2023年5月4日木曜日

最近のアナウンサー

 最近は、NHK・民放問わず、地上波・衛星波問わず、起伏発音のアナウンサーが大半という感じですが、特に気になった事例をフリーアナウンサー・局アナウンサーから一例ずつ紹介します。 


 フリーアナウンサーの方の例は、八木美佐子さん。CSのAT−Xで放送の「Club AT-X」。4月1日初回放送分では、いつものフリーアナウンサー松澤千晶さんが有給休暇のため代役で司会を務められていました。(フリーと言いつつ、松澤さん共々ホリプロ所属)。もう一人の司会の声優吉野裕行さんがいつものように徹底して平板発音(ゲストも業界人で当然に平板発音)の中平然と、発音機会6回のうち5回は起伏で、1回のみやや平板気味でした。いや、普段のご自分を貫くこと自体は悪くないのですが、アニメ情報番組においては「アニメ」の発音に留意すべき、という意識が欠落している感じを受けました。フリーアナウンサーの方々は、放送局の垣根を超えられる汎用性の高い立場なので、アニメ情報番組においてはそれなりの意識(事前調査も行なっていればなお良し)を持っていただきたいものです。

 局アナウンサーの方の例は、テレビ朝日の安藤萌々さん。4月20日放送の「報道ステーション」にメインキャスターの一人として出演。中国での「スラムダンク」などの日本アニメ人気の特集コーナーでは、キャスターの大越健介さん小木逸平さん、リポーターの高橋大作記者がいずれも起伏発音(高橋大作さんは発音機会3回とも)の中、発音機会2回とも平板気味でした。周りに影響されず平板発音らしき発音を苦労してされていた(起伏発音することに抵抗を感じていた)感じで、大変好感を持ちました。最近の若い女性アナウンサーでは数少ない事例で、大変勇気づけられました。なお、「ドラマ」についても、大越健介さんが平板発音され、それに続く形で平板発音されたので、普段から「アニメ」「ドラマ」とも平板発音されている方なのだろうと推察されます。
 念のため付言しますと、アクセント辞典では、「アニメ」は起伏平板の併記でその使い分けが認められていますが、「ドラマ」は起伏発音のみとなっています。大越健介さんに対しては、日常生活はともかくアナウンサーとしての出演時は、「ドラマ」を平板発音するほどなら、「アニメ」も当然に伝統(先輩アナウンサーを含む)やアクセント辞典に従い平板発音していただきたいものだと、強く指摘したいところです。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)


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