ニュース番組でも「アニメ」という単語が登場することは珍しくありません。
先に古舘伊知郎さんを取り上げさせていただきましたが、古館さんはつい最近までテレビ朝日系「報道ステーション」でご活躍でした。申し訳ありませんが、同番組はほとんど視聴しておらず、「アニメ」という単語の発音が平板だったかどうかははっきりしません。たぶんプロレス中継時代と変わらず平板だったと信じています。
過去のニュース番組のメイン司会者(キャスター)でも特に人気があったのが、TBS系「ニュース23」の筑紫哲也さんと、テレビ朝日系「ニュースステーション」の久米宏さんです。個人的には「「本物のジャーナリスト」筑紫哲也、「一キャスター」久米宏」という感じで、信頼度では筑紫さんの方に軍配を上げていましたが、お2人には決定的に異なる面がありました。それは、アニメに対する態度です。
久米宏さんは、芸能番組出身で、庶民感覚を失わないわかりやすい解説力や批判力に定評があり私も大好きでしたが、ことアニメに対する態度だけは辟易しました。それこそTBS系音楽番組「ザ・ベストテン」の司会の頃から「どうして?」と言いたくなるくらい冷たかったですね。無関心というか、馬鹿にしているというか、ひょっとしたらアニメを嫌ってさえいたのかもしれません。とにかく「アニメ」という単語が発せられた記憶が無いほどです。
筑紫哲也さんは、もともとジャーナリストで、映画・漫画など様々な現代大衆文化にも造詣が深く、アニメやアニメファンにも理解のある人でした。例えば、「もののけ姫」公開直後には宮崎駿監督との対談を放送したり、「千と千尋の神隠し」のベルリン映画祭金熊賞やアメリカアカデミー賞受賞関連では、番組冒頭でとりあげたり、多事争論でアメリカ大統領の言動と絡めて語るなど、見識や洞察の深さに感銘を受けました。それは、「ニュースステーション」での扱いの余りの軽さと見事なほど対照的でした。そして、さすがというか当然というか、「アニメ」の発音はしっかり平板でした。
TBS系「筑紫哲也ニュース23」
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