昨年4〜6月に日本テレビ系で放送された30分物深夜ドラマ「声春っ!」。本放送は視聴しておらず、今年6〜8月にCSのMONDO TVでの再放送で全10話初視聴しました。
企画・原作は秋元康さん、日向坂46の主なメンバーが出演。声優学校で声優を目指す少女たちの青春物です。このほか、声優学校校長役で山寺宏一さん、声優学校講師役で平野綾さん、主人公の祖母役で戸田恵子さん、公開オーディションを行う新作アニメの原作漫画家役で竹中直人さんが出演しています。こういう番組ではやはり「アニメ」の発音が気になってしまいます。(山寺宏一さんと戸田恵子さんには、発音機会はありませんでした。)
日向坂46のメンバーで発音機会があった方は、残念ながら全員起伏発音でした。主人公の日ノ輪めいこ役佐々木美玲さんが、第6話で2回。主人公の一番の友人の天道まな役丹生明里さんが、第2話で1回。優等生の尼崎あまね役渡邉美穂さんが、第5話で1回。最年長の月川雪菜役金村美玖さんが、第6話で1回。既にプロで寮母の春風ちずえ役高本彩花さんが、第1話で1回。あまり目立たない存在の本田多恵役河田陽菜さんが、第1話で1回(「ニ」にアクセントを置く起伏発音)。ハンカチキャラとしてのナレーションの潮 紗理菜さんが、第7話で1回、第10話で4回(うち1回はやや起伏気味の微妙な発音)。最近の若いアイドルタレントは起伏発音される方が目立つとはいえ、平板発音者が1人もいなかったのは、アニメ業界に関連がある題材の作品の出演者としては問題の残る人選と言わざるを得ませんね。現実の声優学校の生徒さんたちは、最近は起伏発音の方々も少なくないのかもしれませんが。
一方で、既に中堅声優の平野綾さんは、第3話で当然ながらしっかりと平板発音されていました。現実の声優学校の講師も全員がこの通りだと信じたいですが、何とも不安です。そして何と何と、第7話では、起伏気味の発音をされたのです。過去投稿にもあるように以前から平板発音されていた方なのに、周りの若い日向坂46メンバーの発音を意識して逆に影響されてしまったのでしょうか。大変残念なのですが、すぐに元に戻っていただけるものと信じています。
そして、竹中直人さんは、第10話(最終回)のオーディション審査員などとして発音機会が2回あり、いずれもとても自然な平板発音でした。過去投稿でも「少し間を置いてから「でもやはり」という感じで平板発音」「アニメ出演もある程度されており、高校の先輩である古谷徹さんへの憧れもあったそうなので、アニメ文化に対する敬愛感情もあるとお見受けします」という趣旨のことを書きましたが、やはりその通り期待を裏切らないでいてくださいました。大変嬉しかったですねえ。平野綾さんとは現場で一緒になっていないようですが、この姿を見れば(この台詞を聞けば)平野綾さんも平板発音に徹した形で終わっていた違いない、と思うと残念な思いが残ります。
中堅・ベテランクラスの声優さんなど従来は平板発音されていた方々の中には、こういうケースが散見されるのですが、本当に由々しき事態です。どうして平板から起伏への変化ばかりが目立つのでしょうか、どうして起伏から平板への変化がもっと増えないのでしょうか。いつになったら安心できる世情になるのでしょうか。
(※諸般の事情により、動画投稿はありません。)
0 件のコメント:
コメントを投稿