2019年1月5日土曜日

家族

 過去投稿で少し触れたこともありますが、正月は実家の両親や親戚などの親族と会う方々も多いでしょうから、この機会に改めて私の家族など(親兄弟、親戚)の「アニメ」の発音について紹介させていただきます。一般的に子供の頃の生育環境というものは大変重要で、親の影響は特に絶大と思われますし。

 私の父(1929年生まれで健在)は、昔からアニメをバカにし、常に起伏発音でした。ただし、「巨人の星」「アタックNo.1」だけは本放送当時私や弟よりもはるかに夢中で、母と2人で当時の一般週刊誌か何か(アニメ(当時は「テレビまんが」)の記事が載っていたらしいです。)を見ながら今後の展開を話し合うほどでした。他にも、「赤毛のアン」の再放送時には「人間の心の機微が描かれている」と感心したり、「天空の城ラピュタ」テレビ初放送時には一緒に観て「たまにはアニメもいいかもな」と漏らしたりもしていました。
 私の母(1934年生まれで健在)は、時代劇とSFの両方が好きで、大の手塚治虫ファンでもあります。アニメも劇場版「浮浪雲」「ふしぎの海のナディア」を1人で観に行ったりするほどです。一方で、「ガンバの冒険」本放送時には「中学生になったのに、幼稚なものを観るのねえ」と動物が主人公というだけで頭からバカにしたりもしていました。当時の発音は記憶に定かではありませんが、起伏平板が混在していた気がします。
 私の弟(1965年生まれ)は、大のヤマトファンで、兄弟2人だけ(後にも先にもただ一度のことです。)で「さらば宇宙戦艦ヤマト・愛の戦士たち」を観に行ったのは良い想い出です。もちろん常に平板発音でした。
 たぶん1983年の正月だと思いますが、親戚の家で従兄妹(1967年の早生まれで私より4学年下)とアニメの話をしていた時、父が起伏発音したのに対して従兄妹がすかさず「アニメと言ってほしいなあ」と平板発音で苦言を呈しました。父は「そういう世代なんだなあ」としんみり。当時は、アニメファンなら平板発音が当たり前、という時代だったのです。

 私自身、父(当時の大人)と激しく対立したといったことは一切ありませんが、アニメファンであることの誇りにかけて発音にもこだわってきました。アニメブーム(1977〜1985頃)を知らない今の若い方々にもわかってもらえれば、と切に思います。
 

2 件のコメント:

  1. 英語でアニメーションと発音する場合、メーのところにアクセントがあります。
    それを切り詰めてアニメにして日本英語を作った結果、アニメでメが少し強めに
    なるのが当然でしょう。いわゆるアにアクセントがあるのは原語とは矛盾です。

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  2. コメントをどうもありがとうございます。
    おっしゃる通りではありますが、現在では両者は別の意味合いを持ってきている(「アニメ」は日本製商業アニメーションのみを指す世界共通語)ため、不自然ではありますが発音としてはあり得ます。
    ただし、「ア」にアクセントを置くことは、アニメを強く意識しないと困難なため、アニメ自体を特別視(場合によっては差別)している場合に起きやすくなるわけです。つまり、アニメが市民権を得たとは言い切れない現状を端的に象徴しているのです。
    当初から「平板(アクセントなし)」で始まったという歴史的事実からも、間違っても「平板」から「起伏(「ア」にアクセント)」へ変わる人が出てこないような状況に早くなってほしいものです。
    (詳しくは「まとめ」ページをご覧ください。)

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