2023年4月9日日曜日

最近のNHK

  ここ半年間ほどのテレビ番組のうち、NHKで放送されたもので、まだ取り上げていないもの(の一部)をまとめます。


 BSプレミアムで昨年12月30日に再放送された「石原裕次郎がテレビと出会った時」。大人気長寿番組だった日本テレビ系「太陽にほえろ!」の脚本担当者の一人である脚本家の四十物光男さんが、単独語としての「アニメ」の発音機会が2回あり、いずれも平板でした。この方は、1979年頃は「ルパン三世」や後述の「アニメーション紀行マルコ・ポーロの冒険」などアニメの脚本も書かれています。かつてのアニメブーム当時にアニメの脚本を手がけている脚本家の方らしくて、嬉しかったです。
 BSプレミアム「プレミアムカフェ」で3月13〜15日に初めて再放送(本放送から43年ぶり!!)された「アニメーション紀行 マルコ・ポーロの冒険」。全43話中第1話・第43話以外は視聴者からの提供ビデオによるもの(海外版のフィルムが全話分現存するが、日本語音声が無いため、視聴者からの提供ビデオで全話補完)で、計9話放送(もっと・・・いや全話やってほしいですが)。アニメパートと実写パートの合体作品で、後に大人気シリーズとなった「NHK特集・シルクロード」も当作がきっかけだったほどの大変貴重な作品。私自身も、有志の上映会で数話しか観たことがなく、今回の再放送に興奮しました。ゲストは、音楽担当の小椋佳さん(不謹慎かもしれませんが、よくぞご健在のうちに再放送してくれましたよね。こうしてご本人のインタビューができるのは奇跡!!)、マルコ・ポーロの『東方見聞録』に詳しい立教大学文学部教授の上田信さん。小椋佳さんは、発音機会1回のみで(私の期待通りの)平板発音。さすがかつてのアニメブーム当時からアニメに関わりのある方らしくて、ホッとしました。上田信さんは、起伏平板が1回ずつで、最初は平板発音。元々平板だった方に違いありませんね。こういう(私よりも年上の)学識経験者の方がきちんと平板発音してくれるのは本当に嬉しいです。司会の局アナウンサー渡邊あゆみさんは、発音機会は1回のみで、「日本のアニメ」という言い方で、息継ぎの関係か何かだと思いますが、いつもと異なり起伏でした。それ以外は作品名に合わせて「アニメーション」としか発音されなかったので、発音を避けていたのかもしれません。まさかこの方までが同調圧力に負けて起伏化したとは思いたくありませんし、きっと今後は平板発音を続けていただけるものと信じています。

 NHK総合で2月24日に放送の「あさイチ・プレミアムトーク」。ゲストは声優の日高のり子さん。ETCの声も担当していることが今回特に注目されたらしく(私は既知でしたが)、数日間インターネットの検索トップクラスに居座り続けたほど反響が大きかったようです。その日高のり子さんは、起伏2回・平板3回で、最初は平板だったなど平板基調でした。過去投稿にもあるように1987〜1989年放送の「アニメ三銃士」の頃は当然に徹底して平板だったのに、近年は各種のナレーションなども起伏ばかりだったので、とても意外でした。やはりご本人は今でも平板基調で、ナレーション業務では(指導もあるのかも)意識して起伏にしてしまっているのかもしれません。そうであれば、ぜひ自発的・積極的に平板発音に戻していただきたいものです。他のゲストである俳優の赤楚衛二さんも、発音機会は1回のみですが平板気味でした。司会の博多大吉さんは、以前は平板だったのにだんだん起伏が増えてきている感じで、今回は発音機会1回で起伏でした。同調圧力に負けず平板基調でいていただきたいと切に願います。そんな中で一番許せなかったのは、局アナウンサーの小林孝司さんでした。あろうことか「アニメ三銃士」を起伏発音されたのです。全体で1つの作品名であり、複合語でもありますから、日本語の発音ルールの鉄則で必ず平板発音になるはずです。1つの作品名として意識していないからだとは思いますが、同局の番組なのだから過去データも事前に確認していただきたいですし、アナウンサーとしてあるまじき誤りです。深く反省していただきたいものです。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)


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