CSのAT−Xで放送中の「松倉家」。アニメ業界人(アニメ制作会社、アニメプロデュース会社)やアニメ業界関係者(テレビ局のアニメプロデューサー、レコード会社の音楽プロデューサーなど)だけによるトークバラエティー番組です。個人的には、大変興味深く、以前から切望していた類の番組です。
アニメ制作会社J.C.STAFF のチーフプロデューサーで手がけた作品数は業界随一と言われる松倉友二さんが、司会(小料理屋の主人という設定で、ホスト的役割)となり、飲み食いしながら2名のゲストと語り合う形です。アシスタントとしてフリーアナウンサーの八木美佐子さんも出演(ナレーションも担当)しています。ゲストは2回ごとに入れ替わるようです。第1回(昨年12月30日放送)は加入期間中にも関わらず見逃してしまったのですが、第4回まで放送され、4月にも第5・6回が放送されます。
第2回(1月28日初回放送分)は、小学館集英社プロダクションの根岸智也さん、アニメプロデュース会社EGG FIRMの植島一輝さんがゲストです。アニメの立ち位置の今昔、制作期間の長短、スタッフ人選の苦労、ノイタミナ誕生の経緯、原作者との関わり方、今後の業界のあり方、優れた作画、声優キャスティング事情などが話題となりました。作品は、「斉木楠雄のΨ難」「極主夫道」「それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ」「彼氏彼女の事情」「ハチミツとクローバー」「ハイスコアガール」「ぱにぽにだっしゅ!」「ロードス島戦記」「超時空要塞マクロス」「王立宇宙軍オネアミスの翼」「青い花」「灼眼のシャナ」など(個人的には大半が未見)に触れられました。根岸さんは平板5回(他に起伏気味が2回)、植島さんは平板4回のみ(ちなみに「ゲーム」は起伏1回のみ)、松倉さんは平板4回のみ、八木さんはナレーションで起伏1回のみでした。基本的には、平板発音が徹底している感じで、ホッとしました。
第3回(3月2日初回放送分)・第4回(3月16日初回放送分)は、レコード会社フライングドッグ社長の佐々木史朗さん、アニメプロデュース会社EGG FIRM代表の大澤信博さんがゲストです。3名の出会い、印象に残る作品、業界入りのきっかけ、作品への音楽の付け方、業界の鬼才たち、対応が大変だった監督、若手クリエイターの発掘、音楽アニメの演奏シーン、マクロスシリーズの革新性、最近のアニメ映画の特徴などが話題となりました。作品は、「エクセル・サーガ」「スーパードールリカちゃん」「カードキャプターさくら」「少女革命ウテナ」「エイリアン9」「機動警察パトレイバー」「戦国奇譚妖刀伝」「AKIRA」「カウボーイビバップ」「月詠」「あずまんが大王」「のだめカンタービレ」「キャロル&チューズデイ」「マクロス7」「機動警察パトレイバー」「機動警察ガンダムSEED」「アイの歌声を聴かせて」「鬼太郎誕生」などの作品(個人的には半数以上が未見)に触れられました。佐々木さんは(第3回の最初の2回こそ起伏でしたが)平板7回、大澤さんは平板3回(他に起伏気味が2回)、松倉さんは平板6回のみ、八木さんはナレーションで起伏2回のみでした。息継ぎなどの関係で起伏気味が見られた(佐々木さんは過去投稿と異なり起伏発音が見られた)ものの、基本的には平板発音でまとまっていた感じです。
基本的に業界人なので、平板発音は当然なのですが、より一層徹底していただければと思いますし、フリーアナウンサーである八木さんは、そういう状況を見習って(当番組以外でも)平板基調に変わっていっていただければと切に思います。過去投稿にあるように同局のアニメ情報番組「Club AT−X 」出演時も起伏基調(つまり平板発音もあり)でしたが、あまり改善されていません。佐々木さんも、レコード会社は業界人ではなく業界関係者ですが、平板発音を徹底していただきたいものです。その点、経験豊富な松倉さんの徹底ぶりはさすがで、心からホッとさせられます。
業界はさすがにまだまだ安泰という感じはしますが安心しきるところまではいきませんし、業界人と接する業界関係者や素人の方々も見習っていただきたいものです。
(※諸般の事情により、動画投稿はありません。)
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