ここ3〜4か月ほどのテレビ番組についての感想の続きです。
TBS系で放送中の「世界ふしぎ発見」。5月15日に放送された「鬼退治で紐解く日本」の回。アニメ「鬼滅の刃」にも出演した声優関俊彦さんがナレーションでしたが、しっかりとした平板発音でした。声優さんによるテレビ番組などのナレーションは、最近では大半が起伏発音なので、驚くとともに大変嬉しかったです。ベテラン(因みに私と同い年)の方で、普段から平板発音されているに違いありません。アニメ特集というわけでもないので、「やはり普段からの発音と、その場での個人個人の判断で決まるんだなあ」と実感しました。出演者の中で唯一発音機会があったモデルの朝比奈彩さんも自然な平板発音で、好感を持ちました。
テレビ東京系で放送されたドラマ「声優探偵」(全4話)。出演者のうち声優ではないタレントさんたちは、武田玲奈さんが(過去投稿では徹底して平板発音でしたが)起伏基調の中1回だけですが平板発音されましたし、森渉さん(声優金田朋子さんの夫)もしっかりとした平板発音でした。本職の声優さんたちも見習っていただきたいものです。
NHK教育で放送中の「沼にハマってきいてみた」。5月24日のアニメ「キングダム」特集の回では、ゲストの元・乃木坂46の若月佑美さんが自然な平板発音で、好感を持ちました。5月25日の自主制作アニメ特集の回では、アニメ制作者として登場したお二人(hohobunさん、宙央さん)がいずれも「アニメ」の「ニ」にアクセントを置く感じの起伏発音で少し違和感が残りましたが、ナレーションの声優小野寺一歩さんが(過去投稿では起伏発音ばかりでしたが)平板発音されていました。良い傾向ですし、アニメ関連の番組ではやはりこうであってほしいものです。
NHK教育で放送中の「天才てれびくん hello,」。5月24日の声優チャレンジ特集の回では、レギュラー出演者「てれび戦士」の一人である中学生の坂上悠真さんが、自然な平板発音でした。是非ともそのまま続けていただきたいものです。
昨年公開された実写映画版「ヲタクに恋は難しい」。先日のテレビ放送(BS日本映画専門チャンネル)が初鑑賞となりました。全く期待はしていませんでしたが、収穫がありました。主演の二藤宏嵩役山﨑賢人さんが、ゲームオタクでアニメには疎い設定にもかかわらず自然な平板発音をされたのです。「コミケ」についても徹底して平板発音でしたが、設定から考えて明らかにご本人自身の判断による発音でしょう。一方で、主演の桃瀬成海役高畑充希さんは、宏嵩よりはアニメも好きらしい設定にもかかわらず残念ながら起伏発音でした。「ゲーム」については当初は平板発音(ゲームオタク的な設定なら問題ない)で途中から起伏に変わっていきましたが、普段は「ゲーム」を平板発音されている方なのかもしれませんが、ご本人自身の判断で「アニメ」に合わせて演技を変えたのかはよくわかりません。劇中歌においても、複合語である「アニメショップ」の「アニメ」を起伏発音で歌唱されていたほどです(メロディーがそう作曲されているということかもしれませんが)から、普段から起伏発音されているのでしょう。なお、2018年のテレビアニメ版では、過去投稿でも取り上げたように、主要キャラ4名が全て起伏発音ばかりだったので、実写版の方がマシという結果になりました。最近は(過去投稿で取り上げた「映像研には手を出すな!」など)こういうパターンが多いのが残念です。アニメ業界に近いのは間違いなくアニメ版の声優さんたちの方なので、本当に「結局は個人の意識の問題」ということが明らかですね。
(※諸般の事情により、動画投稿はありません。)