2021年5月30日日曜日

結局は個人 9

  ここ3〜4か月ほどのテレビ番組についての感想の続きです。

 TBS系で放送中の「世界ふしぎ発見」。5月15日に放送された「鬼退治で紐解く日本」の回。アニメ「鬼滅の刃」にも出演した声優関俊彦さんがナレーションでしたが、しっかりとした平板発音でした。声優さんによるテレビ番組などのナレーションは、最近では大半が起伏発音なので、驚くとともに大変嬉しかったです。ベテラン(因みに私と同い年)の方で、普段から平板発音されているに違いありません。アニメ特集というわけでもないので、「やはり普段からの発音と、その場での個人個人の判断で決まるんだなあ」と実感しました。出演者の中で唯一発音機会があったモデルの朝比奈彩さんも自然な平板発音で、好感を持ちました。

 テレビ東京系で放送されたドラマ「声優探偵」(全4話)。出演者のうち声優ではないタレントさんたちは、武田玲奈さん(過去投稿では徹底して平板発音でしたが)起伏基調の中1回だけですが平板発音されましたし、森渉さん(声優金田朋子さんの夫)もしっかりとした平板発音でした。本職の声優さんたちも見習っていただきたいものです。

 NHK教育で放送中の「沼にハマってきいてみた」。5月24日のアニメ「キングダム」特集の回では、ゲストの元・乃木坂46の若月佑美さんが自然な平板発音で、好感を持ちました。5月25日の自主制作アニメ特集の回では、アニメ制作者として登場したお二人(hohobunさん宙央さん)がいずれも「アニメ」の「ニ」にアクセントを置く感じの起伏発音で少し違和感が残りましたが、ナレーションの声優小野寺一歩さんが(過去投稿では起伏発音ばかりでしたが)平板発音されていました。良い傾向ですし、アニメ関連の番組ではやはりこうであってほしいものです。
 NHK教育で放送中の「天才てれびくん hello,」。5月24日の声優チャレンジ特集の回では、レギュラー出演者「てれび戦士」の一人である中学生の坂上悠真さんが、自然な平板発音でした。是非ともそのまま続けていただきたいものです。

 昨年公開された実写映画版「ヲタクに恋は難しい」。先日のテレビ放送(BS日本映画専門チャンネル)が初鑑賞となりました。全く期待はしていませんでしたが、収穫がありました。主演の二藤宏嵩役山﨑賢人さんが、ゲームオタクでアニメには疎い設定にもかかわらず自然な平板発音をされたのです。「コミケ」についても徹底して平板発音でしたが、設定から考えて明らかにご本人自身の判断による発音でしょう。一方で、主演の桃瀬成海役高畑充希さんは、宏嵩よりはアニメも好きらしい設定にもかかわらず残念ながら起伏発音でした。「ゲーム」については当初は平板発音(ゲームオタク的な設定なら問題ない)で途中から起伏に変わっていきましたが、普段は「ゲーム」を平板発音されている方なのかもしれませんが、ご本人自身の判断で「アニメ」に合わせて演技を変えたのかはよくわかりません。劇中歌においても、複合語である「アニメショップ」の「アニメ」を起伏発音で歌唱されていたほどです(メロディーがそう作曲されているということかもしれませんが)から、普段から起伏発音されているのでしょう。なお、2018年のテレビアニメ版では、過去投稿でも取り上げたように、主要キャラ4名が全て起伏発音ばかりだったので、実写版の方がマシという結果になりました。最近は(過去投稿で取り上げた「映像研には手を出すな!」など)こういうパターンが多いのが残念です。アニメ業界に近いのは間違いなくアニメ版の声優さんたちの方なので、本当に「結局は個人の意識の問題」ということが明らかですね。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)

2021年5月23日日曜日

最近どーよ!?(バラエティー)

  ここ3〜4か月ほどのテレビ番組の中で、バラエティー番組(司会担当者など)の事例をいくつか取り上げます。

 フジテレビ系で放送中の「超逆境クイズバトル!99人の壁」。最近アニメ関係の回がやたら多いクイズ番組です。司会を務めるのは俳優佐藤二朗さん。2月6日放送の「アニソン知識王決定戦スペシャル」では、平板2回・起伏1回と平板基調でしたし、平板発音がとても自然な感じでした。普段は平板発音されている方に違いありません。司会者として是非徹底していただきたいものです。

 テレビ朝日系で放送中の「林修の今でしょ講座」。司会を務めるのは塾講師の林修さん。2月23日の「特別編〜声優はスゴいんだ今、声優でしょ 3時間スペシャル」では2回の発音機会いずれも起伏発音でしたが、4月13日の「2時間スペシャル〜プロが選ぶ 日本のアニメの歴史を変えたすごいアニメ14」では2回の発音機会のうち最後の総まとめの方はしっかり平板発音でした。普段は元々起伏発音だったのに何かきっかけがあって変わったのでしょうか?とにかく大変良い傾向なので、今後は平板基調になっていただきたいものです。この回では、いつも徹底して平板発音のバカリズムさんのほかにも、お笑い芸人のぺこぱさん平板発音でした。また、いつも起伏発音の宮田俊哉さんが珍しく起伏平板が2回ずつありました。しかも、平板発音の後すぐ言い直すような感じで起伏発音されたので、何か意識するところがあったようで、驚きましたし、原因が気になります。アニメ好きなら、動じることなく自信を持って平板基調になっていただきたいと強く思います。

 3月25日にテレビ朝日系で放送の「1995年〜2000年VS2021年アニソンバトルBEST20」。いつも徹底して平板発音のアニメ歌手May'nさんのほかにも、AKB48の柏木由紀さんやお笑い芸人の粗品さん平板起伏が1回ずつだったほか、お笑い芸人の川島明さん平板発音気味でした。

 5月7日にTBS系で放送の「中居正広の金スマスペシャル〜今絶対に知っておくべき!超人気声優24人大集合スペシャル」。司会の中居正広さんは、今回は平板起伏が1回ずつでしたが、過去投稿でも取り上げたように元々は平板基調の方なので、どうか平板基調に戻っていただきたいものです。いつも平板発音のタレント池田美優さんのほか、タレントの山之内すずさん平板発音で好感を持ちました。ゲスト出演の声優では、(過去投稿で起伏基調だった)小野坂昌也さん平板、(過去投稿で平板発音ばかりだった)島崎信長さん起伏平板が1回ずつ、(昔は平板発音だったと思われる)田中真弓さん起伏基調でかろうじて1回だけ平板発音でした。皆さん、平板基調に戻っていただきたいものです。街頭インタビューで出演した素人の方々でも、日本人の方々は平板ばかりだったのに、ロシア人の方が平板基調の中1回だけですが起伏発音もされたのが少し気になりました。日本在住かどうか不明ですが、周囲の日本人の影響なのでしょうか

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。) 

2021年5月4日火曜日

一般芸能人 14

  ここ3か月ほどのテレビ番組の中で、印象に残った一般芸能人(俳優など)の事例をいくつか取り上げます。

 4月5日にNHK教育で放送の「私のアニメ語り〜「不滅のあなたへ」直前スペシャル」。ナレーション以外で唯一発音機会があった俳優の山本美月さん。4回の発音機会全てで徹底した平板発音で、「ああ、この人は本物だなあ」と嬉しくなり好感を持ちました。過去投稿や「まとめ」ページで取り上げたドラマ「アオイホノオ」出演時は、他の登場人物同様に起伏発音されていたと思いますが、同作はやはり発音指導があったのかもしれません。ご本人はアニメ好きらしく普段から平板発音されているのでしょう。
 3月7日に日本テレビ系で放送の「行列のできる法律相談所〜私の人生を変えたアニメ」。発音機会があった出演者の中で俳優の竹中直人さんだけが平板発音。少し間を置いてから発音されたので、周りを相当意識して「でもやはり」という感じでした。普段から平板発音されているに違いありません。成人映画でデビューした後も多彩な映画で活躍されている非常に個性的な俳優さんですが、アニメ出演もある程度されている方で、高校の先輩である古谷徹さんへの憧れもあったそうなので、アニメ文化に対する敬愛感情もあるとお見受けします。

 過去投稿で起伏発音が大半という形で取り上げた方々でも、久々に、しかも周りに影響されずに(他の方の発音機会がない状況で)平板発音されている、という事例に複数出会いました。具体的には、3月1日放送のNHK総合「ごごナマ」山路和弘さんの回でレギュラー司会者の美保純さんが、3月6日放送のフジテレビ系「超逆境クイズバトル! 99人の壁〜ドラマ&アニメ主題歌スペシャル」でゲストの伊集院光さんが。
 また、過去投稿では取り上げていませんが、起伏発音しか聴いたことがなかったが平板発音されているのを初めて聴けたという方もいます。大物芸能人の一人であるタモリさんです。2月13日放送のNHK総合「ブラタモリ」の大分県日田市の回。アニメ「進撃の巨人」がらみでしたが、とても嬉しかったです。やはりこういう大物にしっかり発音していただけると希望が湧いてきます。
 これらの方々には、どうかこのまま平板発音が基調になっていっていただければ、と強く強く思います。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)