2023年5月27日土曜日

CUE 再び

  過去投稿で一度少し触れましたが、テレビアニメ「CUE!」(2022年1〜6月本放送)を再放送で全24話視聴しましたので、改めて取り上げます。声優事務所を舞台にした新人女性声優たちの悲喜こもごもを描いた作品です。アフレコ(ただしアニメのみ)のほか、ラジオや朗読劇など、昨今主流になりつつある歌唱活動以外もきちんと取り上げており、予想よりもまともな内容で割と良かったです。

 単独語としての「アニメ」の発音機会は、やはり相当数ありました。
 新人クラス(新人声優役)では、16名中10名に発音機会がありました。
  六石陽菜役  内山悠里菜さん 起伏4回(3・12・13話)
  鷹取舞花役  稗田寧々さん     起伏4回(1・3・24話)
  天童悠希役  鷹村彩花さん  起伏3回(3・17話)、平板1回(24話)
  赤川千紗役  宮原颯希さん  平板1回(9話)
  恵庭あいり役 飯塚麻結さん  起伏1回(24話)
  九条柚葉役  村上まなつさん 起伏3回(9・24話)
  夜峰美晴役  安齋由香里さん 起伏4回(12・20話)
  神室絢役   松田彩希さん  起伏1回(24話)
  宮路まほろ役 山口愛さん   起伏2回(12・17話)
  丸山利恵役  立花日菜さん  平板1回(7話)、起伏2回(12・24話)
 このほか、中堅クラス(声優事務所関係者、業界人など)では、所長役の日笠陽子さん、マネージャー役の洲崎綾さん、原作漫画編集者役の中原麻衣さん、総監督役の兼政郁人さんの4名に発音機会があり、全員が発音機会各1回で起伏でした。

 当作に関する過去投稿で取り上げたのは第24話の鷹村彩花さんだけですが、実は起伏続きで最終回だけ平板だったことがわかりました。役柄も特にアニメ好きの面が強い設定なので、当初から平板だったらもっと自然で良かったのに残念です。
 昨年のアニメジャパンのスペシャルコメントで平板だったことを過去投稿で取り上げた村上まなつさんは、実は同時期の当作出演時は徹底して起伏だったとわかり、驚きました。当作収録中(第9話と第24話の間)にスペシャルコメントの撮影があったと思われますが、きっと普段は平板なのに当作収録時は周りに合わせてしまったのだろうという気がします。
 立花日菜さんは、最初こそ平板で大変好感を持ったのですが、周りの影響から忖度したのか起伏に変えてしまった感じです。
 宮原颯希さんだけは、結果的にかもしれませんが平板のみで終わり、少し救われた気分です。

 以上をまとめると、こういったアニメ業界関連の作品では、もっと役柄を意識していただきたいということです。声優の役だけでなく、声優事務所関係者や業界人の役についてもです。特に、監督など直接の制作スタッフの役は、徹底して平板でなければならない立場です。
 いずれにしろ、アフレコ現場での直接的な指導はないことが明らかなわけですので、各人の意識の持ち方次第です。どうかくれぐれもお願いしますね、声優の皆様方。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)


2023年5月21日日曜日

業界人3(プロデューサー)

  アニメ業界人については、「アニメ」は平板発音が当たり前であり、昔から当然に平板発音し続けている方々が大半のためあまり取り上げてきていませんが、現状把握のため久々に取り上げます。特に、プロデューサーに焦点を当てます。

 3月19日にNHK総合で放送の「THE ANIME STUDIO」。アニメ制作会社の内部を直接撮影する形のレポート番組です。地上波でこのような番組が放送される時代にようやくなったのだなあ、と感慨深いものがあります。取り上げられたのはタツノコプロから独立したメンバーが創立したProduction I.G、その子会社であるWIT STUDIO、ガイナックスから分離独立したメンバーが創立したTRIGGERの3社です。TRIGGERの今石洋之さん吉成曜さん、WIT STUDIOの荒木哲郎さん浅野恭司さん、いずれも監督・作画監督といった現場スタッフの方々ですが、当然ですが徹底して平板発音です。プロデューサーとして発音機会があったのは2名。WIT STUDIOの中武哲也さんは、2回の発音機会いずれも平板で安心しました。Production I.Gの石川光久さんは、過去には起伏発音を披露されたこともありますが、2回の発音機会のうち、先の1回は起伏気味、後の1回は自然な感じの完全な平板でした。現在は同社会長の身ですが、露出機会も多く、ビジネス関係のイベントで何度もお話を聴いたことがある、個人的にも馴染みのある方です。残念なのは、現在はProduction I.GとWIT STUDIOの両方の社長である和田丈嗣さんです。発音機会は1回のみですが、訪問者である非業界人への呼びかけで、起伏でした。あえて素人に合わせたのかもしれませんが、そうだとすれば大変いただけない態度です。プロである業界人の取るべき態度ではありません
 5月6日にCSのAT−Xで放送の「Club AT-X」第498回は、アニメ企画会社インフィニットの永谷敬之さんがゲストでした。「私の百合はお仕事です!」プロデューサーとしてのご出演で、同番組でプロデューサーが顔出し生出演することは極めて珍しいことです。バンダイビジュアルなどのバンダイグループから独立起業された方で、PAワークスと組んだ一連の作品が特に印象深いです。とても気さくな方で、個人的にお話ししたこともある数少ない業界人なのですが、あの「SHIROBAKO」も担当されていた方でもあり、大変な期待と不安を持って視聴しました。発音機会7回のうち、2回は起伏気味でした。あの永谷さんでさえ現状はこうなのかと、少しショックを受けました。問題の2回は、会話の流れ(文章の流れ)で起伏の方がやや発音しやすかった面はあるでしょうが、7回とも徹底して平板であってほしかったです。ご自身のアニメ遍歴を話される場面などは自然な感じのきれいな平板発音だったので、当然に昔から平板発音されている方だとわかります。司会の松澤千晶さんも、2回の発音機会のうち、先が平板、後が起伏でした。永谷さんに話を振る際は平板だったので、業界人に合わせたのかもしれません。

 いずれにしろ、プロデューサーというのは、様々な異業種人と直接接触する「業界の窓口」的立場です。異業種人とお互いに影響し合う部分も大きく、「作品を売り込む」「出資を仰ぐ」立場からは、下手に出ざるを得ず、謙譲をせざるを得ない面はあるのかもしれませんが、謙譲と卑下は違います。決して卑下してはなりません。業界大手のアニプレックスが、社長の岩上敦宏さんや既に同社内ベテラン級プロデューサーの高橋祐馬さんは、過去投稿にもあるように起伏平板が混在ながら起伏基調になっており(他の同社プロデューサーの方々は、私が知る限りほぼ平板発音ばかりですが)、由々しき事態と感じています。業界人の皆様方には、どうか自信と誇りを持って、平板発音の自然な浸透を妨げない(少なくとも卑下して起伏発音に自ら変えることのない)ようにしていただきたいものです。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)

2023年5月4日木曜日

最近のアナウンサー

 最近は、NHK・民放問わず、地上波・衛星波問わず、起伏発音のアナウンサーが大半という感じですが、特に気になった事例をフリーアナウンサー・局アナウンサーから一例ずつ紹介します。 


 フリーアナウンサーの方の例は、八木美佐子さん。CSのAT−Xで放送の「Club AT-X」。4月1日初回放送分では、いつものフリーアナウンサー松澤千晶さんが有給休暇のため代役で司会を務められていました。(フリーと言いつつ、松澤さん共々ホリプロ所属)。もう一人の司会の声優吉野裕行さんがいつものように徹底して平板発音(ゲストも業界人で当然に平板発音)の中平然と、発音機会6回のうち5回は起伏で、1回のみやや平板気味でした。いや、普段のご自分を貫くこと自体は悪くないのですが、アニメ情報番組においては「アニメ」の発音に留意すべき、という意識が欠落している感じを受けました。フリーアナウンサーの方々は、放送局の垣根を超えられる汎用性の高い立場なので、アニメ情報番組においてはそれなりの意識(事前調査も行なっていればなお良し)を持っていただきたいものです。

 局アナウンサーの方の例は、テレビ朝日の安藤萌々さん。4月20日放送の「報道ステーション」にメインキャスターの一人として出演。中国での「スラムダンク」などの日本アニメ人気の特集コーナーでは、キャスターの大越健介さん小木逸平さん、リポーターの高橋大作記者がいずれも起伏発音(高橋大作さんは発音機会3回とも)の中、発音機会2回とも平板気味でした。周りに影響されず平板発音らしき発音を苦労してされていた(起伏発音することに抵抗を感じていた)感じで、大変好感を持ちました。最近の若い女性アナウンサーでは数少ない事例で、大変勇気づけられました。なお、「ドラマ」についても、大越健介さんが平板発音され、それに続く形で平板発音されたので、普段から「アニメ」「ドラマ」とも平板発音されている方なのだろうと推察されます。
 念のため付言しますと、アクセント辞典では、「アニメ」は起伏平板の併記でその使い分けが認められていますが、「ドラマ」は起伏発音のみとなっています。大越健介さんに対しては、日常生活はともかくアナウンサーとしての出演時は、「ドラマ」を平板発音するほどなら、「アニメ」も当然に伝統(先輩アナウンサーを含む)やアクセント辞典に従い平板発音していただきたいものだと、強く指摘したいところです。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)


2023年4月29日土曜日

最近の声優さんなど

 最近のテレビ番組での声優さんの発音機会を中心に、まとめて取り上げます。 


 1月2日にCSのAT−Xで放送の「TVアニメ「スパイ教室」放送スタート記念! 雨宮天と伊藤美来の極上新春対談! 」では、声優の伊藤美来さんが、発音機会1回のみで、過去投稿同様に自然な感じの平板発音でした。

 CSのAT−Xで放送の「Club AT-X」。3月18日初回放送分では、声優の福原かつみさんが、発音機会3回で、起伏気味の1回を除いてきれいな平板発音でした。4月15日初回放送分では、声優の折笠愛さんが、発音機会2回ともきれいな平板発音でした。(過去投稿では起伏でしたが、)最近のアニメイベントにはあまり関わっていないベテランらしく、ホッとしました。なおこの回では、アニメジャパン2023のイベントレポートがあり、AT−Xブースでの「R指定アニメ」ミニステージでは人気ホストのROLANDさん平板発音されていて、アニメイベント会場らしくて嬉しかったです。

 4月1・2日にNHK教育で放送の「無敵のボイス」。声に関するあらゆる事象を取り扱う大変珍しく大変興味深いバラエティー番組でした。声優の山寺宏一さんが、(発音機会は2回のみですが)安定した平板発音を披露していて安心しました。

 3月17日(開催日は2月5日)にCSのテレ朝チャンネル1で放送の「おねだり! 声優フェス2023・笑顔だらけの4時間スペシャル」。司会お2人のうちダンサー(EXILE)の世界さんが、最初の1回のみ平板でしたが、それ以降は起伏ばかりで、大変残念な思いです。幼馴染という声優の小野賢章さんが発音機会2回のうち最初が起伏だった(最後は平板気味だった)ためそれに引きづられた感じがして、悪影響の一例を垣間見た気がします。その他に発音機会があったのは3名のみで、関智一さん森久保祥太郎さん起伏1回のみでしたが、若本規夫さん最近のアニメイベントにはあまり関わっていないベテランらしく平板1回のみでした。

 CSのAT−X(地上波のテレビ東京も)で1〜3月に全12回放送の「第2回Anime nova プロジェクトU-20アニメグランプリ」。約1分間のオリジナルプロモーションビデオアニメ制作のコンペで、20歳以下の3名1組(演出、脚本、キャラクターデザイン)のチームが計4チーム出場していました。ナレーションの大塚明夫さんは、相変わらず徹底して起伏でしたが、多くの出演者が平板だったのには救われました。出場チームで唯一発音機会があった演出担当の立野竜之介さんは、起伏平板が各1回でした。業界人では、発音機会があったのは2名(各1回)のみですが、アニメ制作会社OLMのプロデューサー加藤浩幸さんが発音機会1回のみで起伏だったのには驚きました。プロデューサーは、「素人」との接触機会も多いせいか、平板ではない場合もチラホラ見受けられますが、業界人としての自信と誇りに欠けた姿勢であり、由々しきことですね。司会2名のうち、タレントのカズレーザーさんは、発音機会5回のうち4回は平板でした。アニメ情報番組だから適切に配慮したのかもしれませんが、やはり基本的には平板基調の方なのだと思われます。もう一人の司会である声優の榎木淳弥さんは、司会者としては発音機会4回とも徹底して平板でしたが、フリップに書かれた文章を読み上げる際には発音機会(文中登場機会でもある)2回とも起伏だったのは、大変残念でなりません。「アニメ」という単語を意識して発音せざるを得ず、皆さんが集中して聴いている目立つ場面では、最近の世間の雰囲気に合わせて起伏に変えてしまったのかもしれません。アニメが直接のテーマである番組なのだからこそ、普段と変わらず平板発音を貫いていただきたかったし、それができなくなりつつある昨今の情勢に大変危惧を抱かざるを得ません。本当にもう、どうしたら良いのでしょうか・・・

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)

2023年4月22日土曜日

ハケンアニメ再び(「アニメ」と「映画」)

 実写映画「ハケンアニメ!」については、過去投稿でも詳しく取り上げていますが、少し気になったことがありましたので、もう一度触れさせてください。

 3月25日にCS日テレプラスで放送の「第46回日本アカデミー賞授賞式・完全版」で、当作が複数の部門で優秀賞(最優秀賞候補)に入賞していましたが、監督の吉野耕平さんは、発音機会は1回のみですが、きちんと平板発音されていました。過去投稿でも触れたように元々アニメ映画「君の名は。」にCGクリエイターとして参加した経歴もあるため、当然の結果です。「アニメに理解のある実写映画人」のはずでアニメ制作現場もご存知のはずなのですが、平板発音の指導はしていただけなかったことが証明されました。出演者の中で平板発音されていたのは主役の吉岡里帆さん唯一人(1月のBS日本映画専門チャンネルでの放送で確認しましたが、起伏4回・平板3回)だったことは、やはり悔しくてたまりません。
 ただし、同番組で「アニメ」の発音機会があったのは、他には3名のみ。司会のアナウンサー羽鳥慎一さん起伏1回のみ(過去投稿にもあるように相変わらず起伏ばかりで残念です)、プレゼンターとして登壇していた俳優菅田将暉さん起伏1回のみ、司会の俳優有村架純さん平板1回のみでした。有村架純さんは、過去にアニメ映画「思い出のマーニー」で主人公マーニー役を務められていることからも、アニメに親しみを持っているようで何より嬉しかったですし、好感度が上がりました。本当は、アニメに直接関わった方々は皆さんこうであってほしいものです。
 ちなみに、「映画」については、登壇者や発言者の中では起伏平板が混在しており、起伏発音の方々も思ったより多かったです。発音を含む文化的歴史が異なる(差別され見下されてきた歴史はアニメの方が長く深い)ため完全な同列では語れませんが、「アニメ」に関しては、業界との距離が近い方々ほど正統的な発音である平板発音を徹底していただきたいと強く思います。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)

2023年4月9日日曜日

最近のNHK

  ここ半年間ほどのテレビ番組のうち、NHKで放送されたもので、まだ取り上げていないもの(の一部)をまとめます。


 BSプレミアムで昨年12月30日に再放送された「石原裕次郎がテレビと出会った時」。大人気長寿番組だった日本テレビ系「太陽にほえろ!」の脚本担当者の一人である脚本家の四十物光男さんが、単独語としての「アニメ」の発音機会が2回あり、いずれも平板でした。この方は、1979年頃は「ルパン三世」や後述の「アニメーション紀行マルコ・ポーロの冒険」などアニメの脚本も書かれています。かつてのアニメブーム当時にアニメの脚本を手がけている脚本家の方らしくて、嬉しかったです。
 BSプレミアム「プレミアムカフェ」で3月13〜15日に初めて再放送(本放送から43年ぶり!!)された「アニメーション紀行 マルコ・ポーロの冒険」。全43話中第1話・第43話以外は視聴者からの提供ビデオによるもの(海外版のフィルムが全話分現存するが、日本語音声が無いため、視聴者からの提供ビデオで全話補完)で、計9話放送(もっと・・・いや全話やってほしいですが)。アニメパートと実写パートの合体作品で、後に大人気シリーズとなった「NHK特集・シルクロード」も当作がきっかけだったほどの大変貴重な作品。私自身も、有志の上映会で数話しか観たことがなく、今回の再放送に興奮しました。ゲストは、音楽担当の小椋佳さん(不謹慎かもしれませんが、よくぞご健在のうちに再放送してくれましたよね。こうしてご本人のインタビューができるのは奇跡!!)、マルコ・ポーロの『東方見聞録』に詳しい立教大学文学部教授の上田信さん。小椋佳さんは、発音機会1回のみで(私の期待通りの)平板発音。さすがかつてのアニメブーム当時からアニメに関わりのある方らしくて、ホッとしました。上田信さんは、起伏平板が1回ずつで、最初は平板発音。元々平板だった方に違いありませんね。こういう(私よりも年上の)学識経験者の方がきちんと平板発音してくれるのは本当に嬉しいです。司会の局アナウンサー渡邊あゆみさんは、発音機会は1回のみで、「日本のアニメ」という言い方で、息継ぎの関係か何かだと思いますが、いつもと異なり起伏でした。それ以外は作品名に合わせて「アニメーション」としか発音されなかったので、発音を避けていたのかもしれません。まさかこの方までが同調圧力に負けて起伏化したとは思いたくありませんし、きっと今後は平板発音を続けていただけるものと信じています。

 NHK総合で2月24日に放送の「あさイチ・プレミアムトーク」。ゲストは声優の日高のり子さん。ETCの声も担当していることが今回特に注目されたらしく(私は既知でしたが)、数日間インターネットの検索トップクラスに居座り続けたほど反響が大きかったようです。その日高のり子さんは、起伏2回・平板3回で、最初は平板だったなど平板基調でした。過去投稿にもあるように1987〜1989年放送の「アニメ三銃士」の頃は当然に徹底して平板だったのに、近年は各種のナレーションなども起伏ばかりだったので、とても意外でした。やはりご本人は今でも平板基調で、ナレーション業務では(指導もあるのかも)意識して起伏にしてしまっているのかもしれません。そうであれば、ぜひ自発的・積極的に平板発音に戻していただきたいものです。他のゲストである俳優の赤楚衛二さんも、発音機会は1回のみですが平板気味でした。司会の博多大吉さんは、以前は平板だったのにだんだん起伏が増えてきている感じで、今回は発音機会1回で起伏でした。同調圧力に負けず平板基調でいていただきたいと切に願います。そんな中で一番許せなかったのは、局アナウンサーの小林孝司さんでした。あろうことか「アニメ三銃士」を起伏発音されたのです。全体で1つの作品名であり、複合語でもありますから、日本語の発音ルールの鉄則で必ず平板発音になるはずです。1つの作品名として意識していないからだとは思いますが、同局の番組なのだから過去データも事前に確認していただきたいですし、アナウンサーとしてあるまじき誤りです。深く反省していただきたいものです。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)


2023年3月26日日曜日

アニメジャパン(配信のみ)

 世界最大の商業アニメイベント「アニメジャパン」。

 東京ビッグサイトでの開催で、3月25日(土)・26日(日)がパブリックデー、27日(月)・28日(火)がビジネスデーです。新型コロナウイルスの影響も薄らぎ、4年ぶりの完全リアル開催(マスクは必須だが、イベントでの声出しOK)となり、4年前と異なり大半のステージが無料配信される形となりました。前回同様、ビジネスセミナーなどは一般開放されなかったのが大変残念です。今年は10周年(10回目)なのに、実行委員会企画の特別展示もありませんでした。これでは、2012・2013年に「東京国際アニメフェア」と分裂開催されていた「アニメコンテンツエキスポ」とほとんど変わりません。「アニメコンテンツエキスポ」も2012年の2日目のみ参加しましたが、大変物足りなかったことを憶えています。結局、私自身は、昨年同様、自宅での配信視聴のみとなりました。

 視聴した全イベントのうち単独語としての「アニメ」の発音機会があった以下のイベント(計11本)のみをまとめます。総視聴本数(
全46本中15本)は、昨年よりさらに減りました。

1:『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE』スペシャルステージ
2:「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」TVアニメ10周年直前スペ
 シャルステージ
3:ネトフリアニメ スペシャルステージ
  (独占配信アニメ「PLUTO」など)
4:TVアニメ「ホリミヤ」AnimeJapan超微炭酸ステージ
5:「2.5次元の誘惑(リリサ)」アニメ化記念スペシャルステージ
6:TVアニメ「山田くんとLv999の恋をする」~放送直前オフ会~
7:『GAMERA -Rebirth-』ガメラ、復活!新情報発表トークショー
8:『SPY×FAMILY』AnimeJapanスペシャルステージ
9:ワールドダイスター TVアニメ放送直前キャストトークショー
10:劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」AnimeJapanスペシャルステ
 ージ
11:TVアニメ「進撃の巨人」The Final Season完結編スペシャルステージ


 司会者(声優(ナレーターを含む)以外)のうち発音機会があったのは、4・7のフリーアナウンサー中倉隆道さん起伏のみ(4で1回、7で2回)、6のフリーアナウンサー森遥香さん起伏のみ(1回)、11のフリーアナウンサー松澤千晶さん起伏のみ(3回)でした。
 中倉隆道さんは過去投稿(2022年のアニメジャパン)と同様でした。「アニメ研究家」の肩書もお持ちなので、(過去投稿と同じ感想ですが)是非とも「アニメ」の発音の歴史についても研究していただき、平板発音に変わっていっていただきたいものです。
 森遥香さんは、過去投稿(2019年のアニメジャパン)では平板だったのに、意識して変えたのかどうか不明ですが、大変残念です。
 松澤千晶さんは、昨年11月開催の「進撃の巨人」関連イベントでは平板だったのに、また戻ってしまったのでしょうか。

 声優(ナレーターを含む)のうち発音機会があったのは、1で司会を務めた花澤香菜さん起伏1回、1で関智一さん平板2回・起伏1回、2で司会を務めた堀井茶渡さん起伏4回・平板1回、東山奈央さん起伏のみ(1回)、佐倉綾音さん起伏のみ(2回)、3で司会を務めたサッシャさん起伏のみ(6回)、4・6で内山昂輝さん起伏のみ(4で2回、6で1回)、
8で司会を務めた江口拓也さん起伏のみ(1回)、8で種崎敦美さん起伏のみ(1回)、9で司会を務めた森なな子さん起伏のみ(2回)、9で石見舞菜香さん起伏2回・平板1回、9で天城サリーさん起伏のみ(2回)、10で井上麻里奈さん起伏のみ(1回)、10で早見沙織さん起伏のみ(1回)、11で梶裕貴さん起伏のみ(3回)、石川由依さん平板のみ(2回)でした。
 内山昂輝さんや江口拓也さんは、過去投稿でも起伏基調でしたが、完全に起伏になってしまったのだとしたら残念です。
 石見舞菜香さんと井上麻里奈さんは、過去投稿では平板だったのでショックです。しかも石見舞菜香さんが今回平板だったのは「アニメ本編」でなので、複合語としてなら当然な発音であり対象外です。堀井茶渡さんも平板だったのは「アニメ10周年」でなので、同様に複合語としてなら当然な発音であり対象外です。
 ちなみに、佐倉綾音さんは、「コミケ」を2回平板発音されていました。
 サッシャさんは、ドイツ出身で、「進撃の巨人」の主題歌を担当していたLinked Horizonにも参加されている方ですが、日本の悪い面に染まってしまっているのでしょうか。
 そんな中で、関智一さんの平板発音を久々に耳にしました。今後も続けていただきたいものですが。そして、石川由依さんは、以前と変わらず徹底して平板でホッとさせてくれました。今後も絶対に変わらないでいただきたいと切に願っています。

 5では、コスプレイヤー3名がゲストとして登壇しましたが、発音機会があったのはびぃと。さんのみで、残念ながら起伏のみ(1回)でしたが、「コミケ」は平板のみ(2回)でした。

 3では、映画監督(ヴィジュアリスト)の手塚眞さんが、基本的に平板のみ(3回)でしたが、うち1回は周りを意識したのか起伏気味になっていました。当然に昔から平板発音されているはずですが、変に悪影響を受けて勘違いして起伏発音するようにだけはならないでいただきたいので、少し心配です。(ちなみに、アニメジャパン初登壇の浦沢直樹さんは、同様に過去投稿では徹底して平板でしたが、今回は発音機会がありませんでした。)

 総じて、今回は(特にゲストの)発音機会自体が少なかったですが、司会もゲストも起伏発音者が大半で、しかもその中には過去には平板だった方々も含まれており、大変由々しき事態です。何とか、この悪い流れを食い止めたいのですが、良い方法はないものでしょうか。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)


2023年3月23日木曜日

最近どーよ!?(音楽関係番組)

 最近半年間程度のテレビ番組などの感想をまとめます。今回は、音楽関係の番組に絞って取り上げます。


 昨年11月17日にBS−TBSで放送の「昭和歌謡ベストテンDX」。司会の関根勤さんに発音機会はありませんでしたが、局アナウンサーの長峰由紀さんが(発音機会1回で)残念ながら起伏でしたが、歌手のささきいさおさんは発音機会2回とも平板で安定していました(一時期は起伏発音が聞かれたのですが、無事元に戻られたようで何よりです。)。
 昨年12月28日にBSプレミアムで放送の「魂のアニソンシンガー水木一郎」。ナレーションを担当した歌手の堀江美都子さんは、いつもと変わらず当然に発音機会2回とも平板でした。
 1月2日にNHK総合で放送の「SONGS OF TOKYO 2022」。ゲストの歌手宮田俊哉さん(発音機会2回)や歌手影山ヒロノブさん(発音機会1回)のほか司会のホラン千秋さん(発音機会2回)までが起伏発音ばかりの中、司会の村上信五さんが発音機会3回のうち最後の1回のみ起伏気味でその前の2回は平板でした。元々は平板基調なのに、他の出演者に引きづられて起伏になった感じで、同調圧力が働いていると言える状況は本当に危惧します。影山ヒロノブさんも、前述のささきいさおさんや堀江美都子さんのように、以前のような平板発音に早く戻っていただきたいと切に思います。

 1月31日にNHK総合で放送の「うたコン生放送!」。アニメ「マクロス」シリーズの音楽特集の回です。局アナウンサーの赤木野々花さんは残念ながら起伏発音でしたが、司会の俳優谷原章介さん平板発音をされ、とても嬉しかったです。アニメへの出演経験もあるせいか、アニメへの理解がある方だとお見受けしました。
 2月10日にテレビ朝日系で放送の「ミュージックステーション2時間スペシャル」。杏里さんが「CAT'S EYE」を歌唱した回ですが、発音機会があったのは家入レオさんだけで、起伏平板が1回ずつ(起伏が先)でした。アニソンも複数歌っていることもあり、普段は平板基調の方なのだろうと推測されますが、周りに遠慮せず平板発音に徹してもらえればなあと感じました。
 3月7日にCSのフジテレビONEで放送(地上波での本放送は1979年7月2日)の「夜のヒットスタジオ」。ゴダイゴが「銀河鉄道999」を同番組初披露した回と思われますが、タケカワユキヒデさんが(発音機会は1回のみですが)きちんと平板発音されていました。現在まで変わらず平板発音されている方なので、アニメブーム当時はこれが当然だったことからも、とてもホッとしました。

 アニメ音楽のライブイベントの中継番組をまとめて取り上げます。 
 昨年12月18日にBSアニマックスで放送の「「パリピ孔明」歌いまくり・Party Time!  昼の部」。昨年9月4日に幕張国際研修センター シンポジウムホールで開催されたものです。司会の声優福山潤さんが(普段は平板発音されている方なのに)発音機会3回とも起伏だったのが残念なほか、歌手の96猫さんが(発音機会1回のみですが)起伏だったのがとても残念です。
 1月1日にBSアニマックスで放送の「ゾンビランドサガLIVE〜佐賀よ共にわいてくれ」。2021年10月17日に幕張メッセで開催されたものです。いずれの方も発音機会は1回のみですが、田中美海さん本渡楓さんがいつものように起伏発音で、ゲストの徳井青空さん起伏発音の中、種田梨沙さんだけが過去投稿にもあるようにきちんと平板発音でした。同調圧力に負けていないことに勇気付けられましたし、このまま変わらないでいただきたいと切に願っています
 2月25日にBSアニマックスで放送の「進撃の巨人 The Final Season SP EVENT 2022・第1部オーケストラコンサート」。昨年11月に開催されたものです。作曲家のKOHTA YAMAMOTOさんが、明確な平板発音をされ、安心しました。やはりアニメ作品に直接関わる方々はこうでなくてはいけません
 
 BS11で放送中の「Anison Days」。昨年9月以降本日までのゲストについてまとめます。
 起伏発音のみだった方々は、安月名莉子さん(2回)、鈴木このみさん(1回)、中川翔子さん(4回)、藍井エイルさん(6回)、栗林みな実さん(2回)、YURiKAさん(2回)、鈴木みのりさん(1回)、井上苑子さん(1回)、TRUEさん(1回)です。また、司会の森口博子さんも、鈴木このみさん・栗林みな実さん・TRUEさんの回に各1回です。
 起伏発音と平板発音が混在だった方々は、小林愛香さん(各1回)、島谷ひとみさん(起伏気味1回、平板2回)です。
 平板発音のみだった方々は、斉藤朱夏さん(1回)、タイ人のMindaRynさん(4回)、鈴木杏奈さん(1回)、ももいろクローバーZの百田夏菜子さん(1回)、作曲家の草野華余子さん、スピラ・スピカの幹葉さん(1回)です。
 鈴木このみさんは、(過去投稿にあるように)以前は平板だったのに起伏に変わってしまった方で、最近は起伏で固定してしまっているようで大変残念です。大阪出身の方ですが、平板発音は方言」と勘違いされているのかもしれず、同様の例が他にもありそうで大変危惧しますMindaRynさんは、2020年に日本で歌手デビューした外国人で、元々はYouTuberですが、アニメに親しんでいることがよくわかり、外国人としての良きお手本と言えます。また、島谷ひとみさんは、以前からアニソンも複数歌唱されており(特に「ブラックジャック21」OP「Destiny -太陽の花-」は、私個人もかなり気に入っている曲)、今後も平板発音に徹していただければ(「自信を持って良いんですよ」と私から言ってあげたいくらいですね)と思います。幹葉さんは、過去投稿では混在でしたが、今回は自然に出てきたという感じで良かったです。
 
 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)

2023年3月12日日曜日

最近どーよ!?(AT-X)

 最近半年間程度のテレビ番組などの感想をまとめます。今回は、CSのAT−Xで放送の番組に絞って取り上げます。


 昨年12月31日放送の「AT−Xアニメランキング2022」。ゲストの声優さんお2人は、三上枝織さんが(過去投稿と同様に)平板1回のみだったのに、豊崎愛生さん起伏2回のみでした。豊崎さんは以前は平板基調だったのに最近は起伏ばかりで、大変残念です。なお、司会お2人のうち、ROLANDさんは発音機会がなく、松澤千晶さん起伏5回・平板3回でした。

 1月1日放送の「とにかくゆるく過ごしたい・ハッピーニュ卯イヤーSP」。声優さん4名が本当にまったりとダベるだけの番組の年末年始特別版です。発音機会があったのは2名で、白石稔さん平板2回のみ、田所あずささん平板1回のみ。観ていた私もほっこりした気分になれ、「ありがとう」と言いたいです。

 1月放送の「次クール、何くーる? 2023冬」。今冬クール(1〜3月)の放送作品の紹介番組です。司会を務めるぬいぐるみキャラクター「タイガ」の声を当てた声優福山潤さんは、発音機会3回のうち、最初の1回は平板でしたが後の2回は起伏でした。ゲスト声優で唯一発音機会があった金元寿子さん平板1回でした。以前は起伏ばかりだった方なので、大変良い傾向だと嬉しくなりました。問題は、同局アナウンサー()の安井さんです。「アニメ専門チャンネル」などの「アニメ」をあろうことか起伏発音されました。複合語なので日本語のルールからは必ず平板発音になるのですが・・・専門チャンネルのアナウンサーにあるまじきことで頭を抱えてしまいました。どうかしっかりしてくださいね!!!

 「あにめすこ〜ぷ」は、声優の徳井青空さんとお笑い芸人の岩井勇気さんが司会で、1本のアニメを取り上げ、それにまつわる本職(素人)に当該アニメを観せて意見を聞く番組です。これまでに4回放送されました。
 1月2日放送の「白い砂のアクアトープ」。水族館を扱った作品なので、水族館に関係する3名がゲストでしたが発音機会はなく、司会の徳井青空さんのみ起伏3回でした。前述の豊崎愛生さん同様、以前は平板基調だったのに最近は起伏ばかりで、大変残念です。どうしてこうなってしまうのでしょうか。
 1月15日放送の「NEW GAME」。ゲーム会社を扱った作品なので、ゲームクリエイター3名がゲストで、スクウェア・エニックスの時田貴司さんにのみ発音機会があり起伏1回でした。ゲーム業界人でありアニメ業界人ではないので仕方ありません。司会の岩井勇気さんは、以前から発音が混在している方ですが、今回は起伏平板各1回でした。


 「R指定アニメ」は、人気ホストのROLANDさんが中心に、1本のアニメを原則全話一挙放送しその感想をゲストなどと語り合う番組で、原則月1回放送です。
 昨年10月は、オタク女子の純粋な情熱を描いた「その着せ替え人形は恋をする」。ROLANDさんは、一挙放送開始前も含めて発音機会2回とも平板でした。司会の松澤千晶さんは、起伏平板各1回でした。ゲストのプロデューサー中山信宏さん(アニプレックス)も、発音機会2回のうち1回目は当然に平板でしたが、2回目は起伏気味だったのがとても残念です(業界人なのだからしっかりしていただきたいものです。)。
 昨年11月は、先頃やっと最終回が放送された異色作「異世界おじさん」。ゲストの声優福山潤さんが、発音機会8回中明確な平板4回(後はやや起伏気味4回)でした。前述のように、本来は平板発音されている方なのですが、周りの悪影響を受けつつあるのかもしれず、大変危惧します。司会の松澤千晶さんは、発音機会3回中最初の1回のみ起伏気味で、後の2回は明確な平板でした。
 1月は、近年稀に見る名作で私も大好きな「宇宙よりも遠い場所」。ROLANDさんは、一挙放送開始前は起伏1回、その後は平板1回でした。ゲストのお笑い芸人天津向さんは、発音機会4回とも徹底して平板でホッとさせてくれました(「コミケ」も平板でしたが。)。
 2月は、1990年代前半のOVA「ぼくの地球を守って」。ROLANDさんは発音機会がなく、司会の田口尚平さんは、第1部(スタジオ)では平板1回でしたが、第2部(公開生放送)では起伏2回でした。ゲスト2名(声優速水奨さん、総作画監督の後藤隆幸さん)はいずれも平板1回のみで、ホッとしました。

 Club AT-X」は、声優の吉野裕行さんとフリーアナウンサーの松澤千晶さんが司会を務めるアニメ情報番組で、月2回放送です。
 第485回(10月後半)は、ゲストの声優諏訪ななかさんが発音機会2回とも平板で、意外でしたが好感を持ちました。吉野裕行さん平板2回、松澤千晶さん平板2回(これとは別に複合語の「アニメ・ナローニュース」を起伏2回)でした。
 第486回(11月前半)は、松澤千晶さんのみに発音機会があり、前回と同様でした。
 第487回(11月後半)は、ゲストの声優桑原由気さんが発音機会3回とも平板で、大変好感を持ちました。松澤千晶さんは、前回・前々回と同様(「アニメ・ナローニュース」は起伏3回)でした。
 第488回(12月前半)は、ゲストの声優千本木彩花さん・歌手鈴木このみさんはともに起伏1回のみ、松澤千晶さん起伏3回で、吉野裕行さんまでが「アニメ○○○(作品名)」の起伏1回のみでした。
 第489回(12月後半)は、ゲストの声優貫井柚佳さん平板1回、松澤千晶さん起伏3回で、吉野裕行さんはいつものように平板3回でした。
 第490回は、過去投稿「素人4」で既に取り上げたので省略します。
 第491回(1月後半)は、ゲストの声優松岡由貴さん起伏3回・平板1回でした。松澤千晶さん起伏2回でした。
 第492回(2月前半)は、ゲストの声優関俊彦さんが発音機会6回とも徹底して平板で、とても嬉しかったです。ゲストの声優・歌手笠原弘子さんも、平板1回のみでした。やはりベテランクラスはこうでなくっちゃ、という感じですね。吉野裕行さん平板2回、松澤千晶さん平板1回。この回は全員平板で、とても気分が良かったです。
 第493回(2月後半)は、ゲストのお笑い芸人(声優でもあります)川本成さんが発音機会3回とも綺麗な平板発音で、意外でしたが嬉しかったです。
 第494回(3月前半)は、ゲストの声優大野柚布子さん起伏1回、イケボトレーニングジムの女性トレーナー(つまり「素人」)かなおさん起伏1回でした。そんな中で松澤千晶さんは、起伏2回・平板3回と平板基調(起伏2回はいつものように「アニメ・ナローニュース」のみ)だったのは、少し意外でした。ゲストに左右されていないという点で、良い傾向だなと感じました。

 総じて、アニメ専門チャンネルと言えども、「結局は個人」で、出演者の自覚(意識)にかかっていると言えます。全般的に、他局の番組への出演時と比べて平板発音される方々が多くなりますが、ベテランの業界関係者の平板発音にホッとさせられる一方、局アナウンサーが起伏発音を披露するなんてことは許されざることです。どうか、アニメ専門チャンネルとしての自覚と責任で放送していただきたいと切に願っています。

  (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)



2023年2月26日日曜日

げんしけん再び

 「げんしけん」は、過去投稿(2016年12月)でも取り上げていますが、改めてその意義深さを再認識したため、再び取り上げます。

 大学のアニメ系サークル「現代視覚文化研究会」(モデルは原作者の出身である筑波大学の同名サークルで、略称「現視研」)に集う男女の、熱くもぬるい、ぬるくも熱い、青春群像劇です。原作漫画は、講談社「月刊アフタヌーン」で2002〜2006年に発表され、続編(2代目)も2010〜2016年に発表されました。最初の方と最後の方ではまるで雰囲気の違う内容になっていますが、「こういう(遅めだが)青春もあって良いのだ」と、大変共感できる内容でした。私個人も、大学でアニメ系サークルに2年間だけ入会しており、似たような雰囲気を実体験しています。なお、私自身はアニメから入りましたが、2004年と2007年に1クールずつ放送された後、2代目も2013年に放送されました。原作の全てがアニメ化されたわけではありませんが、原作に忠実でした。原作漫画の単行本も全巻所有しています。
 2002年12月単行本化された第1巻に収録された、非アニメファン(非オタク。つまり「素人」)の女性である春日部咲がそのサークル室を初めて訪れた際、「アニメ」を素人らしく起伏発音で連発する場面があります。げんしけん会員は当然に全員平板発音です。そして、原作漫画には、春日部咲のセリフの中の「アニメ」に「※」がつけられ、欄外に「咲ちゃんは"ア"にアクセントを置いてます。」と注釈がつけられていました。つまり、玄人(濃いアニメファン)は平板発音が当たり前であり、だからこそ素人である春日部咲の発音の「異質さ」を強調しているわけです。これは、少なくともこの頃(2000年代)までは、まともなアニメファンが起伏発音することは想定されていなかったわけであり、平板発音こそがアニメファン(オタク)の証明だったことの、何よりの証拠なのです。原作者の実体験(皮膚感覚)が反映されているのは確かでしょうが、世のアニメファンたち(私も含みます)の正直な感覚だったと思われます。

 ところが近年(2010年代以降)は、アニメファンを描くアニメが増加していながら、作品本編中でも大半が起伏発音になってしまっており、由々しき事態と危惧しています。現実(本物)のアニメファンたちに逆に悪影響を与えてしまっている面すらあります。何より、少なくとも平板発音が正統(昔からの伝統)であるという歴史的事実を知らない者が増えているのです。今改めて当作を取り上げるのは、前述のような原作漫画の記述(それを忠実に再現したアニメ)の意味を再確認し、現在の若い(若くない者も含めざるを得ないが)アニメファンたちに広く知ってほしいのです。当作のような良いお手本を広く知らしめる良い方法はないものでしょうかねえ。当作は、若い世代には決して知名度が高くないようなので、本当に忸怩たる思いです。

 ※原作漫画の該当頁コピーを含めた画像(音声のみ)
   著作権者 原作漫画:木尾士目、講談社
        アニメ1期:現視研研究会
        アニメ2期:コミフェス準備会


2023年2月25日土曜日

NHKアナウンサー(松本零士)

 予定を急遽変更し、投稿させていただきます。 

 つい先日、漫画家の松本零士さんが亡くなりました。かつてのアニメブーム(1977〜1985年頃)においては、メディアでの露出も大変多く、手塚治虫さんの次に顔をよく知られている漫画家だったかもしれないほどです。ただし、必ず「アニメーション」と発音されており、「アニメ」と発音されるのを聞いたためしがありません。(余談ですが、私にとっては「笑わない人」というイメージが強かったですね。この方がにこやかに笑う姿を一度も見たことがありません。真面目な印象の方でした。)
 1984年11月19〜22日にNHK教育で放送された「訪問インタビュー」に出演されていました。19日(第1回)は、「鉛筆からコンピーューターまで」と題して、翌年に開催されるつくば科学万博で上映されるオリジナルアニメ「アレイの鏡」の制作現場でインタビューが行われていました。松本零士さん(当時46歳)としても初めてコンピューターグラフィックス(CG)を一部取り入れた作品です。写真と絵画の違いや、手書きとコンピューターの違いについて、ご本人の当時の考え方が披露されており、大変貴重な記録となっています。
 インタビューは、局アナウンサーの川野一宇さんが行なっています。「アニメ」の発音機会は(全4回を通じて)1回のみあり、自然な平板発音をされていました。この当時は、NHKに限らず、テレビ局のアナウンサーでも平板発音は珍しくありませんでした。これは厳然たる事実です。ところが最近は、NHKでも民放でも、若手を中心に起伏発音ばかりで、大変残念です。ごく一部のベテランは現在でも平板発音されていますが、どうして若手はそれをもっと見習わないのでしょうか。せめてアニメ関連の特集番組では、意識していただきたいものだと切に思います。


 ※「訪問インタビュー」(NHK教育)
   https://youtu.be/D0gtU79nHGw


2023年2月18日土曜日

最近どーよ!?(声優特集番組)

 最近半年間程度のテレビ番組などの感想をまとめます。今回は、声優さんを特集した地上波の番組に絞って取り上げます。

 昨年12月20日に日本テレビ系で放送の「踊る!さんま御殿‼︎ 3時間スペシャル」。ベテランから若手まで錚々たる声優さん9名が出演し、うち4名に「アニメ」の発音機会がありました。榎木淳弥さん春川芽生さん森久保祥太郎さん平板1回のみ、大橋彩香さん起伏1回のみでした。森久保祥太郎さんは、以前は起伏発音ばかりだったのが、平板発音もされるようになり、今回は平板だったわけです。大変良い傾向で嬉しいです。一方で、大橋彩香さんは、以前からずっと平板発音ばかりだったはずなのに、この番組の環境の中で声優側では唯一起伏だったわけです。ショックでしたし、どうしてなのか理由を知りたいくらいです。以前のような平板発音に戻っていただきたいものです。なお、司会の明石家さんまさん平板4回のみ、ゲストの市川紗椰さん平板2回のみで、お2人とも以前と変わらず平板発音が徹底しておりホッとしました。今後も変わらないでいていただきたいものです。ゲストの宮田俊哉さんは、起伏3回・平板1回で、久しぶりに平板発音も聴かれました。この番組の環境に影響されたのかもしれませんが、是非とも平板発音に馴染んでいただき、テレビなどでの露出も多いので自信を持って積極的に平板発音をするようになっていただければ、と切に願っています。

 1月4日にテレビ朝日系で放送の「世代声優が選ぶ! 昭和アニメのスゴい声優50人はこれだ!SP」。ベテラン中心のさらにすごい声優特集番組で興奮しました。発音機会があった声優さんは若手(Z世代側)の阿座上洋平さん1名のみでしたが、平板気味1回のみでした。意外でしたが嬉しかったです。ナレーションを担当した声優の松岡禎丞さん佐倉綾音さんは以前と変わらず徹底して起伏発音でしたが、このようなアニメ関連番組では是非とも平板発音してみていただきたいと思います。なお、ゲストの一般芸能人のうち、世界(EXILE)さん起伏1回のみ、川島明さん起伏平板各1回でした。川島さんは、アニメにも理解がある方なので、自信を持って平板基調を強めていただければと感じています。

 日本テレビ系で放送中の「アナザースカイ」に昨年11月4日に、NHK総合で放送中の「あさイチ・プレミアムトーク」に昨年12月16日に、声優の梶裕貴さんが顔出し出演されました。過去投稿にもあるように、基本的には起伏発音なのですがたまに平板発音もされる(つまり起伏「基調」の)方です。前者では、起伏6回・平板1回でした。ナレーションの声優バッキー木場さんが、過去投稿にもあるように徹底して平板発音の方ですが、引きずられることなくしっかり平板1回でホッとさせられました。むしろ、梶さんの方にこそ、もっと意識して平板発音に変えていただければなあと感じました。後者では、残念ながら起伏5回のみでした。司会の博多大吉さん平板3回のほか起伏気味2回(うち1回は「ニ」にアクセント)、博多華丸さん起伏気味1回(「ニ」にアクセント)、局アナウンサーの鈴木奈穂子さん起伏1回でした。大吉さんや華丸さんは、過去投稿では平板だったので、どうか変な影響で変わらないでいただきたいものです。

 総じて、声優さんは、露出も多く、世間一般的にはアニメ業界関係者としてみられるので(番組共演者に対しても含めて)影響力が大きいですから、「アニメ声優」としての出演時には発音をくれぐれも意識していただきたいものです。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)





2023年2月4日土曜日

素人 4

 最近半年間程度のテレビ番組などの感想をまとめます。今回は、アニメ業界とは直接関係のない方々(いわゆる「素人」。司会者を除く。)を取り上げます。

 昨年12月13日に、アニメ歌手水木一郎さんの訃報が流れ、ニュースやワイドショー番組で特集されました。その中で、テレビ朝日系の「羽鳥慎一モーニングショー」で、「素人」の発音機会がありました。元フジテレビアナウンサーの弁護士菊間千乃さんは残念ながら起伏発音でしたが、早稲田大学ビジネススクール教授の入山章栄さんが自然な平板発音をされていました。同番組では、ナレーションの声優四本木典子さんが、徹底して起伏発音(発音機会3回)だったのが残念です。また。映像が紹介された2002年放送の「徹子の部屋」出演時に、司会の黒柳徹子さん(いつも起伏発音)に引っ張られたのか、現在まで基本的に平板発音が徹底している水木一郎さんが発音機会3回中2回は起伏発音だったのがショックでしたが、その場の司会者につい合わせてしまっただけだと理解しています。
 CSのAT−Xで放送中のアニメ情報番組「Club AT-X」。今年1月7日初回放送の回では、作家で動物研究家のパンク町田さんが、自然な平板発音を連発(発音機会4回すべて)されていて、とても嬉しくなりました。その際司会の吉野裕行さんも堰を切ったように平板発音を連発(発音機会5回すべて)されたので、気が合ったのかもしれませんね。
 また、機会があって視聴することができたテレビ愛知制作の「データで解析! サンデージャーナル」では、昨年8月7日本放送の「ローカル鉄道事情」特集回で、三重県北部の三岐鉄道の社員野原浚大さんが、発音機会が1回あり、自然な平板発音でした。鉄道むすめを生かした取り組みの紹介場面だったのですが、アニメ作品ではありませんがアニメ的デザインのため触れられたのだと思われます。何だかとてもホッとさせられました。

 以上のように、素人の自然な平板発音を耳にすると、玄人が発音する場合以上にホッとさせられますね。「アニメ」の平板発音が広く深く浸透している証明であり、未来に希望を失わずにいられます。本来は、玄人の側にこそもっと安定して平板発音を聞かせていただきたいのが正直な想いですが。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)


 


2023年1月17日火曜日

学校教育

 今朝見た夢の中のお話です。(全く予定外の内容の投稿ですが、できたてホヤホヤのうちにと思いまして・・・)

 とある中学()での男性教師による授業風景。「アニメ」の発音を話題にしており、「昔はなあ、みんなこういう発音だったんだぞう。」と先生が言い、「アニメ〜」「アニメ〜」「アニメ〜」と生徒たちに平板発音で3回唱和させたのです。あまりのストレートな教育方法に感激して、それを見ていた私が拍手をしてしまいました。ふと周りを見ると、授業参観日なのか、大人の男女が大勢周りにいて、帰り始めていました。その後は、なぜかその教師は、教師ではなく学習塾などの教育産業関係者()として、あちこち車で動き回ったりしていました。

 まあ、夢なので、支離滅裂だったり、肝心なところはぼやけていたり、ご都合主義だったりしますが、夢自体滅多に見ない私ですが、こんな(「アニメ」の発音自体が話題になる)夢は初めてです。とうとうこの発音問題が私自身の潜在意識を蝕むまでになったということかもしれませんが(笑)・・・

 ここからが本題です。ふと思ったのです。学校教育の中で実際に、このように発音指導が行われることがあるのだろうか、と。教科としては、国語か英語くらいしか考えづらいです(他にも美術の時間はあり得ます)が、ひょっとするとホームルームの時間かもしれません。先の夢では中学あたりのようでしたが、話の発端は先生の個人的体験に基づくもののようなので、ホームルームが一番可能性がありそうですが。英語なら、現実の外国人(アメリカ人など)は結構平板発音してくれていますが、英和辞典では起伏発音で載っているので、「辞書を鵜呑みにするな」という教育かもしれませんが、生徒は混乱するでしょうね。もっとも、これが海外での日本語教育の場だったら、十分ありうる光景だとは言えます。

 要は、今の若い世代は、「アニメ」が元々平板発音だったという歴史を知らなさすぎるのです(若者が歴史を知らないのは、どの分野でも言えることですが)。本当は、このように学校教育(義務教育)の中で発音指導の機会(その大前提としてまず歴史的経緯の解説)があると良いなあ、と思った次第です。まあそれが無理でも、先の先生のように、「昔はなあ」と昔話でも良いから話題にされることが必要なのです。
 まさか本当に、指導されたり「昔はこうだった」と話題にされた経験があるという方々は、いらっしゃいますでしょうかねえ?

2023年1月1日日曜日

コミケ101参加報告

   昨年12月30・31日に東京ビッグサイトで開催された同人誌即売会「コミックマーケット」(コミケ101)のサークル参加報告をさせていただきます。

1 概要

 コミケ91からの毎回参加で、通算10度目のサークル参加(別サークルへの委託参加1度を含む)、7度目の「評論・情報」ジャンルで、2日目(12月31日(土))東5ホールへ−47a」です。新刊は1種です。全て無料です。
 既刊は、コミケ99で完成版を発行した「アニメ」の発音問題に関する評論本アニメは本当に認められたの?(アンケート結果報告付完全版)」(以下「完全版」)。Q&Aなど当ブログでは直接そのままの形では公開していない内容も含んでいますが、間接的には各投稿の中で触れている内容がほとんどです。結章(結論)部分を私の真意が伝わりやすいように全面的に書き換え、新しい言い回しの追加なども行なった「完全版」です。一応最終形のつもりで作成した「決定版」です。コミケ100での在庫7部は全てサークル贈呈用で、一般参加者用はすべて増刷です。ただし、巻末のブログ投稿タイトル一覧に2022年分を追加したため、奥付が55頁目から56頁目へ移動しました。そのため、奥付には「(追補)」という形にして目次も修正(ペンで補記)しました。在庫7部については、一番外側の紙のみ差し替える形です。一応「2版」扱いで、準備会提出用見本誌にも加えました。
 新刊は、個人的感想文集のシリーズ本アニメ文化とこう関わってきた第6弾「ファン活動編(上)。本当の自分史で、同人など私自身が能動的に関わったと言える活動を中心にしています。具体的には、ファンクラブ(公式、私設)、大学サークル、地元上映会グループ、同人誌即売会(コミケ、その他)、通販などで入手した同人誌、即売会以外で交流があったサークル、同人サークル主催イベント(上映会、歌会)、インターネット上での活動(電子掲示板などへの投稿)、当会(SPPALP)としての活動、その他の問合せ・投書・提言行動です。
 特に今回は、私自身の還暦&サークル参加10回目&コミケリアル開催100回目記念として、新刊のみビニルパック入りとしました。別紙付録として以下の3点も本誌の真ん中に挟み込みました。
 ①  昔の同人誌などのカラー写真集6頁
   (B4判両面二つ折り+B5判両面1枚、ホッチキス止めなし)
 ②  あとがき(いつもの「書いてみて感じたこと」の代わり)1頁
   (B5判片面1枚)
 ③  自己紹介ペーパー「TAL版勝手にアニメ大賞」(2022年冬版)
  (以下「ペーパー」)4頁
   (B4判両面二つ折り。今回のみの特別仕様で、裏面の全話視聴作品リス
  ト等をいつもの過去3年分ではなく3倍増の過去9年分に)


2 事前準備

 今回は、まず新刊(上巻)を先に、12月23日(金)に準備会提出用見本誌や私個人の保存用を含めて20部(つまり頒布可能部数は18部)印刷。これは過去最少部数です。実は公開がためらわれる内容が複数含まれている(個人的に恥ずかしかったり、今回参加サークルやその代表者も複数登場していたり、本来は極秘にすべきと思われたりする)ため、サークル贈呈は一切しないからです。
 別紙付録のカラー写真集の一部も同日印刷。
 しかし、今回初めてキンコーズのパソコンで原紙出力したせいか、サイズ設定ミス(中身はB5判なのに用紙だけA4判になる、用紙はB5判なのに中身だけA4判に拡大されるなど)が相次ぎ、カラー写真集は印刷し直しが必要になりました。新刊用原紙(片面印刷)のミスした分の一部は、当日「内容見本」としてゼムクリップ留めして活用しました。
 既刊のうち、1日目(一般参加日)のサークル贈呈用8部分は、前々日の28日(水)に時間の都合で通常のコンビニ(ローソン、セブンイレブン)で原紙出力・印刷。丸ごと1冊印刷は1部のみで、残り7部は一番外側の紙1枚のみの差替え。私物の中綴じ用ホッチキスの針はキンコーズの自動中綴じ用よりも貧弱で、出来栄えもやはりキンコーズより少し見劣りしましたが、やむを得ません。
 1日目(金)の夜にキンコーズで残りを全て印刷。既刊は、2日目用として28部(準備会提出用見本誌1部+一般参加者用18部+サークル贈呈用9部)。カラー写真集とあとがきは、19部(うち1部は、提出用見本誌同封分としてまとめて自分の手でホッチキス綴じ)。ペーパーは、23部(新刊パック入り用18部+既刊サークル贈呈用追加分5部)。今回初めて原紙自体をB5版で出力しているため、既刊サークル贈呈用はA4判(さらに二つ折りしてA5判にする前提)に拡大すべきなのを失念してB5版で印刷してしまい、A5判の既刊本誌とサイズが不一致となるミスもありました(設営時に気づいたため、そのままに)。
 いつも印刷(中綴じ製本まで全自動)しているビジネスコンビニ「キンコーズ」は、毎週金曜日がサービスデーで、税込単価がゴールド会員通常8円(カラーは36円)のところ実質7円(カラーは33円)程度(税抜きは6円(カラーは30円))に値下げされるため、このような日程になりました。


3 当日の流れ

 今回も一般参加者入場時刻が10時30分(そのためサークル入場締切時刻も東ホール1階入口は9時30分)のまま。サークル入場受付はエントランスホール入口(9時締切)から8時54分入場。サークルスペースへの到着は前回より若干遅い9時8分。見本誌提出専用袋の投函もすぐに済ませ、食事完了は9時35分。ビニルパック詰め作業は10時10分開始で約10分で終了、設営完了は10時23分。
 ホールのガレリア側出入口に近いため、強風対策は全く不要でしたが、中綴じ本の積み上げは崩れやすいため工夫が必要。新刊は、表向き・裏向きを交互に重ねて1山ずつ作る方法を採用。既刊は、表向きのみの山と裏向きのみの山とを1山ずつにした上で(前回同様に)原紙の束を透明な袋に入れて封印して一番上に重しとして乗せる方法を採用。




 経過は次の通りです。

 10:30 コミケ開始時刻。離席
       新刊(特別付録3点同封のビニルパック入り)・既刊とも18部
       設置
       訪問サークル贈呈用本日分(既刊10部、ペーパー7部)を携帯
      
 
12:30 いったん帰席
       残り既刊13部、新刊15部確認
        (つまり5部・3部が捌けた!) 
       何と机上(ちょうど既刊と新刊の間)に隣接サークル(カバーをかけ
      て離席中)の値札「どちらも300円」が鎮座!!すぐにどける。直後
      に「無料なんですか」と一般参加者が訪問。2部欲しいとのこ
      とで各2部手渡し。その後も3名の訪問があり、各1部手渡し
 12:45 残り既刊7部・新刊9部の状態で、離席 
        (つまり14部・13部が捌けた!) 
 
 13:45 いったん帰席
       残り既刊4部、新刊5部確認
        (つまり14部・13
が捌けた!) 
        
 14:40 帰席
       残り既刊3部、新刊4部確認
        (つまり15部・14
が捌けた!) 

 15:00 既刊が頒布終了
       (保存用1部とサークル贈呈用1部は残存)
       (ペーパーは残部無し)
                       
 15:08 新刊が頒布終了
       (保存用1部は残存)
       荷物整理を始める

 16:00 コミケ終了時刻 



4 感想

 ガレリア側出入口から最初のブロックで、1列だけ奥の「お誕生日席」隣接位置。人通りも多めだし、立地条件は十分良好。参加者は各日9万人と抑えられていますが、賑わいは戻ってきた感じでした。前述の通り、最初の約2時間の離席中に、(どのくらい前からか不明ですが)謝って右隣のサークルの値札が、あろうことかちょうど良い位置に存在しており、いったい何人の一般参加者が手に取ることをやめたかと思うと怒り心頭。隣のサークルに文句を言うことはしませんでしたが、「このせいで完売(頒布完了)にならなかったら許さないぞ」と正直はらわたが煮えくり返っていました。いつものように、少しでもこちらを向いた人には「無料ですのでどうぞ」と声かけをしていました。結構な人数が「無料なら」と言う感じだったので、積極的に手渡ししました。そのおかげで15時過ぎには完売(頒布完了)できてホッとしました。既刊を手渡したいサークルは大手なのでもう撤収している時刻と判断し、その他時間の関係でパスしたサークルを訪問することもせず、荷物整理を時間内に行い、16時にはすぐ退去できる状態に。久々に撤収を少しは手伝いたかったですが、椅子の集積場所もはっきりしなかったため断念。16時7分には退去しました。もちろん、反省会には参加しました。
 一般参加者との交流は、会話らしい会話はほぼなかったですが、最初に2冊手渡した人以外は、「たまたま通りかかった」感じの人ばかりで、既刊9部・新刊10部を直接手渡し(直接手に取られた人もいましたが)できたわけで、以前の水準に戻った感じです。あくまでサークル参加者である以上、やはり今回のように最低10人程度は手渡しなど交流をしたいですね。
 なお、既刊のみを持って行った人が2名、新刊のみを持って行った人も2名(うち1名は最後の1冊となった15時8分)いたことになります。新刊のみの残り1名だけが常連ということでしょうか。それなら、既刊のみの2名は、「ファン活動編」には興味を示さなかったということでしょうか。既刊こそが本命(新刊はあくまでおまけ)なので、既刊の方が早く捌けたのは、予想外でしたが、喜ぶべきなのかもしれません。
 右隣のサークルさんとは、最初と最後(15時頃退去)のあいさつだけでした。左隣のサークルさんとは、隣同士になるのは3回目ですが、今回はご友人の方としゃべっている時間が長く、直接の会話はほぼありませんでした(15時30分頃退去)。新刊等を贈呈してくれるサークルさんなので、元々アンケート協力サークルの1つでもあり、お返しに既刊とペーパーのみお渡ししました。サークルスペースの後方など空間が広く、出入りしやすいのはありがたかったです。もう少し空間を詰めてもいい感じはしますが、コロナ禍が終わるまでは仕方ないのかも。


5 今後

 次回は、「ファン活動編(下)」がメインで、「作品編3」も出す予定です。前者は、旅行がらみが中心です。聖地巡礼、公式イベント(特に、広島国際アニメーションフェスティバル、東京国際アニメフェア)、メディア接触(雑誌、ラジオなど)です。総論の補足も書くかもしれません。何にしても、資料調査がまだまだ不十分で、気候の良いゴールデンウィーク頃には終わらせたいですね(今回のコミケでの収穫本は142冊と例年より大幅に少ないため、3月中には作業再開できそう)。後者は、候補作のうち3本ほどは既に執筆済みですが、どの作品を選定するかは全く流動的です。ただし、最大の目玉とも言える「進撃の巨人」が最終回まで放送完了していることが前提です。
 次々回(来年冬のコミケ103)には、オフセット(ではなく恐らくオンデマンド)本での総集編(ファン活動編は対象外。声優編を始め大幅な加筆修正あり)の発行を検討中ですが、データ入稿上での問題があり、色々試行錯誤が必要そうな状況です。
 これからも頑張らなければならない状況(何だか追い立てられている感じ)が続き、息が抜けないですねえ。



2022年12月26日月曜日

アニメの中の「アニメ」

 アニメ作品の本編中に「アニメ」という単語が出てくることは、もはや珍しいことではありません。アニメやアニメファンを直接題材にしなくても、いつ出くわすかわからないほど一般化した気配すらあります。今年2022年に本放送された作品で、いつくか例を挙げます。


 1〜6月本放送の「CUE!」では、声優事務所を舞台にした新人女性声優たちの悲喜こもごもを描いた作品のため当然に発音機会があります。実は第23・24話しか視聴していないのですが、第23話では1名(1回)のみ、第24話では5名(各1回)に発音機会がありました。その中で第24話での天童悠希役の鷹村彩花さんのみが平板でした。アニメ好きの程度が高そうな設定の役柄ではありますが、ご本人もやはり普段から平板発音されている方なのだろうと推測されます。

 1〜3月本放送の「その着せ替え人形は恋をする」では、主役である喜多川海夢役の直田姫奈さんは、第1話で起伏1回、第2話で平板1回、第10話で起伏平板各1回でした。ギャルっぽいけどコスプレ大好きな少女という役柄なので、第2話では「通」っぽい言い回しとして平板発音してくれた感じがしました。第10話が混在となったのも、元々直田姫奈さんご本人が普段は平板だからという気がしました。この手の「オタク」が主役の作品では、遠慮せずに平板発音で押し通して欲しかったと思います。一方で、もう1人の主役である五条新菜役の石毛翔弥さんは、元々は門外漢だったのが喜多川海夢に影響を受けてコスプレ衣装作りにはまっていく役柄のせいか、発音機会2回(第6話・第7話での各1回)とも起伏でした。

 4〜6・10〜12月本放送の「SPY×FAMILY」では、子供のアーニャがテレビでアニメを観たりする場面があるため、アーニャ役の種崎敦美さんやロイド役の江口拓也さんが数回発音機会がありました。ほとんど起伏でしたが、第20話の前半でロイドの「何のアニメで覚えた」という台詞のみ平板でした。普段の(素の)江口拓也さんが出たとも考えられますが、たまたまだったようにも思われます。なお、CF(CM)でも、お二人を始めダミアン役の藤原夏海さん起伏発音されており、残念でなりません。お三方でそれとなく合わせてしまっているのでしょう。そのほか、第20話の後半でも、近所のおばさん役の岸本百恵さん起伏でした。

 10〜12月本放送の「ぼっち・ざ・ろっく」では、実は本編中では発音機会がありませんでしたが、主役の後藤ひとり役の青山吉能さん(熊本ご出身ですが元・Wake up,Girls)がCF(CM)で起伏発音されていますが、10月2日BS11で放送の「ぼっち・ざ・ろっく! #宇宙 #日本 #下北沢 #放送直前特番」では「アニメ」の発音機会はなく「ドラマ」を平板発音されていたのが気になります。一方、バンドリーダー伊知地虹夏役の鈴代紗弓さんは、同番組内で自然な平板発音をされていました。(ベースの山田リョウ役の水野朔さんは、残念ながら起伏発音でしたが。)

 何が言いたいかと言いますと、「結局は個人」なのですが、若手の声優さんでもきちんと平板発音できる方々は決して少なくないのでもっと頑張っていただきたいということと、中堅やベテランも含めて、周りに遠慮することなく、普段の発音を出して良い(ただし、アニメファンや業界人などアニメに特別な関わりがある設定・役柄のキャラを演じる際は特に意識していただきたい)ということです。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)


2022年12月10日土曜日

玄人(研究者)

 「玄人」とは、アニメ業界人・アニメ業界関係者・濃いアニメファンを指す言葉として私は使用していますが、大学で講師や特任教授をされながら在野でアニメーションを研究したり評論活動をしたりされている方は少なくありません。基本的には、私のいう「玄人」(アニメの良き理解者)側と位置付けられるでしょう。
 津堅信之さんは、そんな中のお1人です。主にアニメーション史を研究されています。1990年代前半にはアニメ評論系の同人誌を執筆されていました(コミケでも頒布されていました)し、2020年には『京アニ事件』(平凡社新書)を出版されたりもしています。

 日本テレビ系で放送中の「世界一受けたい授業」。11月19日放送の「最強エンタメ2時間スペシャル」では、1時間目として「 世界が絶賛!アニメ海外ヒット年表」が特集されていました。そして、おそらく地上波のゴールデンタイムのバラエティー番組には初出演となるであろう津堅信之さんが、講師として出演されていました。最初は当然に平板発音されていましたが、途中から起伏発音を連発され、びっくりしてしまいました。最後はしっかり平板発音に戻られていましたが、全体では起伏5回・平板7回という結果でした。また、『日本人がいつまでも誇りにしたい39のこと』などの著者でもある在日アメリカ人の実業家ルース・マリー・ジャーマンさんが、もう1人の講師として出演されていました。アニメ関連では昨年6月12日の放送にも出演されており、過去投稿にもあるようにとても自然な平板発音をされていたのに、今回は、前半は起伏発音、後半は平板発音になっていました。全体では起伏5回・平板3回でした。ショックでした。司会者(レギュラー陣)側では、堺正章さん起伏2回の一方、過去投稿では起伏発音のみだった上田晋也さん(くりいむシチュー)が最初の1回のみ起伏気味だったほか平板2回でした。ゲストでは、
声優の木村昴さんが以前と変わらず起伏1回のみだったほか、過去投稿で平板発音として取り上げた俳優の寺田心さん起伏1回でした。やはり一番大きいのは、通算12回とも徹底して起伏発音だったナレーションの声優落合福嗣さんの影響でしょう。それにつられて津堅さんやルースさんも起伏発音に引っ張られた感じがあります。逆に、上田さんは津堅さんに引っ張られた気もします。
 
 これは由々しき事態です。過去に自然に平板発音されていた方々が、ナレーションなど発音機会が多い者の発音に引きづられたり、他の「素人」の発音に合わせてしまう事態が、また発生してしまっているのです。大学での講義などではおそらくそのようなことはないでしょうが、テレビだと起きやすいのでしょう。こういう現象が今後も繰り返されてはなりません。「玄人」側の方々は、どうか伝統を守り自信と誇りを持って平板発音し続けていただきたいものです。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)


2022年11月26日土曜日

素人 3

    アニメ業界関係者(業界人以外の声優なども含む)を「玄人」、それ以外を「素人」と位置付けていますが、最近のテレビ番組などで見聞する「素人」の方々の、「アニメ」の発音例をいくつか挙げてみます。

 11月2日にBSプレミアムで放送の「ニッポンぶらり鉄道旅」の「東京メトロ千代田線」の回。「千駄木」駅付近の琵琶教室が取り上げられていました。今年1〜3月に放送されたアニメ「平家物語」の影響で琵琶に興味を持った若い女性(中には小学生もいるらしい)が訪れているとのこと。20歳前後くらいの女性の生徒2人がともに各1回平板発音されていました。「これがホントだよなあ」というのが感想です。
 11月3日にテレビ朝日系で放送のニュース番組「Jチャンネル」内で、ジブリパーク開園関連ニュースとして2005年の「愛・地球博(愛知万博)」での「サツキとメイの家」設置の発案者として矢内廣さんがインタビューされていました。当時は愛知万博催事担当プロデューサーで、ぴあ株式会社の創業者で現在も社長を務めている方です。宮崎駿監督と散歩しながらの雑談で、現実の建築物として「サツキとメイの家」を作ったらどうかと提案されたそうです。そして、当時を振り返る中でしっかりと(発音機会は1回のみですが)平板発音されていました。とても嬉しかったです。
 11月11日にテレビ朝日系で放送の「ミュージックステーション」では、「40代以上の大人世代に刺さった! 21世紀アニメソングTOP10」「10代・20代に刺さった20世紀アニメソングTOP3」が特集されていました。スタジオ出演者には発音機会が無く、ビデオ出演者(取材先)で「素人」にのみ各1回発音機会がありました。20代男性で1人が起伏気味・1人が平板気味でした。50代男性で上野広小路にある「アニソンBARあにすた!」の店長さん平板発音されており、「さすが!」と唸らされました。ナレーションの声優服部潤さんは、相変わらず起伏発音ばかり(発音機会は5回)繰り返されていましたが。

 以上、本当に最近の例だけですが、「素人」でも、決して世間の風潮に染まっている方々ばかりでなく、伝統をごく自然に踏襲してくれている方々があちこちにいることがわかり、ホッとするとともに勇気づけられました。もっともっと耳にする機会が増えると嬉しいですね。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)


2022年11月11日金曜日

コミケ通算10回目

  東京ビッグサイトで開催されている世界最大の同人誌即売会「コミックマーケット」。今冬のコミケ101に、サークル参加が無事決定しました。初申込から通算9回目の直接参加(委託も含めれば10回連続)です。 
 新型コロナウイルス対策の影響で、サークル用会場は以前と変わらない程度の広さにとどめた形での2日間開催で、サークル総数はたったの2万(従来の6割程度)。落選しても当然だったわけですが、今回も前々回・前回同様に当選できて、本当にホッとしました。前回初めて実施された10時30分開場は、今のところ今回も適用されるようですが、ぜひ10時開場に戻してほしいものです。

 今回は、評論・情報」ジャンルに戻り、2日目(12月31日(土))東5ホール「ヘ−47bです。
 通算2度目の「お誕生日席(島角席)」です。角そのものではなく全4スペース中の中寄り2席の1つです。出入口に一番近いブロックになりますが、中央通路のような広い通路に面しているわけでもないので、頒布数に大きな影響はないでしょう。サークル窓口も近く、トイレもまあまあ近いです。左隣は、何と通算3度目となるお馴染みのサークルさんです。右隣は、初めてのサークルさんです。

 当日の頒布物は、次の2種類です。
 「アニメ」の発音問題に関する評論本アニメは本当に認められたの?(アンケート結果報告付完全版)」は、前々回(昨年12月)発行済みで、前回の残部(5部)を含め20部程度に減らすつもりです。
 個人的感想文集のシリーズ本アニメ文化とこう関わってきたでの続刊は1種類です。散々迷いましたが、「総集編」はオンデマンド(オフセット)印刷にあたってのデータ入稿の制約が判明し、相当な検討(修正)が必要となるため、来年冬に延期し、ファン活動編」に変更しました。正確に執筆するためには過去の様々な資料を確認する必要があり、まだまだ調査が残っているのですが、還暦記念(コミケリアル開催100回記念、サークル参加通算10回記念)としては、やはり「自分史」の色が濃いものの方がふさわしい、と覚悟を決めました。
 内容は、以下の5点です。最初に、概要説明(生まれてから60年間の総括)を書く予定です。第2に、同人活動です。コミケなどの同人誌即売会への参加記録はもちろん、大学サークル、公式または私設のファンクラブ、地元の自主上映会グループ、投稿したり個人的に懇意になった同人サークル、同人サークルの主催イベント参加、私自身の個人誌などです。第3に、マスメディア関係です。ラジオなどのアニメ情報番組の聴取記録、数は少ないですが雑誌社・テレビ局・アニメ制作会社などへの投書・電話などによる要望・提言行動です。第4に、聖地巡礼です。国内・海外とも取り上げます。作品別ではなく、場所別にする予定です。第5に、公式イベントです。講演会、展示会、オフシアター上映会、オールナイト上映会、コンサート、朗読劇、各種ファンイベント、国際映画祭などです。特に、広島国際アニメーションフェスティバルについては、作品の感想も含めて詳しく執筆するつもりです。以上の多種多様な「一アニメファンの具体的活動」を、後述の記録や記憶にある限り詳しく、うまくまとめあげたいと思っています。
 プライバシーを相当さらけ出すことになる(私の素性がバレバレになるし、恥を晒すような内容も複数あり)ため、今後発行予定の総集編にも組み込む考えは無く、贔屓のサークルさんへの贈呈もしないつもりです。本当に、今回私のサークルスペースを訪れた方だけが手にすることができる、正真正銘の限定本(見本誌用・保存用を含めても20部限定)となります。内容が内容だけに、私自身が関わったサークルの同人誌やイベントパンフレットの表紙、印象的なイベントの風景写真などを載せた、オールカラーの別紙付録も作成します。A3判二つ折りの4頁を予定していますが、6頁または8頁に増えるかもしれません。

 このほか、別紙付録「TAL版勝手にアニメ大賞」(2022年冬版)も、もちろん発行します。内容は大きくは変わりませんが。
 発行済みのシリーズ本各種は、贈呈したいサークルさんは今回は欠席ばかりで、他に贈呈予定のサークルさんは皆無に近いです。


 以下は、蛇足かもしれませんが、「資料」「調査」の実態をご参考までにお知らせするものです。
 前述の「資料」は、ごく一時期を除きかなり詳細な記録が残っています。小学5年生の時に学習雑誌に触発されて始めた「家庭新聞」、その1コーナー「家族の生活記録」(私個人から見た家族4人の様子)が親戚などに大変好評で、中学校に進級することを契機に廃止しようとしたところ、父の発案で各自が記録する「家族日誌」が始まりました。大学ノートに毎日原則1頁(4人で1頁)、4人が各々自由な内容でメモするもので、私自身も高校生以降はテレビ番組の視聴・録画記録も記入するようになりました。大学4年間は特に詳細に記録しており、イベント参加の内容や感想、友人・知人との会話内容までしっかり残っています。1986年4月、社会人になるにあたり、「家族日誌」は廃止となり、私個人の「生活日誌」が、社会人最初の職場での3年間続きました。詳細さでは大学時代を上回るほどです。あまりに詳細に書くため時間的にも負担となり、4年目の人事異動に伴い「生活日誌」を廃止し、職場で支給される業務用手帳にメモするだけとなりました。それも1997年限りでやめ、自宅で新聞販売店からもらえる無料の月別カレンダーにメモするだけの状態が2002年まで続き、その後はパソコンの簡易表計算ソフトに移行しましたが、長続きしませんでした。2006年にパソコン買替えとともに現在も使用しているEXCELでの自作の家計簿ファイル内にある生活メモ専用シートに入力する形が現在まで続いています。これとは別に、旅行中の記録は、時間がなくて作成できないまま終わることもありますが、A4判上質紙にメモ書きしてホッチキス綴じした形で別途保存しています。例えば、先日の北陸への聖地巡礼(前々回投稿)は、挫折することなく久々に、全3日間の詳細な記録を残せています。
 前述の「調査」は、これら各種の日誌からの抜粋作業が完了し、各種の同人誌などの内容確認も終了し、旅行のメモなどを調査する作業が残っています。そして、いわば空白の3年間(2003〜2005年)と業務用手帳が唯一見つからない1996年の合計4年分が、悩ましい課題です。旅行のメモだけでも見つけないと、おぼろげな記憶だけでは大変心もとないです。旅行関係は、旅行中に使用したバッグや予備の手提げ袋に入れて押入れ内や保存部屋の床の上に置いてあり、検索は大変な労力が要りますが、何とか本が出せる程度までは(寒くならないうちに)実行するつもりです。正直、コミケに間に合うかどうかギリギリになってきていますが、本は必ず出します。



2022年11月2日水曜日

もののけ姫

  昨日(11月1日)、ジブリパークが開園しました。2005年開催の愛・地球博(愛知万博)の会場だった愛知青少年公園が「愛・地球博記念公園(モリコロパーク)」となり、その中に従来の公園の自然環境などを生かす形で整備されたテーマパークです。愛・地球博のテーマだった「自然の叡智」の理念を引き継ぎ、東海地方の匠たちの創意工夫などの職人芸も十分に取り込まれ、アトラクションなどに頼らない「見る」「触る」「感じる」「発見する」という五感を刺激する体験型の空間が広がっています。スタジオジブリの理念とも共通する面が多く、まさに成るべくして成ったものと言えます。
 各テレビ局が全国ニュースでも取り上げていたほど、国内外から注目度の高い施設です。ただし、「アニメ」の発音機会は、バラエティー番組を含めても皆無に近かったです。私が視聴した範囲では、TBS系の夕方の情報番組「Nスタ」のみで、キャスターを務める俳優のホラン千秋さん起伏発音1回だけでした。なお、ホラン千秋さんは過去投稿では平板だったので、大変残念です。

 さて、実は、本題はジブリパークではありません。開園に合わせて昨日のうちに投稿する予定だったのが、前述の各番組の視聴などで時間が取れなかったため、本日にずれ込んでしまいましたが。ジブリ作品の中で、メイキングビデオが市販されている「もののけ姫」を取り上げます。具体的には、1998年発売の『「もののけ姫」はこうして生まれた。』全3巻です。「アニメ」の発音機会は、4名の方が各1回ずつありました。
 第1巻では、メイキングビデオ制作スタッフであるカメラマンの鈴木淳さんだと思われます(正確には不明)が、起伏でした。
 第2巻では、宣伝スタッフ会議の場で、製作委員会の構成員である広告会社電通の福山亮一さんが、自然な平板発音でした。製作委員会の構成員はこうであってほしい、というお手本のようなものですが。
 そして第3巻では、宮崎駿さんの才能を見出したあの徳間書店社長(当時)の徳間康快さんが、大変残念ながら起伏発音されました。しかし、大変嬉しいことに、乙事主役の俳優森繁久彌さんが、しっかりと平板発音。かつて1958年の東映動画長編第1作「白蛇伝」にも出演されたとはいえ、これほどの大御所の口から平板発音が自然と出てくることには感激しました。それだけ平板発音が本来の正統的な発音であることの証左であり、継承されるべきであると意を強くしました。

 (諸般の事情により、動画投稿はありません。)