NHK教育でこの10月からレギュラー放送が始まった「ビストロボイス」。司会の声優山寺宏一さんが、声にまつわる話をゲスト2名と対談したり、専門のボイストレーナーが科学的・技術的に分析解説したりする番組です。
過去投稿で既に一度(第1・2回を)取り上げていますが、第3回以降の分をまとめて取り上げます。ゲストは、結局は本職の声優が多い感じになっていますが、単なる「声優番組」に陥らず俳優等(ただし、これまでのところは過去に声優経験のある方々ばかり)もある程度出演しているのが大変良いです。マルチな活躍をされている山寺宏一さんの人脈もあるのでしょう。単独語としての「アニメ」の発音機会があった方のみを取り上げます。
本職の声優でない方々では、俳優の吉田鋼太郎さんのみですが、平板1回のみ。声優経験があり、かつ、声優へのリスペクトもある方は、やはり違いますね。まあ、昔は一般芸能人の方々でもこれが普通だったのですがね。
本職の声優の方々は、見事に別れましたね。
中尾隆聖さんは、平板1回のみ。過去投稿で取り上げたナレーション関係と変わらない大ベテランらしい発音で嬉しかったです。アニメ作品本編中で起伏発音されたことがありますが、製作委員会からの指示があったらしいです。
山口勝平さんは、平板1回のみ。過去投稿でも(起伏発音されることもありましたが)元々は平板発音されている方なので、ホッとしました。
釘宮理恵さんは、「ニ」にアクセントを置く形の起伏2回のみ。折笠富美子さんも、起伏気味1回のみ。お二人とも声優歴30年近い方ですが、若手からの悪影響を受けているのかもしれません。
水樹奈々さんは、起伏2回のみ。過去投稿にもあるように最近は平板発音をされることも増えていた感じがしますが、今回はほぼ同期の釘宮さんや折笠さんと同様で残念です。
佐倉綾音さんは、起伏1回のみ。過去投稿にもあるように私の知る限り1回だけ平板発音されるのを耳にしたことがありますが、基本的には起伏発音ばかりの方です。逆に、早見沙織さんは、平板1回のみ。過去投稿にもあるように起伏発音ばかりの方ですが、今回初めて平板発音されるのを耳にできて、嬉しい驚きです。お二人とも、変わる可能性はあることがわかりましたので、今後はできる限り平板発音になじんでいっていただきたいと切に思います。
司会の山寺宏一さんは、徹底して平板発音を披露されており、大変嬉しいですし、ホッとさせられました。ちなみに、「ドラマ」も通算4回とも平板でした。去る10月5日にテレビ東京系で放送の「THEカラオケ⭐︎バトル〜世界が熱狂した国民的アニメソングSP・歌うま王決定戦」でナレーションを担当されていましたが、起伏18回のみと徹底して起伏発音を披露されていただけに、大変不安だったのです。現場で指導があったのかもしれません。「ビストロボイス」はご自分がホストを務める番組なので、自由にやらせてもらえているのかもしれませんが、普段からの発音が自然に出ているのでしょう。知名度も高い方なので影響力が大きいため、どうか、番組にかかわらず平板発音を徹底していただけたらと切に思います。
インタビュー出演の音響監督三間雅文さんは、通算で平板4回のみ。現場の音響責任者なので当然ですが、声優さんへの指導も徹底していただければと思わずにいられません。
ボイストレーナーの長塚全さんは、第3回以降の通算で起伏3回のみ。ちなみに、「ドラマ」は起伏2回・平板1回。アニメ関連のゲストも多いので、山寺さんを見習って「アニメを」平板発音していただけると嬉しいです。
ナレーションの局アナウンサー千葉美乃梨さんは、第3回以降の通算で起伏3回のみ。最近のNHKは、本当にダメですねえ。
来年以降も続くようなので、しっかりチェックしていきたいと思います。もちろん、内容的にも大変興味深い番組なので、毎回とても楽しみにしています。当番組出演をきっかけに山寺さんを見習って平板発音の機会が増えるような方々がどんどん出てくることを願っています。
(※諸般の事情により、動画投稿はありません。)
0 件のコメント:
コメントを投稿