「玄人」とは、アニメ業界人・アニメ業界関係者・濃いアニメファンを指す言葉として私は使用していますが、大学で講師や特任教授をされながら在野でアニメーションを研究したり評論活動をしたりされている方は少なくありません。基本的には、私のいう「玄人」(アニメの良き理解者)側と位置付けられるでしょう。
津堅信之さんは、そんな中のお1人です。主にアニメーション史を研究されています。1990年代前半にはアニメ評論系の同人誌を執筆されていました(コミケでも頒布されていました)し、2020年には『京アニ事件』(平凡社新書)を出版されたりもしています。
津堅信之さんは、そんな中のお1人です。主にアニメーション史を研究されています。1990年代前半にはアニメ評論系の同人誌を執筆されていました(コミケでも頒布されていました)し、2020年には『京アニ事件』(平凡社新書)を出版されたりもしています。
日本テレビ系で放送中の「世界一受けたい授業」。11月19日放送の「最強エンタメ2時間スペシャル」では、1時間目として「 世界が絶賛!アニメ海外ヒット年表」が特集されていました。そして、おそらく地上波のゴールデンタイムのバラエティー番組には初出演となるであろう津堅信之さんが、講師として出演されていました。最初は当然に平板発音されていましたが、途中から起伏発音を連発され、びっくりしてしまいました。最後はしっかり平板発音に戻られていましたが、全体では起伏5回・平板7回という結果でした。また、『日本人がいつまでも誇りにしたい39のこと』などの著者でもある在日アメリカ人の実業家ルース・マリー・ジャーマンさんが、もう1人の講師として出演されていました。アニメ関連では昨年6月12日の放送にも出演されており、過去投稿にもあるようにとても自然な平板発音をされていたのに、今回は、前半は起伏発音、後半は平板発音になっていました。全体では起伏5回・平板3回でした。ショックでした。司会者(レギュラー陣)側では、堺正章さんが起伏2回の一方、過去投稿では起伏発音のみだった上田晋也さん(くりいむシチュー)が最初の1回のみ起伏気味だったほか平板2回でした。ゲストでは、声優の木村昴さんが以前と変わらず起伏1回のみだったほか、過去投稿で平板発音として取り上げた俳優の寺田心さんも起伏1回でした。やはり一番大きいのは、通算12回とも徹底して起伏発音だったナレーションの声優落合福嗣さんの影響でしょう。それにつられて津堅さんやルースさんも起伏発音に引っ張られた感じがあります。逆に、上田さんは津堅さんに引っ張られた気もします。
これは由々しき事態です。過去に自然に平板発音されていた方々が、ナレーションなど発音機会が多い者の発音に引きづられたり、他の「素人」の発音に合わせてしまう事態が、また発生してしまっているのです。大学での講義などではおそらくそのようなことはないでしょうが、テレビだと起きやすいのでしょう。こういう現象が今後も繰り返されてはなりません。「玄人」側の方々は、どうか伝統を守り自信と誇りを持って平板発音し続けていただきたいものです。
(※諸般の事情により、動画投稿はありません。)
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