アニメ業界人が出演した最近のテレビ番組について、まとめて取り上げます。
BS−TBS系で放送中のトークバラエティー「X年後の関係者たち・あのムーブメントの舞台裏」。7月29日・8月5日放送回は「タツノコプロ」。全盛期を思い起こさせる錚々たる顔ぶれに興奮しました。笹川ひろしさんは平板10回のみ、大河原邦男さんは平板5回のみ(「ドラマ」も平板1回のみ)、天野喜孝さんは平板6回のみ(「ゲーム」も平板4回のみ)、石川光久さんは起伏気味2回・平板1回。アニメ・特撮研究家の氷川竜介さんは当然に平板6回のみ、ナレーションの局アナウンサー豊田綾乃さんは相変わらず起伏3回のみ。司会のカズレーザーさんは、起伏1回・平板7回で、最初の1回以外は徹底して平板でしたが、ゲストに合わせたのでしょう。8月12日放送回は「魔法の天使クリィミーマミ」。望月智充さんは、平板1回のみでさすがです。高田明美さんは、終盤に起伏気味1回のみ。夫である伊藤和典さんが、今回は発音機会がありませんが過去投稿では起伏気味でしたので、夫婦で影響しあっているのでしょう。司会のカズレーザーさんは、起伏・平板各1回で、やはりブレがあります。
TBS系で放送中のドキュメンタリー「情熱大陸」。10月6日放送回は京都アニメーション出身の監督山田尚子さん。当然ながら平板1回のみ。
WOWOWプライムで10月4日放送の「劇場アニメ「がんばっていきまっしょい」公開記念特番・制作の裏側」。インタビュー出演の監督櫻木雄平さん。やはり当然ながら平板2回のみ。
CSのAT−Xで不定期放送中の「明日へのセル画」。第5・6回(9月26・27日初回放送分)は、背景美術専門の株式会社美峰に所属のお二方。谷岡善王さんは、平板5回のみ。野村正信さんは、「アニメ」の発音機会はありませんでしたが、「ゲーム」について起伏1回・平板2回でした。司会のお笑い芸人前田裕太さん(ティモンディ)は、起伏・平板各1回で、最初は平板。ナレーションの声優黒沢ともよさんは、残念ながら過去投稿同様に起伏7回のみ。
CSのAT−Xで不定期放送中の「松倉家」。第9・10回(10月11・25日初回放送分)は、引き続き音響関係者2名がゲストです。音響監督の岩浪義和さんは、起伏(気味)2回・平板3回でしたが、起伏は終盤のみです。作曲家の菅野祐悟さんは、起伏3回・平板6回で、最初の2回は起伏でしたがその後は最後を除き徹底して平板でした。普段は起伏基調だがアニメ業界人の影響で平板にも馴染んでいるという印象を受けました。司会のプロデューサー松倉友二さんに発音機会がありませんでしたが、アシスタントのフリーアナウンサー八木美佐子さんが(使い回しの冒頭ナレーションを除き)本編中では久々に平板1回のみで嬉しかったです。ちなみに、「ドラマ」は、岩浪さんが起伏1回・平板2回、菅野さんが起伏1回・平板3回、松倉さんが平板1回のみでした。
NHK教育で放送中の「ねほりんぱほりん」。司会を含む全員が人形の姿(アナログのアバター的存在)で声のみ出演する形のトークバラエティーです。ゲストは全員仮名です。10月18日放送回は「アニメ制作進行」。スタジオ出演2名、インタビューのみ4名の、実に6名の業界人が声の出演をしました。全員が20〜30代で経験年数1〜5年の若手ばかりです(激務で離職率も高い職種という面はありますが)。スタジオ出演2名のうち、20代で5年目の男性仮名ヒデアキさんは、元々アニメに興味はなかったとのことですが、起伏・平板各1回で、最初は平板。30代で3年目の男性仮名ミノリさんは、「聲の形」がきっかけで業界をめざしプロデューサー志望とのことですが、驚愕の起伏6回のみ。ちなみに、「アニメーター」は、全員が平板でした。なお、ナレーションのフリーアナウンサー(70代、元NHK)石澤典夫さんは、起伏7回のみ(「アニメーター」も)。司会2名は、お笑い芸人山里亮太さんが起伏3回・平板4回、タレントYOUさんが起伏・平板各2回で、両名とも最初は平板でした。
総じて、業界人でさえ、平気で起伏発音ばかり披露する方が出てきている状況には、大変危惧を覚えます。ベテランの方々は当然に徹底して自然な平板発音を披露してくれますが、若手の方々は世間の悪しき状況に少しずつ侵食されつつあるのかもしれません。どうか歴史をきちんと知ってほしいですし、自信と誇りを持った自然な平板発音が徹底されないと困ります。
(※諸般の事情により、動画投稿はありません。)
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