2019年10月28日月曜日

公式?

 去る10月18日にフジテレビ系で放送された「DIVE to PSYCHO−PASS 3」。テレビアニメ「サイコパス」第3期の放送開始直前特番です。
 「サイコパス」のアクセントについて、司会のニッポン放送アナウンサー吉田尚記さんが、「公式には「パ」にアクセントを置くことになっているが、ついつい「サ」にアクセントを置いてしまう」とのことでした。「サイコ」「パス」の複合語とも言えるので、後ろの語の冒頭(つまり「パ」)にアクセントを置くという日本語の大原則にきちんと準拠しています。それに実際、5音の語で冒頭にアクセントを置くのは息が結構苦しい気がするのですが。私自身は、「公式」と同様ごく自然に「パ」にアクセントを置いています。
 例えば、「ブルーレイ(ディスク)も「ブルー」「レイ」の複合語と言えるので、同様に「レ」にアクセントを置くのが原則です。ただし、アニメの場合、製作委員会によっては「ル」にアクセントを置くのが公式としているところもあるらしいです。
 つまり、「公式」とは、製作委員会が決めたものという意味です。「アニメ」の発音についても、「公式」(つまり製作委員会)が決める場合があるらしいです。アニメファン設定のキャラの発音などは平板発音にきちんと決めていただきたいものです。
 なお、前述の番組では、アイドルグループでんぱ組.incの元メンバーの最上もがさんが、「アニメ」の発音機会が1回だけあり、平板発音でした。過去投稿でも取り上げたようにオタク系のメンバーが集まっているグループであることもあり、さすがだなあと唸らされました。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)

2019年10月19日土曜日

結局は個人 6

 最近のテレビ番組などの感想集です。

 BS11で放送中の「Anison Days 」。
 若手のアニメ系歌手ReoNaさん起伏発音と平板発音が2回ずつで特にこだわりがない感じがしました。歌手に限らず若手の中に割と見られる傾向ですが、こういうこだわりの無さによる混在は基本的には構いません。平板発音が徐々に増えていってくれると個人的には嬉しいですね。(業界関係者の場合は、関わりが深い人ほどもっとこだわっていただきたいですが。)
 子役時代から既に40年のキャリアを持つ声優の笠原弘子さん、ロック系シンガーソングライターの田村直美さん、いずれもしっかりした平板発音でした。特に田村直美さん(私とほぼ同年齢)はとても自然な感じで連発していました。やはりこの世代はアニメブーム以前からアニメに親しんできた世代なので、自然な感じが漂うので好感が持てます。(なお、大ベテランの南こうせつさんは、大変残念ながら起伏発音でした。)

 BSスカパーで放送中の「忘れじのカルチャー倶楽部」。
 司会のフリーアナウンサー倉敷保雄さん(私とほぼ同年齢)が、第10回「昭和の声優文化」でしっかりと自然な平板発音をされており、「やはり同世代だなあ」と嬉しくなりました。同回では声優の神谷明さんもいつも通り当然に平板発音でした。(なお、作曲家の宮川彬良さんは、第7回「劇伴スペシャル・宇宙戦艦ヤマト」で、大変残念ながら起伏発音でした。)

 10月14日にNHKBSプレミアムで放送の「歴史秘話るーみっくアニメヒストリア」。司会の局アナウンサー渡邊あゆみさんは、過去投稿でも取り上げたように徹底した平板発音(息継ぎの関係か何かで2回ほど起伏発音気味だった場面はありましたが。)でホッとしました。前述の田村直美さんと同様、アニメブーム以前からアニメに親しんできた(私とほぼ同年齢の)世代なので、本当に自然な感じで、「これが生粋のアニメファンの発音だよなあ」と共感も覚えますね。
 そのちょうど1か月前の9月14日に同チャンネルで放送の「発表!全プリキュア大投票」では、発音機会があった方のうち、(過去投稿でも取り上げたように徹底して平板発音の評論家藤津亮太さん以外では)お笑い芸人の原西孝幸さん(FUJIWARA)だけが平板発音でしたが。

 9月21日にNHKBSプレミアムで放送の「セカンドの美学〜ルパン三世・峰不二子」。モンキー・パンチさんの息子さんでもあるプロデューサー加藤州平さん(たぶん40代半ば)が、発音機会があった2回ともしっかり平板発音されていました。過去投稿でも取り上げたようにモンキー・パンチさんも徹底して平板発音されていたので、親の影響もおそらくは有るでしょうから当然とは思いますが。

 9月28日にBSフジで放送の「ジャパコン特別編〜アニメロサマーライブ2019密着特番」では、声優の大橋彩香さん、発音機会があった2回とも珍しく()平板で意外でした。(なお同番組では、バンダイナムコアーツの音楽プロデューサー関根陽一さんも、業界関係者らしく当然のように自然な平板発音でした。)
 9月29日にBSシネフィルWOWOで放送の映画「ファイナル・カウントダウン(押井守・上坂すみれ・岡部いさくオーディオコメンタリー付)では、声優の上坂すみれさんが、発音機会があった2回とも珍しく()平板で意外でした。押井守さん(過去投稿でも取り上げたように当然に常に平板発音)につられたわけでは無いので、案外普段は平板発音のことも多いのかもしれません。

 9月29日にBSアニマックスで放送の「ミューコミプラスTV」の「サイコパス」特集(後編)回では、舞台俳優(今年放送済みのテレビアニメ「どろろ」で百鬼丸役も担当)鈴木拡樹さんが、徹底した平板発音で大変好感を持ちました。アニメに関心はあるがまだアニメ界隈に擦れていない()俳優さんはこういうタイプの人が少なくありません。どうかアニメ界隈の悪い見本に染まることなく平板発音を続けていっていただきたいと思います。

 (※諸般の事情により、動画投稿はありません。)