2021年12月21日火曜日

声優ブーム?

 最近また「声優ブーム」という言い方が安易になされているようです。正真正銘のブームと呼べる「声優ブーム」は過去に3度ありました。1960年代後半の洋画や海外ドラマの吹替声優(若山弦蔵さん、野沢那智さんなど)が脚光を浴びたのが第1次、1970年代後半から1980年代前半のアニメブームと共にアニメ声優(富山敬さん、神谷明さん、小山茉美さん、潘恵子さんなど)が男女問わず脚光を浴びた第2次、1990年代中盤から後半に主に女性声優(林原めぐみさんなど)がその音楽活動と共に脚光を浴びた第3次です。「第◯次」といった特定の期間は、その後はありません。
 2000年代以降は、確かに声優が注目された感じ(テレビで声優特集が組まれるなど)の時期は何度かありましたが、もはや「声優」という存在がごく一般的な「当たり前の」「普通の」存在として「定着」した状況なので、「特集されたら即「ブーム」」というわけではありませんですから、「声優ブーム」という表現はもう使わないでいただきたいものです。いい加減知ったかぶり(訳知り顔)はやめていただきたいし、声優をバカにしたり特別視したりしないでいただきたいものです。(全く同様のことは「アニメ」文化自体に対しても言えます。)
 確かに、「鬼滅の刃」を契機として、その出演声優が脚光を浴び、他の比較的人気が高いアニメ(「呪術廻戦」「進撃の巨人」など)の出演声優も含めてテレビのバラエティー番組で何度も特集が組まれたりしています。「鬼滅の刃」自体は確かに「ブーム」(もう半年くらいは続きそう)と言えますが、バラエティー番組での声優一般の特集はもう途切れるでしょう。その意味では「ブーム(一過性の現象)」と言えなくもないですが、完全に定着した普通の存在、テレビに出てもおかしくない存在、「このくらい(時々特集が組まれること)は当たり前のこと」、という認識に世間(というかマスメディア)がなっていただきたいものですね。

 前置き(総論)が長くなりましたが、やっと本題です。
 去る11月23日に日本テレビ系で放送の「踊る! さんま御殿!!〜人気声優&アニメ好き有名人SP」。明石家さんまさんは、発音機会5回のうち、ゲストの俳優佐々木大介さん起伏発音(発音機会3回とも)につられる感じで1回だけ起伏発音気味でしたが、他は全て自然な感じの平板発音でした。過去投稿にもあるように元々の平板発音に戻っていただけているので、もう大丈夫でしょう。ゲストのお笑い芸人岩井勇気さんも、発音機会4回のうち、(やはりつられて?)1回だけ起伏発音気味でしたが他は全て平板発音でホッとしました。最近は起伏発音が多めだったので、良い傾向です。タレントの中川翔子さんも、発音機会は1回のみでしたが、雰囲気につられたのか(?)久々に平板発音していただけて、嬉しかったです。今後も平板基調になっていただきたいものです。発音機会があった声優さんは3名。林勇さんは発音機会1回のみで起伏小林由美子さんは発音機会1回のみで平板諸星すみれさんは(元々は起伏発音されている感じの方ですが)起伏平板が1回ずつでした。結局起伏平板が混在している皆さんに共通して言えるのは、その場の話の流れなどに左右されている感じだということです。バラエティー番組の雰囲気(視聴率が高いと思われている番組は特に)は、本当に影響力が大きいのでしょうが、雰囲気などに動じない強い自信を皆さんが持っていただければと思います
 お笑い芸人に声優(アフレコ)体験をさせるバラエティー番組もありますね。去る10月19日にフジテレビ系で放送の「火曜は全力! 華大さんと千鳥くん・大喜利&6練単2時間SP」。声優をバカにしているわけではないようですが、アフレコをなめないでほしい気はします。本職の声優さんが感想を述べていたのは評価します。出演したお笑い芸人の中で唯一発音機会があった大悟さんは、発音機会は1回だけですが平板で、とても好感を持ちました。40代前半の方ですが、きっと元々アニメ好きなのだろうと推測されます。ナレーションの声優遠藤綾さんが(発音機会は1回のみですが)起伏だったのが余計に残念です。

 もう1点触れさせてください。声優の林原めぐみさんが、今年の「ベストジーニスト賞」を受賞されました。「最もジーンズが似合う有名人」に選ばれたわけです。去る11月25日に授賞式があり、登壇して発言するご本人の様子がYouTubeのニュース関係チャンネルなどで公開されています。「声優ブームに乗っかって受賞できたのかも」とおっしゃっていました。発音機会3回のうち一番大事な最初の部分でしっかり平板発音してくれてホッとしました。数年前は起伏発音ばかりになってしまっていましたが、(2017年2月6日に某ラジオ番組の投稿コーナーへ直接メール送信して私(もちろん本名も明記)の思いをお伝えして以降は)徹底して平板発音という感じになっていただけていたので、信じていました。(最後の方の2回は起伏発音になってしまったのが残念ですが、息継ぎのせいもあった感じ(?)なので、今後は大丈夫でしょう。)

 いずれにせよ、声優(文化)もアニメ(文化)も、決して「ブーム(一過性の現象)」ではなく、完全に人気も定着している現代文化なのだ、時々話題が盛り上がっても「ブーム」なんていう軽薄な現象ではない、当たり前の出来事なのだ、という認識が早く定着してほしいものです。

 今年の投稿はこれで最後です。来年1月以降の投稿テーマも複数決定済みですが、まずは元旦夜(予定)のコミケ参加報告をお楽しみに。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)


2021年12月14日火曜日

ゴダイゴ

 ゴダイゴは、1970年代末から1980年代前半にかけて大変な人気を博したバンド(ジャンルとしてはロック系ニューミュージック)です。ほとんどのシングル発売曲が、テレビや映画の主題歌・挿入歌やCF(CM)ソングという、映像メディアとの親和性の高さは史上最高と言って間違いない特異なバンドで、当時は本当に絶大な人気でした。同時期のアリス(ジャンルとしてはフォーク系ニューミュージック)と人気を二分するような形でしたが、(フルコーラス唄うことを出演条件としているためテレビ出演が少なめのアリスよりも間違いなく)老若男女問わず知名度が高く、アリスの大ファンだった私は嫉妬していたほどです。どちらのバンドも、1980年代前半に解散(活動停止)したものの21世紀の現在でも活動再開しており、本当にスゴいです。

 そんなゴダイゴが手がけたアニメソングは、アニメ作品数としてはわずか3作品(うち1作品は21世紀になって活動再開した後)と意外に少ないです。ただし、メンバーのトミー・スナイダーさんがソロで歌った1979年の「24時間テレビ・愛は地球を救う2」内
で放送された手塚治虫原作「海底超特急マリンエクスプレス」の主題歌「ザ・マリン・エクスプレス」をはじめ、ボーカルのタケカワユキヒデさんやリーダーのミッキー吉野さんが関わるアニメも少なくありません。1980年前後はアニメブームの真っ最中でもあり、アニメソングを積極的に手がけるバンドとして好感を持っていました。
 1979年7月(劇場公開は8月)の劇場版「銀河鉄道999」の主題歌・挿入歌「銀河鉄道999(THE GALAXY EXPRESS 999)」「テイキング・オフ」。特に、「銀河鉄道999」は、現在でも鉄道番組で流用されたり鉄道駅の発車メロディーに使われたり様々なアーティストにカバーされたりしているスタンダードナンバーです。私個人にとっても、口ずさんだ通算回数は歴代全アニソン中間違いなく1位です。
 1982年3月の東映まんがまつり内で公開された劇場版「アラジンと魔法のランプ」の主題歌「魔法のあかり」「アラジンのランプ」。映画は2009年にCS東映チャンネルで観ましたが、公開当時もラジオのアニメ情報番組で聴いたことはあります。ゴダイゴらしいポップな曲だったという印象があります。
 2006〜2007年にBS2で放送されたテレビアニメ「シルクロード少年ユート」のOP「ONE FOR EVERYONE」。1990年発表曲の流用なので、厳密な意味ではアニメ主題歌として書かれた曲ではありませんし、私個人は全く視聴しておらず、当曲も知りません。

 「銀河鉄道999(THE GALAXY EXPRESS 999)」は、オリコンこそ2位止まりでしたが、当時の人気番組「ザ・ベストテン」では6週連続1位になりました。最近CSで再放送されましたが、ゴダイゴのメンバーにも司会の久米宏さん・黒柳徹子さん両名にも「アニメ」の発音機会はありませんでした。その他の音楽番組などでもこれまで当曲を聴く機会は何度かありましたが、「アニメ」の発音機会は記憶にありません。
 
 前置き(?)が長すぎましたね。ボーカルのタケカワユキヒデさんが、BS11で放送中の「Anison Days (アニソン・デイズ)」についに出演されました。10月1日放送分では「アニメ」の発音機会がありませんでしたが、未放送トーク部分が放送された11月26日の放送で、たった1回だけですが発音機会がありました。期待に違わずきれいな平板発音でした。元々漫画好きで有名な方ですし、アニメブームの頃からアニソンに関わりがあったわけなので、「きっと平板発音してくれるに違いない」と信じていました。このように昔からアニメに関わりのある方は、やはり昔からの正統的な発音を自然にしてくれるのです。もっともっとこういう方々がテレビなどで露出してくれるといいのですが

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)

2021年12月5日日曜日

一般芸能人 15

 最近のものではなく再放送なのですが、気になるテレビ番組があったので、単独で投稿させていただきます。

 去る10月14日(本放送は4月20日ですが、初視聴)にCSフジテレビONEで放送の「よゐこらぼ2・よゐこのパーリナイ・春の特別版〜祝! アニソンデビュー50周年!水木一郎パーリナイ」。お笑いコンビのよゐこ(濱口優さん有野晋哉さん)が不定期的に放送しているバラエティー番組で、自分たちの青春時代に聴いていた音楽レコードをネタにしたマニアックなトーク番組(ゲストなし)です。

 大変うれしいことに、お二人とも過去投稿(2019年)と同様に、ほぼ徹底して平板発音でした。濱口優さんは、発音機会6回中1回のみ起伏発音気味でしたが、他は自然な平板発音でした。有野晋哉さんは、発音機会3回とも平板発音でした。
 青春時代が遠くなった世代の芸能人でも、青春時代の話題に触れられる機会があれば、平板発音が自然に出てくるわけなのです。お話しされるのがお二人のみ(共演者の影響は一切ないという意味)なので、普段から当たり前に平板発音なのだろうと確信できました。昨今は起伏発音へなびく気弱な(?)方々が後を絶たない中、本当に安心しました。アニメ業界とは直接関係のない「一般」芸能人でもアニメ好きな方々の場合のお手本ともいうべき姿です。こういう方々がもっともっと増えていただきたいものです。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)