最近のテレビ番組での声優さんの発音機会を中心に、まとめて取り上げます。
1月2日にCSのAT−Xで放送の「TVアニメ「スパイ教室」放送スタート記念! 雨宮天と伊藤美来の極上新春対談! 」では、声優の伊藤美来さんが、発音機会1回のみで、過去投稿同様に自然な感じの平板発音でした。
CSのAT−Xで放送の「Club AT-X」。3月18日初回放送分では、声優の福原かつみさんが、発音機会3回で、起伏気味の1回を除いてきれいな平板発音でした。4月15日初回放送分では、声優の折笠愛さんが、発音機会2回ともきれいな平板発音でした。(過去投稿では起伏でしたが、)最近のアニメイベントにはあまり関わっていないベテランらしく、ホッとしました。なおこの回では、アニメジャパン2023のイベントレポートがあり、AT−Xブースでの「R指定アニメ」ミニステージでは人気ホストのROLANDさんが平板発音されていて、アニメイベント会場らしくて嬉しかったです。
4月1・2日にNHK教育で放送の「無敵のボイス」。声に関するあらゆる事象を取り扱う大変珍しく大変興味深いバラエティー番組でした。声優の山寺宏一さんが、(発音機会は2回のみですが)安定した平板発音を披露していて安心しました。
3月17日(開催日は2月5日)にCSのテレ朝チャンネル1で放送の「おねだり! 声優フェス2023・笑顔だらけの4時間スペシャル」。司会お2人のうちダンサー(EXILE)の世界さんが、最初の1回のみ平板でしたが、それ以降は起伏ばかりで、大変残念な思いです。幼馴染という声優の小野賢章さんが発音機会2回のうち最初が起伏だった(最後は平板気味だった)ためそれに引きづられた感じがして、悪影響の一例を垣間見た気がします。その他に発音機会があったのは3名のみで、関智一さんと森久保祥太郎さんは起伏1回のみでしたが、若本規夫さんは最近のアニメイベントにはあまり関わっていないベテランらしく平板1回のみでした。
CSのAT−X(地上波のテレビ東京も)で1〜3月に全12回放送の「第2回Anime nova プロジェクトU-20アニメグランプリ」。約1分間のオリジナルプロモーションビデオアニメ制作のコンペで、20歳以下の3名1組(演出、脚本、キャラクターデザイン)のチームが計4チーム出場していました。ナレーションの大塚明夫さんは、相変わらず徹底して起伏でしたが、多くの出演者が平板だったのには救われました。出場チームで唯一発音機会があった演出担当の立野竜之介さんは、起伏・平板が各1回でした。業界人では、発音機会があったのは2名(各1回)のみですが、アニメ制作会社OLMのプロデューサー加藤浩幸さんが発音機会1回のみで起伏だったのには驚きました。プロデューサーは、「素人」との接触機会も多いせいか、平板ではない場合もチラホラ見受けられますが、業界人としての自信と誇りに欠けた姿勢であり、由々しきことですね。司会2名のうち、タレントのカズレーザーさんは、発音機会5回のうち4回は平板でした。アニメ情報番組だから適切に配慮したのかもしれませんが、やはり基本的には平板基調の方なのだと思われます。もう一人の司会である声優の榎木淳弥さんは、司会者としては発音機会4回とも徹底して平板でしたが、フリップに書かれた文章を読み上げる際には発音機会(文中登場機会でもある)2回とも起伏だったのは、大変残念でなりません。「アニメ」という単語を意識して発音せざるを得ず、皆さんが集中して聴いている目立つ場面では、最近の世間の雰囲気に合わせて起伏に変えてしまったのかもしれません。アニメが直接のテーマである番組なのだからこそ、普段と変わらず平板発音を貫いていただきたかったし、それができなくなりつつある昨今の情勢に大変危惧を抱かざるを得ません。本当にもう、どうしたら良いのでしょうか・・・
(※諸般の事情により、動画投稿はありません。)