改めて述べるまでもありませんが、「アニメ」の発音について起伏・平板が混在する方々はかなり多いです。最近特に気になった例をまとめてみます。
(アニメ業界人ではなく)アニメ業界関係者の中でも、メディア露出も多く、良くも悪くも目立ち、その分影響力も大きいのが、声優さんです。なので今回は、とりあえず声優さんに絞って取り上げます。基本的に起伏発音されている印象なのに意外にも起伏・平板が混在したという事例が中心です。
昨年10月2日に放送のテレビアニメ「やくならマグカップも・二番窯」第1話の後半(実写パート)で、芹澤優さんが起伏・平板の1回ずつでした。平板の方が後でしたが、他に発音者はいませんでした。何か心境の変化でもあったのでしょうか、それともたまたまでしょうか?
昨年12月30日BSテレ東で放送の「あなたの故郷アニメ化計画」。その芸能人の出身地でロケする形のバラエティー番組です。全4回のうちの最後の回は声優さんで、伊瀬茉莉也さんでした。起伏・平板が1回ずつでした。もともと混在されている方なのかもしれません。
2月27日にCSのAT−Xで放送の「R指定アニメ」の「かげきしょうじょ!!」の回。ゲストの千本木彩花さんが起伏・平板の1回ずつで、起伏が先でした。司会のROLANDさんも平板2回・起伏1回で、起伏は最後のみでした。なのでその影響も少しは受けて配慮(忖度)して平板に変えたのかもしれません。
3月7日にNHK教育で放送の「沼にハマってきいてみた」の「進撃の巨人」特集回。梶裕貴さんが、起伏・平板の1回ずつでした。久々にテレビで平板発音されているのを聴きました。結局、特にアクセントを意識されているわけではないのかもしれませんが、本当は過去投稿(アニメジャパン2022に関するもの)にもあるようにもともとは平板発音を自然に行なっていたが意識して起伏発音に変えてきた方なのかもしれません。
4月上旬にCSのAT−Xで放送の「Club AT-X」第472回。吉野裕行さんと松澤千晶さんが司会のアニメ情報番組です。アニメ「スーパーカブ」の主人公小熊役の夜道雪さんは、起伏・平板が1回ずつで、平板が先でした。つまり、過去投稿と同様に混在状態が変わっていないわけで、過去投稿でも個人的な話の際は平板が大半だったことからも、やはりもともとは平板基調の方なのでしょう。今後は、周りを意識せずできるだけ起伏発音を控えていただければ嬉しいのですが。
以上、「結局は個人」なのかもしれませんが、周りを意識して(忖度して)発音を変えるならば、是非とも起伏から平板へ変える形であってほしいものです。その逆(平板から起伏へ変える形)は、卑下して擦り寄る形の「2等市民」的な自信のなさの表れなので、確実に減っていただかないと困る現象なのです。
(※諸般の事情により、動画投稿はありません。)