なかなか徹底していただけないのが残念です。
 ゲストの栗山千明さんは、かろうじて1回だけで、いつもと同様に起伏でした。本当にアニメ好きな方なので、意識していただければ嬉しいですね。
 ゲストの声優古川登志夫さんも、かろうじて1回だけで、起伏でした。昔から起伏だった方なのですが、本当に変わらないですねえ。
 同じくゲストの声優平野文さんは、昔から当然に平板だった方です。2回のうち1回はやや起伏気味で一瞬ドキッとさせられましたが、もう1回はとてもしっかりした平板発音で安心させてくれました。
 解説者の藤津亮太さんは、いつものように徹底して平板でしたが、当然の貫禄です。
 ゲストのお笑いコンビよゐこの有野晋哉さんも、過去投稿で取り上げた相方の濱口優さん同様、自然な平板発音で、ホッとさせられました。

 さて、残り3名の方について、いずれも過去投稿で取り上げた方々ですが、少し考えさせられました。
 1人は、ゲストの漫画家島本和彦さんです。昔は徹底した平板発音だったのに、最近のテレビ番組で起伏発音をされていてショックを受けていたのですが、今回は約10回(今回の出演者中最多)の発音機会のうち8割方が平板でした。「戻ってくれたんですね」ということで、ホッとさせてくれました。
 2人目は、熱さでは全出演者中トップだった感じの中川翔子さん。何と4回の発音機会中1回を除き全て平板でした。誰かに引っ張られた感じではないので、ご自分から平板発音をよくするようになったと言えます。「最近変わってきましたね」と大変嬉しかったです。この調子で平板が基本に定着してほしいものです。そうすれば、本物のアニメファンらしい「風格」「貫禄」が出てくると思います。
 3人目は、司会の西川貴教さんです。ここ数年平板が定着していた方だったのに、2回の発音機会はいずれも起伏で、大変ショックを受けました。「どうして昔に戻ってしまったのですか」と大変残念な思いです。今回のゲストの方々などを見習って平板にどうか戻っていただきたいです。

 実は、過去投稿で取り上げ昔から平板だった方々のうち、最近起伏に変わってきてしまっている感じの方々がまた目立ってきています。ささきいさおさん影山ヒロノブさん鈴木このみさん鴻上尚史さん古田新太さんなどです。誰かの影響なのでしょうか。特にアニメ業界関係者でない方々の場合は、なまじ起伏発音の声優などと接する中で、「最近は起伏が普通なのかも」と勘違いされてしまっている可能性が高いと思われます。勘違いだということにどうか気づいていただき元の平板発音に戻っていただきたいと切に思います。
 「人は変わる」ものですが、良い方向(起伏発音だった方々が平板発音に変わる)であってほしいものです。例えば前述の中川翔子さんのように。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)

2019年11月1日金曜日

コミケ7連続ならず

 東京ビッグサイトで開催されている世界最大の同人誌即売会「コミックマーケット」。今冬のコミケ97へのサークル参加ならず。これで初申込からの連続当選は6回で途切れました・・・運はとうとう尽きたわけです。

 評論・情報」ジャンルで申込していましたが、同ジャンル配置日についてはコミケ90以来約3年ぶりの一般参加となります。かつては、会場にできるだけ近い場所にホテルを必ずとり、朝6時頃には待機列に並んでいました。今回は、もう少しゆっくりになると思いますが、ホテルもサークル参加時のようにどこでもいいわけではなく会場至近にしないといけません。ああ〜・・・。
 ただし、新刊は制作します。気になるサークルの皆様などへの手渡し用です。予定通り2種類を作成します。これまで発行してきた発音問題の合本(アニメは本当に認められたの?(アンケート結果報告付き合本版)」、前回から発行し始めたシリーズ本「アニメ文化とこう関わってきた(アニソン編)」です。
 前者は、発音問題に関する集大成的な決定版にし、コミケ参加者以外も含め様々な方へお渡しできるような形にしたいので、少し内容を変えるかもしれません。巻末特別付録を削除することは当初から決まっていますが、新規の内容を少し入れるかもしれません
 後者は、夏コミ購入分同人誌もすべて読み終わったので明日から作成開始予定でしたが・・・やっぱり作成はします。「アニソン編」とうたっていますが、コミケ98発行予定の「スタッフ編」との振り分けを見直し、作曲家は結局外して楽曲・歌手のみにしたり、歌手も外して楽曲のみにするかもしれません。要は、編集方針を変更してコミケ98に「楽曲編」「人物編(監督・制作会社など+歌手・作曲家)」2冊同時発行としても良いように考え直す可能性大です。
 いずれにせよ、一般参加者の手に直接渡る機会はこの冬コミでは無いわけですので、一般参加者の方々はコミケ98(ひょっとするともっと先かも)までどうか気長にお待ちくださいませ。

2019年10月28日月曜日

公式?

 去る10月18日にフジテレビ系で放送された「DIVE to PSYCHO−PASS 3」。テレビアニメ「サイコパス」第3期の放送開始直前特番です。
 「サイコパス」のアクセントについて、司会のニッポン放送アナウンサー吉田尚記さんが、「公式には「パ」にアクセントを置くことになっているが、ついつい「サ」にアクセントを置いてしまう」とのことでした。「サイコ」「パス」の複合語とも言えるので、後ろの語の冒頭(つまり「パ」)にアクセントを置くという日本語の大原則にきちんと準拠しています。それに実際、5音の語で冒頭にアクセントを置くのは息が結構苦しい気がするのですが。私自身は、「公式」と同様ごく自然に「パ」にアクセントを置いています。
 例えば、「ブルーレイ(ディスク)も「ブルー」「レイ」の複合語と言えるので、同様に「レ」にアクセントを置くのが原則です。ただし、アニメの場合、製作委員会によっては「ル」にアクセントを置くのが公式としているところもあるらしいです。
 つまり、「公式」とは、製作委員会が決めたものという意味です。「アニメ」の発音についても、「公式」(つまり製作委員会)が決める場合があるらしいです。アニメファン設定のキャラの発音などは平板発音にきちんと決めていただきたいものです。
 なお、前述の番組では、アイドルグループでんぱ組.incの元メンバーの最上もがさんが、「アニメ」の発音機会が1回だけあり、平板発音でした。過去投稿でも取り上げたようにオタク系のメンバーが集まっているグループであることもあり、さすがだなあと唸らされました。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)

2019年10月19日土曜日

結局は個人 6

 最近のテレビ番組などの感想集です。

 BS11で放送中の「Anison Days 」。
 若手のアニメ系歌手ReoNaさん起伏発音と平板発音が2回ずつで特にこだわりがない感じがしました。歌手に限らず若手の中に割と見られる傾向ですが、こういうこだわりの無さによる混在は基本的には構いません。平板発音が徐々に増えていってくれると個人的には嬉しいですね。(業界関係者の場合は、関わりが深い人ほどもっとこだわっていただきたいですが。)
 子役時代から既に40年のキャリアを持つ声優の笠原弘子さん、ロック系シンガーソングライターの田村直美さん、いずれもしっかりした平板発音でした。特に田村直美さん(私とほぼ同年齢)はとても自然な感じで連発していました。やはりこの世代はアニメブーム以前からアニメに親しんできた世代なので、自然な感じが漂うので好感が持てます。(なお、大ベテランの南こうせつさんは、大変残念ながら起伏発音でした。)

 BSスカパーで放送中の「忘れじのカルチャー倶楽部」。
 司会のフリーアナウンサー倉敷保雄さん(私とほぼ同年齢)が、第10回「昭和の声優文化」でしっかりと自然な平板発音をされており、「やはり同世代だなあ」と嬉しくなりました。同回では声優の神谷明さんもいつも通り当然に平板発音でした。(なお、作曲家の宮川彬良さんは、第7回「劇伴スペシャル・宇宙戦艦ヤマト」で、大変残念ながら起伏発音でした。)

 10月14日にNHKBSプレミアムで放送の「歴史秘話るーみっくアニメヒストリア」。司会の局アナウンサー渡邊あゆみさんは、過去投稿でも取り上げたように徹底した平板発音(息継ぎの関係か何かで2回ほど起伏発音気味だった場面はありましたが。)でホッとしました。前述の田村直美さんと同様、アニメブーム以前からアニメに親しんできた(私とほぼ同年齢の)世代なので、本当に自然な感じで、「これが生粋のアニメファンの発音だよなあ」と共感も覚えますね。
 そのちょうど1か月前の9月14日に同チャンネルで放送の「発表!全プリキュア大投票」では、発音機会があった方のうち、(過去投稿でも取り上げたように徹底して平板発音の評論家藤津亮太さん以外では)お笑い芸人の原西孝幸さん(FUJIWARA)だけが平板発音でしたが。

 9月21日にNHKBSプレミアムで放送の「セカンドの美学〜ルパン三世・峰不二子」。モンキー・パンチさんの息子さんでもあるプロデューサー加藤州平さん(たぶん40代半ば)が、発音機会があった2回ともしっかり平板発音されていました。過去投稿でも取り上げたようにモンキー・パンチさんも徹底して平板発音されていたので、親の影響もおそらくは有るでしょうから当然とは思いますが。

 9月28日にBSフジで放送の「ジャパコン特別編〜アニメロサマーライブ2019密着特番」では、声優の大橋彩香さん、発音機会があった2回とも珍しく()平板で意外でした。(なお同番組では、バンダイナムコアーツの音楽プロデューサー関根陽一さんも、業界関係者らしく当然のように自然な平板発音でした。)
 9月29日にBSシネフィルWOWOで放送の映画「ファイナル・カウントダウン(押井守・上坂すみれ・岡部いさくオーディオコメンタリー付)では、声優の上坂すみれさんが、発音機会があった2回とも珍しく()平板で意外でした。押井守さん(過去投稿でも取り上げたように当然に常に平板発音)につられたわけでは無いので、案外普段は平板発音のことも多いのかもしれません。

 9月29日にBSアニマックスで放送の「ミューコミプラスTV」の「サイコパス」特集(後編)回では、舞台俳優(今年放送済みのテレビアニメ「どろろ」で百鬼丸役も担当)鈴木拡樹さんが、徹底した平板発音で大変好感を持ちました。アニメに関心はあるがまだアニメ界隈に擦れていない()俳優さんはこういうタイプの人が少なくありません。どうかアニメ界隈の悪い見本に染まることなく平板発音を続けていっていただきたいと思います。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)


 


2019年9月28日土曜日

なつぞら

 NHK連続テレビ小説(通称朝ドラ)の通算100作目「なつぞら」。半年間の放送が本日終わりました。

 業界関係者などからは結構不満や批判の声(「話をはしょりすぎ」「所詮は単なる背景としてのアニメ界で、家族愛的なものが中心」「より高度な段階での「成功」を描こうとしていない」など)もあった当作ですが、個人的には不満はあるものの及第点はつけられるかなという感じです。

 「黎明期を描く」とのことだったので、半年に及ぶドラマでどの時期まで描くのか、業界ネタはそんなに豊富なのか、疑問はありました。作品名などは徹底して変名を使用したり、史実と異なる順序・時期・人物関係などになっていたり、かなり時代をはしょりすぎている感はありました。案の定、酪農や家族関係の話がかなり多かった気はしますし、カレーライスの元祖「中村屋」がらみの話も絡めるなど、同時代の多様なネタが盛り込まれていました。万人ウケする形にはなっていたでしょう。正直言って、時期ごとの各作品作りを同業他社(者)との絡みも含めてもう少し突っ込んで欲しかった気はします。1975年頃までという長期間を取り上げたのは全く予想外でした。それでいて東映の「西遊記」にも関わっている「手塚治虫」についてはたった一度「鉄腕アトム」の名前とともに触れられただけだったのが意外でしたが、東映系の主人公たちの話に徹していたのは筋が通っていてむしろ良かったとは思います。

 実在の業界人などが(モデルとなる各人物と比べてかなり変更があるとはいえ)これだけ大勢描かれた実写作品は史上初ではないでしょうか。アニメでは「SHIROBAKO」など数例ありますが。何よりも、「工房(アトリエ)」としてのアニメ制作会社が描かれていました。大勢のスタッフが一つ所に机を並べ、時には会議で意見を戦わせ、全員で協力して一つの「もの」を作り上げていく様は、感動すら覚えました。「ものづくり」とは本来こうあるべきだ、と実感しました。京アニ事件との相乗効果で改めてアニメ業界(人)が注目を浴びましたが、京アニやかつての東映に代表されるような制作体制こそが、良い作品作りには望ましいのだ、と再認識させられました。尤も、終盤では外注に伴うトラブルなども描かれましたが。
 OP映像のアニメが、実は最終盤の「大草原の少女ソラ」と関連するもので、当作のゴール地点が当初から示されていた、という構成には終盤まで気づきませんでした。なぜ当作の設定を北海道の酪農一家にしたかも腑に落ちました。(酪農を描きたいならそれに徹したドラマにした方が面白いのに、なぜアニメーションへ?、というのが当初からの疑問でしたから。) 詳しく描写されてきた酪農一家とうまく結びつけた「大草原の少女ソラ」の登場という自然さも相まって、人々に感動を与えられるというアニメーションの一つの到達点を示し、それなりに「成功」が描かれていたと思います。(私も作中の柴田泰樹氏(役者は草刈正雄さん)と同様の感動を覚えました。)
 番組自体としても、幅広い世代に「ものづくり」としてのアニメーションやそれに携わる人々への理解を広めることができたのではと思われます。100作目という絶妙のタイミングでの高い注目や、京アニ事件に対して現実の「工房」「業界人」(特に、理想的な工房としての京アニの存在や、アニメーションの各制作工程での各人の役割・存在感)への理解と共感を伴う注目が得られたことで、今年はアニメーション業界・アニメーション文化にとって意義深い年となったのは確かです。(京アニ事件の報道の中でも当作と絡めた記事が複数見られましたし、その意味でも絶妙のタイミングでした。)
 個人的には、業界関係者としての声優の顔出し出演(山寺宏一さん、田中真弓さん、沢城みゆきさん、高木渉さん)も楽しませてもらえました。


 さて、当ブログとしての言及もさせていただきます。
 「アニメ」という単語の登場機会は、予想どおりナレーションのみで、計3回。7月23日の第98話、9月7日の第138話での次週予告、9月28日の第156話(最終回)。大変残念ながら、いずれも起伏発音でした。ナレーション担当の内村光良さんは、昔から平板発音されており、(過去投稿で取り上げた通り)昨年の紅白歌合戦でも1回、NHK総合で8月30日放送の「あさイチ」の「なつぞら」特集でも2回発音機会があり、すべてとても自然な平板発音をされていました。(ちなみに、当作関連の特集番組は大半を視聴しましたが、広瀬すずさんら本編出演者の誰一人「アニメ」の発音機会はありませんでした。当作とは全く無関係の番組なども含めれば、過去投稿にもあるように松嶋菜々子さん起伏発音されたことがありますが。)
 これはどういうことなのでしょうか。私は、NHKに対して昨年7月・今年7月・今年9月の合計3回、「平板発音から始まった歴史があり、ナレーションなど当作中で平板発音されれば大変有意義」という趣旨のメール投書をしてきました。それなのにこの結果です。まさか現場で発音指導があったとは思えないのですが、内村さんご本人が忖度か何かで、普段のご自身とは違う発音をあえてされたような気がします。無言の「同調圧力」なのか、「起伏の方が正式な発音」といったご本人の勘違い(アクセント辞典で認められているように、決して「正式な」発音というわけではありません。)なのか、とにかく残念の極みです。このようなケースが(テレビやラジオなど放送現場で)今後も発生することのないよう願うものです。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)

2019年9月14日土曜日

結局は個人 5

 ここ4か月ほどのテレビ番組の感想をまとめて書かせていただきます。

 BS11で放送中の「Anison Days 」。過去投稿でも取り上げた作曲家の神前暁さんのほか、一般芸能人のゲストである藤井フミヤさん八神純子さんがいずれも平板発音され、大変嬉しかったです。他にも、GRANRODEOの両名(谷山紀章さん飯塚昌明さん)とも、いつものようにしっかり平板発音でした。また司会の森口博子さんが、6月17日放送の未公開トーク場面や7月19日放送のデーモン閣下の回では珍しく平板発音される場面があり「ついに元に戻ってくれたか」と思いきや、その後はまた起伏発音ばかりになっています。何とかならないものでしょうか。
 BSプレミアムで放送中の「アニソン! プレミアム!」。6月2日に放送された声優ユニットのスフィア特集では、高垣彩陽さんは残念ながら起伏でしたが、豊崎愛生さんが2回ともしっかり平板で、大変嬉しかったです。司会の一人である若手声優の相良茉優さんもしっかり平板で、今後とも変わらないでいてほしいと願うばかりです。6月29日の生放送3時間スペシャルでは、GRANRODEOの両名のほか、大原ゆい子さんRevoさん(Linked Horizon)平板でした。7月7日に放送された声優アイドルユニットのi☆Ris特集では、若井友希さん平板久保田未夢さん起伏でした。(若井友希さんは、テレビアニメ「八十亀ちゃんかんさつにっき」では特番も含めて起伏でしたが。)
 BSフジで放送中の「アニソンラバーズ」。5月12日放送の声優ユニットPoppin'Partyの大塚紗英さんは、起伏平板が混在していました。また司会のオーイシマサヨシ(大石昌良)さんは、今年は複数のアニソン番組の司会を務めるなど活躍が目立ちますが、過去投稿でも取り上げたように起伏平板が混在しており、最近はまた起伏が多いようです。ゲストなど周りに合わせるのではなく徹底して平板になってくれるようなら大変嬉しいのですが。
 7月7日にBS11で放送された「「センコロールコネクト」公開記念特番」では、アイドルユニット22/7の河野都(倉岡水巴さん)がしっかり平板でした。

 6月13日にNHK総合で放送された「日本人のおなまえっ!」の必殺技の回では、局アナウンサーの赤木野々花さん起伏の一方、お笑いコンビよゐこの濱口優さん平板でした。
 6月24日に日本テレビ系で放送された「人生が変わる1分間の深イイ話」のi☆Ris紹介コーナーでは、ナレーションを担当したフリーアナウンサー城ケ崎祐子さんが、起伏が多い中1回だけですがはっきり平板発音されました。
 7月26日にNHK総合で放送された「あさイチ」。ゲストの山寺宏一さんは当然に平板(「ゲーム」「ドラマ」も平板)でしたが、レギュラー司会者の博多華丸さん博多大吉さんの両名とも平板で、大変嬉しかったです。局アナウンサーの近江友里恵さんだけが起伏で目立っていました。こういう時ぐらい平板になってくれても良さそうなものですが、難しいのでしょうか。
 8月8日にCS時代劇専門チャンネルで放送された「これが伝説の舞台裏! てなもんや奮闘記」(伝説の超人気バラエティー「てなもんや三度笠」の放送記念特番)では、アナウンサーの徳光和夫さんがしっかりした平板発音で、大変嬉しかったです。
 8月12日にNHK総合で放送された笑アニさまがやってくる in 宮城県多賀城市」では、発音機会のあった出演者の中で唯一でしたが武田玲奈さんが徹底して平板だったことに救われましたし、好感度が上がりました。
 8月20日にBSプレミアムで放送されたアナザーストーリーズ」のルパン三世の回では、元・漫画雑誌編集者の原美千子さんがしっかり平板で、さすがと唸らされました。インタビュー出演の演出家おおすみ正秋さんも当然に平板でした。(司会の松嶋菜々子さんは、アニメをテーマにした朝ドラ「なつぞら」に出演中にもかかわらず起伏で大変残念でしたが。) おおすみさんはBSシネフィルWOWOWで月1回放送中の「世界がふり向くアニメ術」のルパン三世の回でも同様でしたし、同番組の銀河鉄道999の回での監督のりんたろうさんも当然に平板でした。

 8月3日にテレビ東京系で放送された「新・美の巨人たち」の高畑勲特集では、ナレーションの市川実日子さん起伏ばかりだったのに対し、ベテラン声優の杉山佳寿子さんは当然のごとく平板でした。
 9月10日にBS日テレで放送された「ぶらぶら美術・博物館」の高畑勲特集では、過去投稿でも取り上げた山田五郎さんが(起伏の時も2回ありましたが)平板発音を約10回も連発されておりホッとさせられました。女優の高橋マリ子さん起伏平板が混在していました。


 今回はこのくらいにさせていただきます。なお、NHK朝ドラ「なつぞら」関連については、最終回放送後にまとめて取り上げる予定です。
 総じて、個人個人の判断で発音がなされていると言えますが、周りに合わせたり、忖度などで普段の発音と変えてしまったりする方もいらっしゃるようなのが残念です。放送局側からの指導はないはずですが、その方ご自身がどのくらい意識されているのかにもよるのでしょう。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。) 






2019年8月19日月曜日

アニメラマ&アニメンタリー

 「アニメ」という単語が世間一般に登場するのは、1977年の劇場版「宇宙戦艦ヤマト」公開に端を発するアニメブームの時期です。それまでは、「まんが映画」「テレビまんが」が一般的で、せいぜい「アニメーション」が知られている程度でした。しかし、造語という形で「アニメラマ」「アニメンタリー」という表現が公式に使用されていたこともあります。

 「アニメラマ」は、虫プロが制作し日本ヘラルド映画(現在は角川映画に吸収)が配給した3作品に対してつけられた、映画宣伝用の造語です。
 「アニメーション+ドラマ」の略で、女性のヌードシーンもある大人向けの前衛的な作品でした。1969年公開の「千夜一夜物語」、1970年公開の「クレオパトラ」、1973年公開の「哀しみのベラドンナ」です。(「哀しみのベラドンナ」は正確には「アニメロマネスク」として宣伝されましたが。) 
 興行的には、「千夜一夜物語」は成功でしたが、「哀しみのベラドンナ」は失敗に終わり虫プロ倒産の引き金になりました。ただし、コミカルなシーンもある前2作と違い、シリアスで哀しみに満ちた作品で演出・作画も凝っており、作品の評価は決して低くありません。

 「アニメンタリー」は、戦記物作家の児島襄が監修でタツノコプロが制作したほぼオリジナルのテレビアニメ「アニメンタリー決断」で正式タイトルに入りました。
 「アニメーション+ドキュメンタリー」の略で、基本的には史実に忠実で、「軍人」たちの決断を描いています。主題歌は現在でも右翼が街宣車で流しています。

 いずれにせよ、まだまだ「まんが」と呼ばれていた中で、少し格調高くして差別化を図ろうとしただけの造語だろうと考えています。


2019年8月15日木曜日

コミケ96報告

 遅くなりましたが、先日(8月9〜12日)開催された同人誌即売会「コミックマーケット」(コミケ96)のサークル参加報告をさせていただきます。


1 概要
 コミケ91から連続6度目のサークル参加、5度目の評論・情報」ジャンル(3日目=8月11日(日))での参加です。
 前回の新刊コミケ参加者アンケート結果報告書&感想と補足(以下「既刊B」)と従来の既刊アニメは本当に認められたの(以下「既刊A」)を増刷して無料頒布しました。既刊Bは2箇所あった誤字を修正しました。
 別紙付録(「TAL版勝手にアニメ大賞」)も、前回のものを一部修正(漏れていた作品の追加など)し、アンケートにご協力いただいたサークル関係者様のうち前回既刊Bを配布しきれなかったサークル関係者様(アニメと直接関わりのないサークル様は除く)に、既刊Bに挟み込んで手渡しました。(内容:歴代総合ランキング、ランキング外のお気に入り作品、好きな歌手・作曲家・主題歌・声優、聖地巡礼したことがある場所、2016〜2018年に本放送が開始された作品のうち全話視聴した作品のリスト)
 そして何と言っても、今回から発行のシリーズ本「アニメ文化とこう関わってきたを新刊として無料頒布。毎回その回限りの発行で、第1弾の今回は「声優編」。あと3年強で還暦を迎えることもあり、自分史の1つの具体例として、これまでのアニメファンライフを総括する個人的感想文集です。全7巻予定で、還暦直後のコミケ103で総集編+追録の形のオフセット本を発行するのが目標です。今回の「声優編」では、特に印象に残る声優100名(男性30名、女性70名を厳選して、初めて声を意識した作品(または初めて存在を意識した番組)や現在までの具体的印象などを書き綴ったものです。声優業界への疑問などに関するコラムもあります。B5判中綴じ56頁で、全7巻中最大ページ数になる見込みです。書きたい人は大勢あったのですが、泣く泣く100名に絞りました。男女別各100名の計2巻発行、という形もあり得たのですが・・・まあ、ご容赦ください。今回初めてB5判としましたが、A5判ではどうしても文字が小さくて読みづらい(文字を大きくするとページ数が増えて中綴じ困難になる)ため諦めたのです。A4判では大きすぎて持ち運び・手渡しがしづらいですし。
 

2 事前準備
 新刊は見本誌を含めて50部、既刊Bは80部、既刊Aは38部
 新刊と既刊Bは開催1週間前の金曜日(キンコーズの割引デーで、通常8円が6円になる。)に中綴じ製本まで自動印刷。
 新刊のデータ自体はA4判で作成してありますが、印刷用の原紙はB5判片面で出力したので、とても楽でした。印刷部数はこの時点では43部です。
 既刊Bは増刷分34部+在庫で誤字修正差替頁のみ印刷分46部です。
 また、既刊Aは、開催4日前に、近所のスーパーのコピー機(単価5円)で30部増刷し、自宅で手折り・製本しました。
 なお、やはり新刊に誤字を2箇所発見しましたが、印刷し直しまでは必要なく、開催3日前にボールペンで書き加える(1箇所は修正液も使用。印刷用原紙も同様)だけで済みました。また、3種類とも中綴じ製本なので、大量の本やパンフレットが入った段ボール箱などで重石をした状態で最低2日間は置き、本の厚みを少しでも抑えることに努力しました。
 さらに、コミケ開催1日目(8月9日(金))に、新刊をキンコーズで7部増刷して、合計発行部数50部としました。


3 当日の流れ
 当日のサークルスペースへの到着は、やや遅めの8時40分。食事以外やることはないはずなのになかなか設営に取りかかれず、設営完了は前回と同じ9時40分。今回は3種類ありますが、既刊の机上部数は少なめにしたほか前述の圧縮効果もあり、なんとか載せきれました。
 ブロックの中ほどの席ですが、西2ホール全体で見れば一番奥の方で南ホールとの出入口にも近い場所。人通りの心配はなさそうです。 


 経過は次の通りです。

 10:00 コミケ開始時刻。
       新刊は32部・既刊Bは35部・既刊Aは37部置き、離席
       訪問サークル配布用本日分(新刊は9部・既刊Bは22部
       (うち12部が別紙あり)・既刊Aは1部)を携帯
 12:10 残り新刊20部・既刊B28部・既刊A31部確認
        (つまり12部・7部・6部が捌けた!)
 12:50 残り新刊13部・既刊B23部・既刊A25部確認
        (つまり19部・12部・12部が捌けた!)
 13:40 残り新刊1部・既刊B12部・既刊A15部で帰席
        (つまり31部・23部・22部が捌けた!)  
       新刊を6部(サークル配布用の余り3部を含む)補充して7部に
 14:05 訪問を失念していたサークルへ行くため離席
       (既刊B・既刊Aを各2部机上残部から持出し)
 14:15 残り新刊2部・既刊B1部・既刊A3部で再び帰席
        (つまり36部・32部・31部が捌けた!)
       新刊を1部補充して3部に、既刊Bを13部補充して14部に
 14:40 既刊Aがいったん机上残部ゼロに
       残り新刊1部・既刊B9部。
        (つまり38部・37部・34部が捌けた!)
 14:55 新刊が頒布終了
 15:10 左隣のサークルさんから希望があり、既刊B(別紙も)5部を
        (机上ではなく)鞄から贈呈    
 15:25 既刊Aの残部1部を発見。既刊B・既刊Aとも残り1部に
 15:35 既刊B・既刊Aが頒布終了
 16:00 コミケ終了時刻。撤収開始
       既刊Bのみ翌日サークル配布用9部が残存。 
       (つまり一般参加者分としては、
       新刊39部・既刊B46部・既刊A35部が捌けた)

 以上のように、一般参加者配布用は全て頒布できました。
 

4 感想
 西ホールへの配置は初めてでしたが、南ホールとも近い位置で何かと便利であり、西2ホール内が実質的に1つのジャンル(「評論・情報」と「学漫」は親戚みたいなもの)で、「男性向」などの異質なジャンルに間を邪魔されることもなく、ほぼ1つの塊になっていて、行き来も楽でした。

 既刊Bに関しては、欲しい人の手に全部渡ったのは良いことです。既刊Aをまだお持ちでないのに既刊Bしか入手できなかった方が推定約8名いらっしゃる形になったのは、反省点です。もう少し印刷すべきでした。
 新刊については、ほぼ予想通りで、欲しいのに入手できなかった方がいたとしてもやむを得ません。もともと当サークルの活動目的は発音(アクセント)の問題に関心を持ってもらうことなのですから。新刊のシリーズ本は、あくまで余興的なものだと割り切っていますので、もしも本当に欲しい方がいらっしゃれば将来のオフセット本の潜在的需要者とも言えるので、オフセット本を出す意味が増します。

 一般参加者との交流も、いつもより早めの13時40分には帰席できたので、(アンケートなど会話のとっかかりがないため難しい面はありますが)少しはできました。特にアクセントについて具体的な意見(「ネット」の発音の不自然さなど)をくださった方がいて、本当に嬉しかったです。その方は「アニメ」のアクセントに関しては「どちらもあり」とのことでしたが。

 右隣のサークルさんは、コミケ93でも隣同士だったサークルさんで、いつものように新刊を贈呈してくださいましたが、声優にご興味はおありとのことでしたので当方の新刊を贈呈しました。
 左隣のサークルさんは、前回の冬コミで、アンケート協力サークルとして既に既刊Bをお渡ししているのですが、大学サークルという性格上メンバーの都合で共有されずに終わっているのでしょう。今回も既刊Bをお渡しした形になりますが、ご本人方の希望なので全く構いません。声優インタビューなどもされているサークルさんなので、てっきり新刊の声優本にも興味を示されるかと思いましたが、既に頒布終了していたためお渡しはできませんでした。

 既刊Aと既刊Bの差が全体を通じてみれば実質的に無かったということは、やはり新規の方が大半ということでしょう。WEBカタログの「お気に入り」登録者数は、開催数日前まで66名と過去最高値のままでしたが、コミケ開催前日(8月8日)には65名、コミケ終了直後(8月12日)で64名、現在(8月15日)で61名と、順調に減っています。発音問題の新刊がない以上減るのは当然なので、気にしていません。むしろ、本当にシリーズ本の新刊が欲しい方の人数がわからないので困るくらいです。今回のように一般参加者用としては40部程度が妥当なようです。

 私自身の訪問・購入先サークルさんとの交流は、収穫がありました。特にドイツのサークル(ドイツ在住の日本人)との交流が良かったです。アンケート協力サークルの1つで既刊Aは既にお持ちの方です。ドイツで日本語の高校教師をされている方で、アクセントについての研究資料が欲しかったとのことで既刊Bはとても喜ばれました。「平板発音なのに素人に気兼ねして卑下して起伏発音に変わる人がいることは、アニメがまだ本当に認められていないことになる」という私の主張の根幹部分に完全に同意いただけたのは、我が意を得たりで感動でした。ドイツの高校でしっかり平板発音の歴史的意義を教示していただければ望外の喜びです。(保存用とは別に資料用にと、既刊A・既刊Bのセットを改めてお渡ししました。)

5 今後
 次回からは、既刊A・既刊Bを合本再構成したものを発行します。いわば「完全版(スタンダード)」として今後ずっと色々な方(コミケ以外の場でも)に手渡しし続けるためのものとなります。
 また、シリーズ本の第2弾は、「音楽編」の予定です。ただし、BGMは(のちの「作品編」の中で言及するため)除外します。一時は「アニソン編」として作曲家を除外(のちの「スタッフ編」で監督や制作会社とともに言及)する方向でしたが、やはり作曲家も含める形に落ち着きそうです。どういう構成にするかは全く未定です。年代別にし、ランキング形式は取らない方向ですが、うまくまとまるのでしょうか・・・



2019年7月25日木曜日

京アニ事件の報道

 京アニ(京都アニメーション)での理不尽極まる放火事件から1週間。残念ながらまだ犯人の動機などは解明されないままですが、驚くほど多方面で様々な報道がなされました。事件直後の新聞朝刊は、各紙が一面トップ(日経はトップではなかったですが)やコラムで報じたほか、社説でも最速の毎日新聞をはじめ各紙が1〜2日以内に取り上げました。各テレビ局も、ニュース番組はもちろんワイドショーから時事解説番組に至るまで、実に長時間にわたって取り上げられました。それほど社会に与えた衝撃も大きかったからですが。
 嬉しかったのは、京アニがいかに優秀な会社で世界中にファンがいるかということを世間一般の人々にも広く知らしめたことです。アニメーターが主人公のNHK朝ドラ「なつぞら」放送中であることとの相乗効果(実際コラムなどで触れている新聞社もあり)もあって、「アニメ文化」「アニメ業界」に関してかなりの正確さで理解が深まったのは確かです。業界随一の優れた労働環境(正社員雇用、固定給与制、しっかりした理念に裏打ちされた教育・研修体制、育児ルームなど特に女性に優しい福利厚生)や聖地巡礼などの牽引役でもあったことについて、一部メディアではありますがちゃんと紹介をしてくれています。この事件のもたらした(あくまで反射的・結果的な)効果と言えます。

 テレビ報道での「アニメ」の発音について、視聴した範囲で整理します。
 発音機会があった方は意外と少なかったです。起伏発音の人がやはり多めな感じでしたが、平板発音の方も少なくなかったです。
 フジテレビ系「とくダネ!」では東京のアニメファンの女性のほか社会学者の古市憲寿さんが、TBS系「ゴゴスマ」ではアナウンサーの石井亮次さんや名古屋造形大学准教授の吉川隆之さんが、同じくTBS系「サンデーモーニング」ではアナウンサーの橋谷能理子さんやオンラインメディア「ハフポスト日本版」編集長の竹下隆一郎さんが、しっかり平板発音されていて嬉しくなりました。
 一番驚かされたのはNHK総合「あさイチ」での久米宏さんです。過去投稿でも取り上げたように昔からアニメに冷たい人だったのに、何と自分から事件をわざわざ話題にした上、しっかり平板発音されたのです。いつの間にアニメに理解を持つようになったのだろう、いや案外アニメへの偏見は強くはなかったのかもしれない、と大いに見直しました。

 1つ気になったのは、「アニメ制作会社」の発音です。複合語(2つ以上の単語が合成された熟語)なので、日本語のルールから言えば、最初の単語である「アニメ」は平板発音になるのが原則です。それなのに起伏発音の多いこと(特にナレーション)。よほど「アニメ」を意識しないとできない発音なので、まだまだ特別扱いなんだなあと残念な思いでした。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)

2019年7月23日火曜日

ビデオ購入40周年

 本日7月22日(投稿日は23日になってしまいましたが)は、ビデオ購入記念日です。今年でちょうど40年となります。

 高級品なので購入を親に懇願していたわけですが、1979年の今日、父が仕事上の取引先のソニーショップへ連れて行ってくれたのです。ソニーのベータマックスJ7(ベータ方式。初の2か国語・ステレオ放送対応、最大予約数1)とビクターの最新型(VHS方式。最大予約数5)で正直迷いましたが、前者を選択したのが運命。約28万円のところを父との義理で約23万円に割り引いてもらえました。
 当日は日曜日で高校は夏休みに入っており、午後3時頃父の運転するクルマで持ち帰ったビデオデッキを自分でセットし、試し録りをしました。たまたま放送されていたのが国鉄(現:JR)初のミステリー列車「銀河鉄道999号」の特集番組(「銀河鉄道999ロマンの旅」?)でした。まさにその日運行されたもので走行シーンを生(?)中継している部分を録りました。生テープが大変高価(2時間録画で約4800円)なので、迷わず削除。(数年後に後悔しましたが、2015年10月10日にCSテレ朝チャンネル2で放送されたドキュメンタリー「鉄道の時代」の第13回「上野駅物語」の中で素材映像が流れ、無事録画保存に成功しました。)
 因みに購入動機は、次のようなものです。学習塾の夏期講習(6日間)に通うよう父から厳命されており、翌23日から再放送(月〜金曜日の朝)が始まるアニメ「野球狂の詩」の第1週分が一切観られなくなることに耐えられなかったため、「ビデオを買ってくれるなら通う」という交換条件を出したのです。「CMカットや早送りもできるので時間短縮になる」と強調して説得もした結果、父が渋々承諾してくれたのです。

 あれから40年、現在は一部を除きメディア変換(テープなどからのダビング)して、全てブルーレイディスクでの録画保存となっています。私的録画としての所有枚数は約1200枚。データベースも2010年に完成させ随時更新中。番組数(OP・EDだけの場合なども1件扱い)約2万7千件。件数ベースで約6割(録画時間ベースで約5割)がアニメに関係したもの(作品、情報バラエティー、ドキュメンタリー)です。

 この膨大な映像資料から抜粋して、この活動で「アニメ」の発音に関する私的証拠資料として活用しているわけです。可能な限りの映像記録を保存してきて本当に良かったと思います。