2022年5月22日日曜日

混在 2

  改めて述べるまでもありませんが、「アニメ」の発音について起伏平板が混在する方々はかなり多いです。最近特に気になった例をまとめてみます。
 今回は、アニメ情報番組を中心に、声優さん以外を主に取り上げます。

 CSのAT−Xで放送の「R指定アニメ」。
 1月30日(3月20日再放送)の「ゆるキャン△」の回。ゲストのお笑い芸人西村瑞樹さん(バイきんぐ)が、発音機会は1回のみですが平板でした。「ドラマ」も発音機会2回とも平板でしたので、もともと平板発音に慣れている方なのでしょう。司会のROLANDさんは、起伏平板が1回ずつでしたが、同じく司会の田口尚平さんも今回は「混在」と言ってよい状態で起伏2回・平板4回と平板優勢だったのは、ゲストの影響なのでしょうか
 4月30日の「オッドタクシー」の回。ゲストのお2人(声優の飯田里穂さん、お笑い芸人の天津向さん)は、いずれも過去投稿同様にしっかり平板発音(お2人とも発音機会2回ずつで全て平板)でホッとしました。司会のお2人はいずれも混在でしたが、ROLANDさん起伏4回・平板2回、松澤千晶さん起伏2回・平板1回と、ちょうど2対1の比率で起伏優勢でした。もともと起伏基調の方々なので、ゲストが平板ばかりでもこの程度(平板ばかりにはならない)なのかもしれません。

 同じくCSのAT−Xで放送の「Club  AT−」。吉野裕行さんと松澤千晶さんが司会のアニメ情報番組です。松澤千晶さんは、第469回では平板1回・やや起伏気味1回、第472回では起伏3回・平板1回、第473回では起伏6回・平板2回と、だんだん起伏基調に戻ってきている感じなのが大変残念です。
 第472回は、声優の佐々木季子さんが発音機会2回とも平板だった後が松澤千晶さん唯一の平板発音でしたので、ゲストに引っ張られた形でしょう。同回では、声優の七瀬彩夏さんが発音機会2回とも起伏の一方、声優の徳井青空さんが発音機会2回とも平板(「ゲーム」も発音機会1回で平板)でしたし、前回投稿にもあるように声優の夜道雪さん起伏平板1回ずつだったので、ゲストのばらつきが結構大きかった中でのことです。
 第473回は、歌手の松澤由美さんが最初の1回のみ起伏でしたが、その後の3回は全て平板でしたので、普段から平板発音されているのに司会者に引っ張られて起伏発音された感じでした。逆に司会の松澤千晶さんがゲストに引っ張られて平板発音されたきらいもありましたね。

 フジテレビ系で放送中の「超逆境クイズバトル!99人の壁」。3月19日放送の「99秒の壁・芸能界頂上決戦SP」では、発音機会があったのは司会の佐藤二朗さんとゲストの中川翔子さんのみ。お2人とも起伏平板が1回ずつ(中川翔子さんは平板が先)でした。もともと混在されている方々なのですが、特に佐藤二朗さんは、以前は平板基調だったのが起伏基調になりつつあるのが気がかりです。
  
 以上、特に司会者(とりわけアナウンサー)の方々は、ゲストを立てる立場なのでゲストに合わせるのが本来の姿なのでしょうが、一概には言えないものですね。ただし、アニメ情報番組のような類の場では、伝統的な「通」の発音である平板発音に合わせる方向であってほしいものです。そのため、もともと平板発音されている方の場合は、ゲストが起伏発音であっても平板発音を維持し続けていただきたいと思います。

(※諸般の事情により、動画投稿はありません。)

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