世界最大の同人誌即売会「コミックマーケット」、略称「コミケ」。アニメを取り扱った同人誌も数多く、同人誌に興味を持つアニメファンも数多いです。私が実施したコミケ参加者アンケートでは、「アニメ」よりも「コミケ」の方が平板発音者が多く、かつ、「コミケ」は若い世代ほど平板発音者が増えるなど日本語の発音変化の典型例を示していました。
去る10月14日にNHK教育で放送された「ねほりんぱほりん」の同人誌特集回。お笑い芸人の山里亮太さん(南海キャンディーズ)が司会で、「コミケ」は起伏発音、「アニメ」は平板発音をされており、ホッとさせられました。同人作家(アニメファンとは限らない)も出演しており、うち2名に発音機会がありました。残念ながら両名とも、「コミケ」が平板なのに「アニメ」は起伏でした。過去投稿にもあるように、アニメファンは昔から平板発音が基本であり、またそうであり続けてほしいと思います。また、ナレーションの声優西山宏太朗さんも、「コミケ」は平板なのに「アニメ」は起伏でした。
2015年1月12日にNHK総合で放送された「知られざる”コミケ”の世界」。出演したコミケ参加者は、発音機会は少なかったですが、「コミケ」は1名を除き平板、「アニメ」は別の1名を除き起伏だったのにショックを受けました (外国人は「コミケ」の「コ」や「ミ」にアクセントを置く起伏発音ばかりでした。また、ゲームファンが「ゲーム」を基本的に起伏発音しつつ1回のみ平板発音していました。)。一番驚いたのはナレーションの声優古川登志夫さんが、(一呼吸置いてから発音するなど)明らかに意識して「コミケ」を平板発音されていたことです。古川登志夫さんは、過去投稿にもあるように40年前のアニメブームの頃から「アニメ」を起伏発音されていた方ですが、「コミケ」についてはコミケ準備会を含む参加者(同人誌文化の担い手)の「文化」に敬意を表して尊重した結果なのだと思います。(「アニメ」は徹底して起伏発音でしたが。)「アニメ文化」を尊重するならば、このような番組ではやはり「アニメ」も平板発音であってほしいと切に思います。
(※諸般の事情により、動画投稿はありません。)
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