2023年9月30日土曜日

最近どーよ!?(素人中心)

 最近のテレビ番組の感想で、原則として芸能人以外(異業種人、素人、外国人など)を中心にまとめて取り上げます。近日中に芸能人中心の関連投稿を行う予定です。


 7月18日に日本テレビ系で放送の「news zero」の京アニ事件4周年関連報道内で、メディアアーティストの落合陽一さんが、しっかりと平板発音されていました。京アニのファンとのことで、アニメに関心のある研究者としてごく自然なことなので安心しました。

 8月28日にNHK総合で放送の「今夜はとことん異世界スペシャル」。異世界転生物のアニメ3作品(「転生したらスライムだった件」「無職転生」「盾の勇者の成り上がり」)の第1話を丸々放送しゲストが感想を述べ合う特別番組です。最近のNHKは本当に、アニメ作品の解説系番組が増えましたね。ナレーションの局アナウンサー浅野里香さんこそ徹底して起伏発音(ただし発音機会7回中1回は「ニ」にアクセント)でしたが、作家の石田衣良さんは発音機会3回とも自然な感じの平板発音で、嬉しくなりました。お笑い芸人でもあるサンキュータツオさんは発音機会1回のみで起伏発音気味(過去投稿ではほぼ平板)でしたが、コスプレイヤーの伊織もえさんも発音機会1回のみですが自然な平板発音で、ホッとしました。このほかKADOKAWAのプロデューサー三坂泰二さんにも発音機会が1回のみありましたが、業界関係者(製作側なのでほぼ業界人)なので当然に平板発音でした。

 7月1日にBS1で放送の「世界の貨物列車」。ドイツ人男性の機関士がドイツ語で「アニメ」を平板発音していました。フランスほどではないにしろ日本のアニメが浸透してきている国なので、不思議でもなんでもありませんが、嬉しかったしホッとしました。
 7月25日にNHK総合で放送の「クローズアップ現代」で韓国の"イエスジャパン"現象を取り上げた回。日本語インタビュー出演の韓国人の20代女性2名のうち、1名が「アニメ」、もう1名が「ドラマ」について、各1回発音機会があり、いずれも平板発音でした。

 CBC(TBS系ですが関東ではネット配信のTVerでのみ視聴可能)で放送中の「歩道・車道バラエティ  道との遭遇」。道に関する様々なマニア(非芸能人)が全国の面白い道路(廃道なども含む)を案内する旅バラエティー番組で、既に1年半も続いており、JNNネットワーク協議会賞のエンターテインメント番組奨励賞を受賞したほどの知る人ぞ知る人気番組です。数多くの素人(マニアにお供する出演者もマイナー芸能人やスタッフの知人などの素人ばかり)が案内役で出演していますが、第65回となる7月4日の放送では、初めて「アニメ」の発音機会があり、坂マニアの52歳男性沢村耕太さんが、アニメ映画「天気の子」などに登場した東京都豊島区の通称「のぞき坂」訪問場面で、発音機会1回のみですが平板発音でした。アニメファン以外の様々なファン(マニア、オタク)は、起伏発音者も多いのですが、大変嬉しく思いました。


 総じて、様々な素人が平板発音してくれるのは、将来に希望が持てる嬉しい事象なので、今後も接触(視聴)機会が増えてほしいものです。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)


2023年9月16日土曜日

続・「アニメ」と「ドラマ」

 ドラマ(実写映画を含む)本編の中で「アニメ」が発音される機会は本当に増えました。過去投稿(「映像研には手を出すな!」「ヲタクに恋は難しい」など)にもあるように、アニメ版と実写版がある場合、むしろ実写版の方が多く平板発音されていたりすることさえあります。

 今年7〜9月にTBS系で放送のドラマ「トリリオンゲーム」。1兆ドルを稼ぐことを目標にベンチャー企業を立ち上げドンドンのし上がっていく型破りなストーリーですが、私が視聴したのは第8話と第10(最終)話のみです。たまたま9月1日放送の第8話の内容が新作アニメの独占配信をめぐるIT企業間の駆け引きで、興味を大変そそられたためです。なかなか凝った展開で、架空のアニメ制作会社「スタジオポポラ」も登場しますが、原作漫画には無いオリジナルストーリーとのこと。「アニメ」の発音機会があったのは、主役コンビの片方である平学(愛称ガク)、スタジオポポラ所属のカリスマ的アニメ監督宇佐美マリの2名のみで、いずれも発音機会は1回のみで自然な平板発音でした。ガク役の佐野勇斗さんは、ボーカルダンスユニットM!LKのメンバーですが、普段から平板発音されているのだとしたらとても嬉しいです。宇佐美マリ役の麻生祐未さんは、役柄がバリバリのアニメ業界人なので当然と言えば当然(もしも起伏発音だったら私は激怒していたところです)なのですが、スタッフからの指導があったのかご本人の判断なのかは不明ですが、やはり普段から平板発音されている方のようにお見受けします。いずれにしろ、ホッとしました。(最新情報によれば、当作は何と今秋テレビアニメ化されるそうです。このアニメがらみの展開がアニメ化される場合、当作ドラマ版のように徹底して平板発音になることを信じたいですが・・・。)

 2020年に公開された実写映画「前田建設ファンタジー営業部」。実在のゼネコン前田建設工業がゼネコンのイメージアップのために2004年に発売して話題を呼んだ同名単行本の第1弾(「マジンガーZ」光子力研究所格納庫兼プール建設編)を映画化したものです。永井豪さんも少しだけ出演されています。「アニメ」の発音機会があったのは6名。そのうち、オタク設定らしい近田博樹役の本田力さん、当作に協力した日立造船の実在の技師(氏名不詳)の2名(発音機会は各1回)が平板、他の4名は起伏でした。オタクは平板発音という判断だったのか本田さんご本人が普段からそうなのかは不明ですが、実在の現場の技師さんが平板だったことも含め、何だか救われた気分でした。

 業界筋の発音を尊重するという観点に立つならば、アニメ本編の中で「ドラマ」が発音される場合も気になります。今年話題を呼んだテレビアニメ「推しの子」(続編制作決定済み)。発音機会があったのは7名。まずは第3話、ルビー役伊駒ゆりえさんと斉藤ミヤコ役Lynnさんが発音機会各1回でいずれも平板なのに対し、有馬かな役潘めぐみさんが発音機会2回とも起伏。続く第4話。有馬かな役潘めぐみさんが発音機会1回のみで起伏、漫画家のアシスタント役の橋本結さん夏目妃菜さんは発音機会各1回で平板(夏目さんはやや平板気味という感じ)、ドラマ原作漫画家吉祥寺頼子役伊藤静さんは発音機会1回のみで起伏。最後に第5話。寿みなみ役羊宮妃那さんは発音機会1回のみで起伏。このように若手は平板が目立つ中で、既に中堅クラスの潘めぐみさんが徹底して起伏なことに、大変ホッとしました。この方は実は「アニメ」も起伏発音ばかりなようのため、もしも「ドラマ」を平板発音されていたらショックが大きかったところです。同調圧力(?)に負けておらず安心しました。(過去投稿にもあるように、伊駒ゆりえさんや伊藤静さんは「アニメ」も平板発音されています。)

 総じて、少なくとも業界筋では平板発音が自然な場合は、業界物の作品であれば当然それを尊重すべきです。アクセント辞典にも基づいて、起伏発音しか明記されていない「ドラマ」と異なり、起伏発音・平板発音が完全併記されている「アニメ」は、特に意識してアニメ・実写問わず制作にあたっていただきたいと切に思います。特に、「アニメ」「ドラマ」を両方発音する機会があった場合(幸か不幸かまだそういう事例に出くわしていませんが)は、特に留意していただきたい事項です。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)


2023年9月3日日曜日

最近の声優さん 2

  最近のテレビ番組での声優さんの「アニメ」の発音機会をまとめて取り上げます。

 5月6日にCSのTBSチャンネル2で放送の「中二病でも恋がしたい!  10周年記念イベント」。昨年11月12日にJ.comホール八王子で開催されたものです。発音機会があったのは声優3名。内田真礼さん平板2回のみ、上坂すみれさん平板1回のみ、福山潤さん起伏1回のみでした。内田真礼さんは、過去投稿では起伏でしたので、良い傾向です。上坂すみれさんは、過去投稿にもあるように起伏平板が混在している方ですが、こういうリラックスした雰囲気のイベントならさりげなく平板発音できるとわかり嬉しいです。
 7月1日にCSのAT−Xで放送の「次クール、何くーる」。6月24日に公式YouTubeチャンネルで配信された内容にアフタートークが追加されたものです。こちらでは、前述の福山潤さんは、平板2回のみでした。過去投稿にもあるように、昨年12月のイベントでは起伏、今年1月の同名番組では平板1回の後起伏2回でしたが、元々は平板発音されている方なので、本来の姿に戻られたとも言えます。

 NHK教育で放送中の「青のオーケストラ・5分で楽しいクラシック」。冒頭ナレーションでは声優の葉翔也さんが各回とも起伏1回のみ、第11回では声優の榎木淳弥さん起伏1回のみ(「映画」「ゲーム」も起伏)でした。千葉翔也さんは、過去投稿にもあるように、起伏平板が混在されている方なのですが、NHK教育ということも意識したのか徹底して起伏発音されてしまっているのが残念です。榎木淳弥さんは、過去投稿にもあるように、元々は平板発音されている方なのですが、出演番組内での同調圧力に負けてしまっている感じだったこともありましたし、千葉翔也さんと同様に当番組でも起伏なのは残念です。

 CSのAT−Xで放送の「Club AT-X」。6月17日初回放送分では、声優の日笠陽子さんが、発音機会2回とも平板で、過去投稿にもあるように起伏発音ばかりの方だったので、大変意外でした。一方で、7月1日初回放送分では、声優の大橋彩香さんが、発音機会2回とも起伏でした。元々は平板発音されていた方なのに、最近は起伏ばかりなのが大変残念です。

 CSのAT−Xで放送の「R指定アニメ」。5月21日放送の「ゆゆ式」特集では、出演声優の大久保瑠美さんが、自然な平板発音1回のみで、好感を持ちました。

 今年4〜7月に放送されたテレビアニメ「ぐんまちゃん」(2期)の第1話では、あおまの父役の声優(俳優)の森田順平さんが、発音機会2回とも平板でした。作品本編中ではナレーション(残念ながら起伏)以外に発音機会は無い(全話視聴していないので正確には不明)ので、ご本人が元々平板発音されているのだと推測されます。

 8月22日に日本テレビ系で放送の「さんま御殿・真夏の2時間スペシャル〜夏休みだよ! 国民的アニメ声優祭り!!」。発音機会があった声優は5名。ナレーションの日高のり子さんこそ起伏1回のみ(過去投稿にもあるように、本来は平板発音できる方なのに、忖度してなのかナレーションはいつも起伏)でしたが、青木志貴さんがやや起伏気味ながら平板1回のみ、伊駒ゆりえさん平板1回のみ、関智一さん平板1回のみ、古谷徹さん平板2回のみ(「ゲーム」は起伏)でした。テレビアニメ「推しの子」が初めてのオーディションだったという伊駒ゆりえさんが平板発音だった(ちなみにアニメ本編中では「アニメ」は無いが「ドラマ」も平板1回)のは、とても嬉しかったし大変好感を持ちました。大ベテランの古谷徹さんが(過去投稿にもあるように一時は起伏発音のナレーションもされていましたが)きちんと平板発音に戻っているのは当然ですが、関智一さんの平板発音は大変久しぶりです。司会の明石家さんまさんが、いつものように徹底して平板(発音機会は3回)なのが影響しているのかもしれませんが、大変良い傾向です。

 8月29日にNHK総合で放送の「地域局発〜アニメ聖地旅・大崎下島」(個人的には「たまゆら」の聖地としての印象が強いですが、映画「ももへの手紙」の聖地としてのみの取扱い。)。広島局で8月25日に放送されたものの全国放送版です。ナレーションの山寺宏一さんが、あろうことか徹底して起伏(発音機会は6回。「映画」も起伏)だったことです。過去投稿にもあるように、元々はベテランらしく平板発音されている方で、一時ナレーションで起伏だったことがありますが、その後は徹底した平板発音に戻られていたので安心していたのです。それなのに・・・とにかく落ち込みました。放送局側から指導でもあったのでしょうか、それともNHK総合ということでの忖度なのでしょうか。どうかどうか、元のように徹底した平板発音に戻って、ベテランとしての範を示していただきたいものだと切に思います。

 総じて、(当然かもしれませんが、) 声優さんたちも色々変わるものだと実感しています。起伏発音ばかりだと思っていた方が平板発音を披露して驚きつつも嬉しくなったり、長らく平板発音で安定していた方が起伏発音ばかりに変わっていてショックを受けたり。(前述のつい先日の山寺宏一さんの事例は、いったん安心させられてからの再発の出来事なので、本当に大変なショックでした。)
 放送局側からの指導などは基本的には無いはずですが、忖度だけは何とかやめていただきたいものです。そして、一人でも多くの声優さんが自然な平板発音を披露していただけることを願ってやみませんが、今後も注意深く耳を立て続けざるを得ませんね。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)