2021年4月25日日曜日

最近どーよ!?(声優さん)

 最近3か月間ほどのテレビ番組を中心にした感想をまとめて書かせていただきます。今回は、声優さんに焦点を当てます。

 CSファミリー劇場で1〜3月の3か月連続で放送された「声優のホンネ」。ベテラン声優2名による居酒屋トーク形式の番組です。(第1回は過去投稿で既に取り上げました。) 2月28日放送の第2回では、三ツ矢雄二さんが過去投稿にもあるように徹底して平板だったのに対し、島本須美さんが2回の発音機会いずれも起伏だったのが残念です。昔はそうでもなかったはずですが正確には不明です。3月28日放送の第3回では、井上和彦さんが過去投稿にもあるように徹底して平板だったのに対し、堀内賢雄さんは発音機会がありませんでした。全3回とも、ベテランらしい会話がある程度は聴けて嬉しかったですが。
 BS11で放送中の「Anison Days」。2月5日の放送では、若手の仲村宗悟さんが徹底した平板発音で嬉しくなりました。3月19日の放送では、既に中堅と言える三森すずこさん平板発音を3回続けていましたが途中から起伏発音に戻ってしまったのが残念でした。もともと舞台演劇中心だった人で、声優活動を始めてからは起伏発音が目立っていましたが平板発音も増えているようで何よりです。
 BSプレミアムで不定期放送中の「アニソン!プレミアム!」。2月14日の放送では、元μ'sの新田恵海さん起伏発音でしたが、司会担当の岡本信彦さん平板2回・起伏1回と平板基調で、少し意外でしたが良い傾向です。(過去投稿にもあるように3月のアニメジャパンでは起伏だったので喜べませんが。)
 2月23日にテレビ朝日系で放送の「林修の今でしょ!講座・特別編〜声優はスゴいんだ今、声優でしょ 3時間スペシャル。中堅の森久保祥太郎さんが、起伏平板が1回ずつと、珍しく平板発音されていました。とても意外でしたが、良い傾向だと嬉しくなりました。ベテランの山寺宏一さん(もちろん徹底して平板発音)も出演されていたので意識されたのでしょうか
 3月25日にテレビ朝日系で放送の「1995年〜2000年VS2021年アニソンバトルBEST20」。司会の花澤香菜さんをはじめ、ナレーションの大塚芳忠さん三石琴乃さん日野聡さんが残念ながら起伏発音する中、アニメ「BanG Dream!」シリーズ内声優バンドRoseliaでギター担当の工藤晴香さんがしっかり平板発音だったのが、大変驚きましたが嬉しかったです。良くも悪くも「染まっていない」のかもしれません。
 3月28日にBS11で放送された「「86」放送直前特番」。4月放送開始のアニメ番組の特番ですが、主演お2人(いずれも若手)のうち、千葉翔也さん起伏平板が1回ずつでしたが、長谷川育美さんが2回の発音機会いずれも平板だったので好感を持ちました。

 アニメ作品本編中でも、例えば高木渉さんは、劇場版「SHIROBAKO」の重要場面で起伏発音されたことを過去投稿で指摘しましたが、  実は最近観た再放送で発見がありました。「名探偵コナン」の2015年本放送の「堤無津川凧揚げ事件(前編)」の中で、小嶋元太としてしっかり平板発音しておられます。近年は起伏発音が目立つ方ですが、やはり普段は平板発音が主だったのではないでしょうか。

 総じて、ゲスト出演などでは必ずしもそうでもなかったとしても、ナレーションでは徹底して起伏発音される声優さんが圧倒的多数で、大変残念です。(番組名は省略しますが、恒松あゆみさん桑島法子さん掛川裕彦さん下野紘さん梶裕貴さんジェーニャさんなど。) 特に指導はないはずですが、変に忖度してしまうのでしょうか・・・由々しき問題です。「世間では起伏発音が普通」「ナレーションでは起伏であるべき」と勘違いしてしまっているのだとしたら、何とか誤解を解く必要があります。(次回投稿の内容にも関連します。)

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)

 
 

2021年4月10日土曜日

最近のアニメ映画

  今年に入ってからのアニメ映画関連のイベント映像に対する感想をまとめます。

 YouTubeで3月28日から公開されているシネマトゥデイの「「シン・エヴァ」声優14名集結! シリーズ完結への思いを語る・「シン・エヴァンゲリオン劇場版」来場御礼舞台あいさつ」。新宿バルト9での上映後のイベントらしいです。日付は不明ですが、3月22日にNHK総合で放送された「プロフェッショナル〜庵野秀明スペシャル」の感想も語られていたため、それ以降になります。上映後のため内容を踏まえた突っ込んだ話が聞ける大変素晴らしいイベントです。私自身は4月1日夜に劇場で鑑賞した映画ですが、予想外の大人になった姿でのハッピーエンドだったこともあり、「庵野、大人になったなあ」というのが率直な印象でした。
 映像内で「アニメ」の発音機会があったのは3名のみ。山口由里子さん長沢美樹さんのほか、これまでは起伏発音しか耳にしたことがなかった立木文彦さんも、全員が平板発音だったのが大変嬉しかったです。それでこそアニメイベントです。
 なお、前述の「プロフェッショナル」では、庵野秀明さんがいつものように当然に徹底した平板発音をされていました。それにつられてか(敬意を評して合わせたのか)NHKの取材スタッフの女性(番組制作会社スローバンドの久保田暁プロデューサーと思われます)も平板発音されていました。このようなアニメ関連の番組では、やはりこうであってほしいものです。(ナレーションの橋本さとしさん貫地谷しほりさんは、残念ながら起伏発音ばかりでした。)

 4月3日にCS日テレプラスで放送された「第44回日本アカデミー賞授賞式・完全版」。「鬼滅の刃・無限列車編」が話題賞と最優秀アニメーション作品賞を受賞しました。まさしく「話題作」として他の受賞者も配慮する姿勢だったほどでとても暖かな雰囲気でした。かつて第3回で「銀河鉄道999」が話題賞を受賞した際の、テレビ中継の画面から伝わる会場の冷ややかな雰囲気とは、隔世の感がありました。それは良いのですが、当作の製作委員会幹事であるアニプレックス社長岩上敦宏さんが登壇され、話題賞と作品賞で1回ずつ発音機会があり、先に発表の話題賞では起伏発音(作品賞では平板発音)されていたのです。複合語のうち「アニメ制作チーム」も起伏発音されていたため、余計に目立ちました。仮にも、業界トップのビデオグラムメーカー・アニメ企画会社の代表が公の場で起伏発音を披露するとは。これだから社員の中にも起伏発音される方々が現れるのですね。狭義の「業界人」なので、由々しき事態です。まさか、以前から起伏だったわけではないはずですが、最近の鬼滅の刃人気でマスメディアへの登場機会が増えて「世間一般(素人)」に合わせて平板から起伏に意識して変えたのではないと信じたいです。過去投稿でも取り上げた同じアニメ企画会社的立場のKADOKAWA(角川)グループ(会長の角川歴彦さんや社長の井上伸一郎さん。いずれも徹底した平板発音をされています。)や東宝・松竹などの映画会社関係者も平板発音が基本なので、見習っていただきたいものです。
 なお、総合司会のフリーアナウンサー羽鳥慎一さんも、協会特別賞(アニメ関係者では安彦良和さんが受賞)の発表の際の1回だけ発音機会がありましたが、大変残念ながら起伏発音でした。こういう場でこそ司会者は発音にも気を使っていただきたいものですが、なかなか状況は変わらないですねえ。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)